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読んだ本の感想あれこれ。
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51WTNKc00JL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年11月

秘密を抱いた青年と1匹の相棒の旅の行方は

現代最強のストーリーテラーによる、青年と猫のロードノベル。
暖かな光あふれるラストまで、どのページにも忘れ難い風景が広がる傑作


                   (文藝春秋HPより)



宮脇悟は、事情により相棒の猫・ナナを飼えなくなる。
そのため、ナナの新しい飼い主を探すため、一緒に旅に・・・・。

小学校時代、捨て猫・ハチを巡って友情を結んだヨシミネの元を最初に訪れる。
昔可愛がった、捨て猫・ハチの思い出話もなかなかジ~ンとした。
ヨシミネも家族の問題を抱える子どもだったが、それ故、お互いの気持ちを理解できた。
悟は子どもの頃から優しい良い子。
両親を事故で亡くすという悲しい過去を持ちながらも、素直で明るい青年に成長。

それから家業の写真館を継いだ幼馴染み・澤田幸介の元へ。
幸介は妻が家出中。

その後は、同級生同士で結婚した夫婦・杉と千佳子の元へ。
農業を勉強し、二人でペンションを経営していた。

懐かしい友人たちを訪ねながら、ナナの飼い主を探すが、みな、事情があり引き取ることは出来なかった。
そして、最後は、母の妹であるノリコ叔母さんの元で、悟もナナも厄介になる。

悟がナナと離れなければならない事情は、とても悲しい別れが待っていたから。
途中でそれが分かり、切ない気持ちになりました。
けれど、ナナの存在が悟を幸せにしただろうし、ナナも悟と一緒の時間が幸せな時間だったと
理解している。

動物と人間だけれど、その絆は深い。

ラストは悲しいけれど、それでも温かい気持ちが伝わってくる感動作でした!!

あ~猫(=^・^=)飼いたい!!




 

★★★★★

PR
513KblpPPAL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年11月


 ずっと透明になってしまいたかった。
でも本当は「ここにいるよ」って言いたかった-----
言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。


                     (ポプラ社HPより)





『四十九日のレシピ』が良かったので、こちらも読んでみました。
これも良いお話でした。

耀子と立海。
二人のちょっと重たい過去を抱えた子どもたちが共にそれぞれの存在を生きる力にしていく過程が
描かれていた。

耀子は、父親を亡くし、母親にも捨てられ、父方の祖父に引き取られる。
祖父の間宮勇吉は、その土地のお金持ち遠藤家の所有する山の管理をして来たが、今は引退している。
遠藤家の所有する豪壮な建物は今はその一部のみが使われ、周りに咲く撫子の別名にちなんで
「常夏荘」と呼ばれていた。

立海は、遠藤家の主が愛人に生ませた子ども。
夫を亡くした照子が義父の頼みで気が進まないまま預かることとなる。


耀子と立海。
それぞれ似たような寂しさを経験していて、共に惹かれるものがあり、
「ヨウヨ」「リュウカ」と呼び合う仲良しになる。

二人が一緒にいる様は、微笑ましい。

立海の家庭教師の青井も良い先生だったなぁ~。
ことば遣いが優しい。

立海を預かった照子も、最初は気が進まずだったけれど、二人の様子は温かく見守っているかんじ。
照子の亡き夫・龍一郎との回想シ-ンも良かったな。

最後は、離れてそれぞれの道をゆく耀子と立海だけど
強い絆で結ばれて、それぞれが心の支えとして存在続けるんだろうな。

その後の二人の様子もちょっと知りたいなぁ~。

素敵な物語でした(^^)


★★★★★

73f4a281.jpeg       発行年月:2013年1月
 
    手に汗にぎる迫真の裁判員ミステリー 新米裁判官の久保珠美は放火、DV事件の裁判を担当する。判決の責任はどこまで負うべきか。悩み議論する裁判員たちをリアルに描く。

 






3つの裁判員裁判を扱った短編集。

「孤独な放火魔」
アルツハイマ-の妻を自宅で介護する男性が放火事件の被告。
男性は罪を認めるが、そこには放火した家の持ち主である男との取引のようなものがあった。


「DVのゆくえ」
夫からDVを受けていた女性が、暴力を振るう夫に抵抗してアイロンで撲殺。
彼女の行為は正当防衛か?過剰防衛か?


「二人の母」
夫と不倫相手の子を不倫相手が健康を害したことで一時預かること承知し育てていた妻。
やがて子どもは不倫相手の元に返されるが、虐待されていると気づいた妻は、不倫相手の女性を絞殺。


事件に関わる裁判員たちの審議の模様が詳しく描かれる。
自分がこのなかの一人だったら・・・・とつい考えながら読んでしまった。
しかし、最初に頭で考えた被告人に対する気持ちが、裁判が進むにつれ揺れ動く。
小説のなかの裁判員たちも同様。

裁判ってこんな風に進行していくんだなぁ~とわかる本書。
でもやはり、一人のひとを裁くって難しい。

出来れば、やりたくないという気持ちが強くなってしまった^^;


                                ★★★


 

51r2h5ffjGL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2013年1月
 

気がつけば微笑みが苛立ちに、楽しみが義務になりかわって----
振り返ってくれない夫への不満、
心ならずもつのってゆく夫婦の鬱屈。
切実ゆえに笑いを誘う大人の辛口コメディ。


                 (中央公論新社HPより)




袴田伽耶・41歳と匡・42歳は、結婚1年の夫婦。
都内の新築分譲マンションを買ったのは3年前。
子どもは居ない。

この夫婦が奇妙でした。
それぞれに不倫していて・・・・ま、ここまでは別に驚かないんだけど・・・・
その不倫相手それぞれとキャンプを計画して実行しちゃうんだからビックリ!
でもなんだか、微笑ましく思えてしまった。
結局、2人は夫婦として、この後もやっていくんだよね?


付き合っていた当時は、好意的に思えた言動が、結婚して15年もしたら
同じ言動にも苛立ちを覚えてしまう・・・・・結婚して同じくらい経った人なら、うんうん、そうそう!
と思うことばあり。

でもそういうことを含めて、お互いが支え合ってこの先も共に歩んでいくのが
夫婦なんだろうな。
なんていろいろ思ってしまった^^;

この表紙の絵、素敵♪


                                           ★★★★

51UOUBFbkhL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年11月

弱小だった神別高校野球部が、北海道の旭川支部予選を勝ち抜いていく――。彼らの不思議な強さの「秘密」に興味を持った全国紙スポーツ記者の前橋絵里は、やがて、ナインが甲子園を目指す特別な「理由」を知ることになる。その「秘密」と「理由」の中心には、見た目はそっくりながら性格は対照的な、エースピッチャーの青山康一とセンターの健一という双子の存在が。二人は、ある事件がきっかけとなって解体させられてしまった児童養護施設〈そよ風学園〉の出身だった……。

                        (角川春樹事務所HPより)


高校野球の弱小チ-ムのサクセススト-リ-か?
と思ったら・・・・彼らには、抱えている過去があって・・・
でも明るくて野球が大好きで。

彼らに興味を持った女性記者が、彼らにかかわりのある周りの大人たちを調べ、知る事実。
驚きの事実。

北海道の大会を順調に勝ち進み、いよいよ甲子園出場!?

彼らのこれからのことが凄く気になります。
そして、周りの大人たちと彼らの関係も。

これは必ず続編があるはず!
早く彼らのこれからの物語が読みたい!!

野球はあまり興味ないけれど、こういう風に物語になると面白いなぁ~。
高校野球というのがいいんだな。



 

★★★
 

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