発行年月:2014年2月
その体温が、凍った心を溶かしていく。
29歳のみひろは、同じ商店街で育った幼なじみの圭祐と一緒に暮らして2年になる。もうずっと、セックスをしていない。焦燥感で開いた心の穴に、圭祐の弟の裕太が突然飛び込んできて……。『ふがいない僕は空を見た』の感動再び! オトナ思春期な三人の複雑な気持ちが行き違う、エンタメ界最注目の作家が贈る切ない恋愛長篇。
(新潮社HPより)
みひろの立場で考えると、非常にやきもきした気持ちになる。
一緒に暮らしている圭祐は、両方の家族も公認で、もう結婚するのも当たり前な状況。
しかし・・・気づいてしまった自分の本当の気持ち!!
本当に好きなのは、圭祐の弟・祐太だということに・・・・。
自分のなかの気持ちにどう向き合っていくのか?
みひろは、正直で気持ち良かった!
そうか!正直に気持ちを周りの人に言うことが大事なんだと気づかされた。
結果、圭祐も苦しんでいたことから最後は解放された様子だし
ああ、めでたしめでたしで良かったなぁ~。
こううまくいかない場合の物語もありだと思うけれど、これはこれでよし!
ところで表紙の写真は何を意味してるんだろ?
★★★★
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発行年月:2011年11月
老舗百貨店「菊本屋」のニューヨーク店に勤務する柘植波奈子は、仕事で訪れた倉敷で陶芸作家の栄森徹司と出会う。じつはふたりは高校の同級生で四半世紀ぶりの再会だったが、波奈子にはその記憶が全くない。徹司の作品、それを生み出す指、そして海のような徹司自身の大きさに、波奈子は惹かれ、恋に落ちる。夫がいる身の波奈子はその恋に身をゆだねることにためらい、抗おうとするが、ふと徹司に伝えてしまう──「一年後のきょう、また会いたい」と。
(講談社HPより)
小手鞠さんの作品、結構読んでいるのに、これは読み忘れていたみたい。
いわゆる不倫物でしたが・・・
日本とニューヨークに離れた男女が年に1度だけ会うという設定が大人なかんじで
こういう恋愛の形もありかなぁ~?なんてちょこっと思ってしまった^^;
波奈子は偶然、日本に来た時に高校の同級生の作った陶芸作品に惹かれ彼・徹司とも再会。
しかし、徹司のことを全く覚えていない波奈子。
徹司は、憧れていたと屈託なく告げるのに・・・。
最初は、徹司に強引に引っ張られるように始まった関係が、やがて自分も
徹司に惹かれていくことに戸惑う波奈子。
夫の信成とは、見合いのような形で知り合い、穏やかな結婚生活をしてきた。
子どもを一度、流産してしまった辛い経験も二人で乗り越えて・・・。
波奈子は常識ある女性で、知的だし、夫の気持ちも思いやっている。
不倫は賛成できないけれど、気持ちの変化は、なんとなく理解できる。
最後は、どうなるのかなぁ~?
と思ったら・・・ちょっと韓国ドラマみたいな終わり方(?)だったので
興ざめしてしまったけれど、まあまあ面白かった。
★★★
発行年月:2014年6月
母さんはなぜ、僕を捨てたの? 答えはきっと、盤の上にある。
母子家庭で育ち、幼いときに母に捨てられた少年・慶吾。孤独の中で囲碁に打ち込む慶吾の姿を、写真部の香田のカメラがいつも捕らえていた。香田の屈託ない態度のおかげで徐々に心を開いた慶吾は、それまで避けて通ってきた母の家出の理由と向き合おうとするが……。囲碁を通じて自分を取り戻す青春ミステリ。
(新潮社HPより)
母親の帰りを待つ5歳の慶吾。
約束の日に、帰らず、空腹と寒さで外に飛び出し、犬小屋の犬に温めて貰い、犬の食べ残しの
食事で飢えを凌いだ。
最初の話で、これはいったいどういう物語になっていくのだろ?と先を読むのが
楽しみになった。
その後、施設に入所して18歳で高校卒業と同時に1人暮らしを始める慶吾。
あまり人とはかかわりを持たずに居た慶吾だが、高校時代、
前に現れた香田純隆が彼の人生の転機になる。
純隆は1学年下で写真部。慶吾の写真を撮るために毎日のように囲碁部の部室に潜入。
明るくて屈託のない純隆。
最初は、疎ましく思っていた慶吾も彼のペースにはまって会話をするようになり
放課後一緒に過ごす時間も増えて行く。
あるとき、ちょっとした口論になり、少し距離が出来てしまった時期があったけれど
その間に二人がそれぞれのことを思う行動が良かった。
慶吾は、純隆が好きなコーラを毎日、買って冷蔵庫に。
純隆は、囲碁を習いに碁会所に通っていた。
そして、ずっと心の奥にあった「なぜ、母は自分を捨てた?」の疑問を香田の助言も
あり逃げずに確かめる行動に出る。
5歳の慶吾の元に約束の日に帰らなかった理由はわかった。
けれど・・・施設に簡単に入れてしまった理由はよくわからなかったなぁ~。
でも、全体を通しては、良い物語でした!
友達って大事だなぁ~。
慶吾が純隆に出会って居なかったら、こんな風なラストにはならなかったでしょう。
囲碁に詳しい人だったら、もっと楽しめたでしょう。
その点はちょっと悔しかったな^^;
★★★★
発行年月:2014年5月
終戦直前、焼け跡から助け出された赤ん坊。
長じて彼女はアメリカに渡り、人間の愚行と光をその手で切り取っていく―
著者の新境地にして最高傑作。
(Bookデータベースより/ポプラ社)
今まで読んでいた小手鞠さんの作品とは全く違う。
ノンフィクションに近いフィクションというかんじで、読み応え十分!
物語の主人公は、鳥飼茉莉江。
冒頭登場の美和子が、茉莉江の生き様を追う形で、物語が進行。
茉莉江は1945年焼け跡から赤ん坊の時、14歳の鳥飼希久男によって
焼け跡から救い出され、希久男とともに彼の叔母宅で暮らす。
その後、実母が訪ねて来て、10歳で実母と共にアメリカに渡る。
16歳の時、母親が自殺し単身ニューヨークへ。
知人の手助けでホテルに住み込みでアルバイトをさせて貰いながら、絵の勉強をしようとしていたが、それを続けるにはお金がかかると悩んでいた時、
日本人のカメラマン・坂木真人と知り合う。
カメラなら独学で学べると知り、カメラマンになりたいと思う茉莉江。
最初は美しいものを撮り続けていたが、ふと目にした写真に衝撃を受ける。
それは悲惨な戦地での写真。
写真を撮ったのは、岩井連慈。
その後、クリスマスパーティの会場で偶然、連慈に会い、その日のうちに意気投合。
二人は恋人同士になり結婚も約束する仲になる。
が。。連慈には、日本に妻が居る。
茉莉江も報道カメラマンとなり、日本で1972年に起きた浅間山荘事件など
現地に向かい取材している。
他にも、三菱重工業東京本社ビル爆破事件、日本航空機墜落事故、ベルリンの壁崩壊
チェチェン紛争、そして9.11。
事件を追いながら、当時のことを生々しく描く。
知らなかったことも多々。
世界の紛争、戦争に、必ずアメリカが絡んでいることが9.11に繋がったのか?
社会派の小説とも言える本書。
主人公・茉莉江の言う、「世界は美しくないもので満たされている」の言葉が衝撃的!
茉莉江の報道カメラマンとしての潔い覚悟にも感動した。
今、平和な日本がこのまま平和で居られるのかな?
なんていう事も少し考えてしまった。
素晴らしい本でした!!
★★★★★
発行年月:2014年4月
真実は「悪夢」の中に隠されている――。幻惑の極致が待ち受ける道尾ミステリーの頂点!
あの女が、私の眼前で死んだ。かつて父親が犯した殺人に関わり、行方不明だった女が、今になってなぜ……真相を求めて信州の寒村を訪ねた私を次々に襲う異様な出来事。はたして、誰が誰を殺したのか? 薬物、写真、昆虫、地下水路など多彩な道具立てを駆使したトリックで驚愕の世界に誘う、待望の書下ろし超本格ミステリー!
(新潮社HPより)
大槇辰男は離婚し、一人息子の俊也と定期的に会っている。
そして、出張のため、息子を預かって欲しいと頼まれる。
辰男には、32年前、体験したあることが元で見る悪夢に苦しんでいた。
そして、その32年前かつて住んでいた村から行方不明になっていた女を駅のホームで
目撃し動揺する。が・・・・次の瞬間電車に飛び込み轢死。
物語の最初から謎が生まれ、期待度が高まりました。
32年前の真実を求めて、信州のかつて暮らしていた寒村を訪ねる辰男。
預かった息子・俊也と共に。
昔からの村のしきたり。
村に起きた事件の噂話。
現実の話のなかに辰男が見る夢が混ざり、謎がより深まる。
事件の真相は、明かされてみれば意外とふつうでした。
悪夢を見ることが、もっと深く絡まってくるのかと思っていましたが・・・・^^;
ま、途中の何とも言えない不穏感を増強させる役目は果たしたからいいのかな?
話の展開は、複雑に広がりますが、最後にそれを収束させる力は、やはり流石!
暗くて重いたい話のなかに、俊也くんの存在が癒しになっていた。
ぎこちなかった辰男との関係も、良い感じになってきたし、辰男も悪夢から
解放されて生きる希望を持てるかな?と期待させるラストに救われた。
★★★
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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