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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2017年12月


 『ランチのアッコちゃん』『BUTTER』の著者による初のエッセイ集。

 アニメ番組「世界名作劇場」のようにゆっくりとした展開で名作を紐解いていきたい……そんな思いに駆られた著者が、古今東西の文学を読み解き、その魅力とそのお話にまつわる思い出を綴ったのが本書。

 名作というと敷居が高いと感じている人が多いと思うが、ページをめくってみると、そこにいるのは今の私たちと変わらない悩みやコンプレックスを抱えた人々。友情、恋の駆け引きといったワクワクするようなお話から、裏切り、三角関係といったギラギラしたお話までが、余すところなく描かれている。

 ここでは、有吉佐和子の『悪女について』、ハーマン・メルヴィルの『白鯨』からカズオ・イシグロの『日の名残り』まで、全57冊の読みどころと、柚木氏の視点ならではの新しい魅力を紹介。読んだことがある人、これから読む人、読むつもりがない人も愉しめるブックガイドになっている。

 若手人気作家の日常生活も垣間見られる、キラキラした一冊。

                     (PHP研究所HPより)




読んでみて・・・名作という作品、読んでいないものが多いなぁ~と感じた。
新刊本ばかり読んでいるけれど、ずっと前から読まれている作品たちの
紹介文のような本書を読むと、φ(..)メモしておいて、順番に読んでみたいと
思えた。

先ずは日本文学から読んでみようかな?


読まなければ損すると紹介された
有吉佐和子の「悪女について」は、早々に読んでみたい!と思った。

あとは、大胆すぎる展開に目をみはると紹介された
向田邦子の「隣りの女」

濃密で甘い親子関係が描かれた宝箱と紹介された
森 茉莉の「甘い蜜の部屋」



あと三浦綾子の「氷点」は、若い時に読んだけど、年齢を重ねた今
もう一度読んで、柚木さんが言うような変化があるか確かめてみたい。


やはり、作家さんって名作と呼ばれるものは沢山、読んでいるんだなぁ~と
感心。



                         ★★★★
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発行年月:2017年8月


 あの人の中には、淀んだ流れがあった――。
28歳の井出菫は、かつて恋人に撮影を許した裸の写真が、
ネットにアップされていることを偶然発見する。恋人の名は光晴といった。
光晴はおどけたりして仲間内では明るく振る舞うものの、
どこかそれに無理を感じさせる、ミステリアスな危うさを持っていた。
しかし、なぜ6年も経って、この写真が出回るのか。
菫は友人の協力も借りて調べながら、光晴との付き合いを思い起こす。
飲み会の帰りに渋谷から暗渠をたどって帰った夜が初めて意識した時だったな……。
菫の懊悩と不安を追いかけながら、魂の再生を問う感動長編。

                      (双葉社HPより)




大学に入学し、最初のサークルのコンパを機に親しくなった菫と光晴。
光晴と共に夜中の渋谷周辺の暗渠を巡って歩く。
最初の二人の会話が、なんだか、ほっこりしていたので、その後の展開は
辛かったなぁ~。

リベンジポルノで悩む立場に菫がなるなんて。
被害者の苦しみが伝わって、どう解決していくんだろ?と気になった。

救いだったのは、光晴自身が画像拡散に驚き、真相を自ら探ったことと
菫の家族、親友の百合が菫を支えたこと。

菫の父親の行動力は、感動した。
娘のために、そうせざるを得なかったんでしょうね。


菫が辛い自分の悩みを親友、家族にきちんと伝えられたのは、常日頃の
良い関係があったから。
両親と弟、良い家族だった!


しかし、こういう画像はいくら恋人同士でも撮るべきじゃないね。
もし、要求されたら、その時点でその男はアウト!(怒)

光晴は、それを拡散しようとは思って撮ったわけじゃないけれど、こうして
広がってしまう原因をつくったことに変わりはない。


重たい話だったけど、こういう事で悩んでいる人たちのことを考える機会になった。



                          ★★★




発行年月:2017年4月

男たちから次々に金を奪った末、三件の殺害容疑で逮捕された女、梶井真奈子。世間を賑わせたのは、彼女の決して若くも美しくもない容姿だった。週刊誌で働く30代の女性記者・里佳は、梶井への取材を重ねるうち、欲望に忠実な彼女の言動に振り回されるようになっていく。濃厚なコクと鮮烈な舌触りで著者の新境地を開く、圧倒的長編小説

                  (新潮社HPより)



 婚活サイトで知り合った男性3人を練炭自殺と見せかけて殺害したと殺人罪に問われ死刑判決が
下された木嶋早苗を獄中に訪ね取材する女性記者とその周りの人々の物語。


実際の事件はニュースで少し知っているくらいだけど、この物語の中での
梶井真奈子は、独特の雰囲気。
実際の事件のニュースでその容姿を見たとき、わたしも
「なんでこんな体型も顔も10人並み以下の人が婚活サイトで多くの人を虜に
したんだろ?」と不思議だった。

物語を読んで、その謎が少しだけ解けたような・・・。


真奈子の家族に接触を試みた、理佳の友人で元記者の伶子の場面は面白かった!
凄い度胸だなと感心。
記者魂恐るべし。


殺人事件の被告の真奈子だけど、自身が殺したという意識はなく
罪も感じていない。
正当化するのが巧いのか、本当にそう思っているのか?

物語を読んで改めてこの事件のことを詳しく知りたりと思ったりもして。


真奈子を取材した里佳と伶子が、それぞれのパートナーと新しい関係を
築くキッカケを得たのは良かったかな?

表題のBUTTER・・・・この物語にはこれしかない。

想像していた物語とは違ったけど、まあ面白かった。




                            ★★★



発行年月:2016年5月

この幸せを守るためには、性欲のはけ口が別に必要だ

「たかがセックスで生活の全部を捨てる覚悟はあるのか」。
したい妻としたくない夫。
セックスと幸福の関係を描き切った連作短編集。

                   (文藝春秋HPより)



なかなか面白かった!
セックスレスに悩む初美は31歳。
ジュエリー制作が仕事で、時々展示会を開く。
夫の啓介は5つ年上で女性誌の編集長。

夫婦仲は良いのだけど、セックスレス。
二人でお風呂に入ったり、スキンシップはあるし、会話も多い。
それならいいじゃんとわたしなんかは思ってしまうのだけど・・・
初美はそれを悩んでいて、同じようにセックスレスを悩む大学の同級生
羽生くん(会計士)と月に一度程度、羽生くんの会計事務所近くのバーで飲み
ながらお互いの近況を話す。
羽生くんはついに浮気をしちゃうのだけど、初美は、危いところまで
行くものの、なんとかその寸前で留まる。

悶々とする気持ちをついに夫に爆発させて、その後一人で寝台列車に飛び乗る。
でもやはり冷静に考えて戻る。

初美って可愛いなぁ~と思う。
夫の啓介も初美気持ちをちゃんと理解して、二人でなんとか
今までと違う環境にしようと旅行を計画したり、ラブホテルに行ってみたり。

なんだか微笑ましい夫婦。


                         ★★★
 



発行年月:2016年2月


 アッコ女史&“永遠の部下”澤田三智子みたび! 「アッコちゃん・ロス」の方々の嘆きが編集部に届き、期待にお応えして、今回はすべて黒川敦子登場の「オール・アッコちゃん」短編集。とてつもない存在感でいつでもブレない、ご存じアッコ女史が今回もストレートすぎる叱咤激励を連打します! 妙に冷めた若手男性社員、敵意を持ってやってきた取材記者、そして時間がうまく使えない三智子。栄養たっぷりのアドバイスはいかが。さくっと読めて元気をもらえるビタミン小説、待望の第3弾! アッコちゃんの意外な一面も!?

                      (双葉社HPより)


短編形式でお話4つ。
相変わらず、アッコさんはパワフルでいい!
そしてアッコ女史の元部下・美智子は、結婚したんですね~。
そして、職場ではリーダー。
でも、やはり美智子らしい。
リーダーであることに全然、自信がなくて、若い子たちから嫌われることを
恐れている。
そして、仕事の帰りも遅くなり夫となかなか時間を共有できない美智子。

そんな様子をアッコ女史がビシッと説教する様子が微笑ましい。
良い関係だなぁ~。
それを素直に受け入れる美智子の性格もいいんだけど。


アッコさんの習い事に月曜~金曜まで付き合う美智子。
けん玉、絵、梅干しづくり、ゴスペル・・・・・それぞれの習い事先でのアッコさんの
姿が可愛らしい。


表紙の巻きずし、可愛いなぁ~
お話に関係あるものだったんですね~(^^)


またアッコさんの物語、読めるかな?
今回も楽しかった♪


                         ★★★


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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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