発行年月:2009年1月
居心地の悪さを感じながらも井戸端会議に参加する、子どもを持たない主婦。
三島賞作家が描く、ありふれた者に訪れる奇蹟。
(河出書房新社HPより)
以前読んだ「冥途めぐり」が、まあまあ面白かったので、図書館棚で
見つけたこちらを読んでみた次第。
中編作2つは収められていました。
表題作の「女の庭」は、マンションで夫と暮らす主婦。
子どもはまだ居ない。
近所の人たちが集う井戸端会議に参加するが、子どもの話が中心で
話に入れない。
普通の主婦になることに結婚したときは喜びを感じていたのに・・・
けれど隣に白人の外国人女性・ナオミが一人で越して来てから、少し生活が変わる。
ナオミの行動を観察し、あれこれ空想する。
そして気づく。
結婚して主婦という人種に囲まれている自分と
移住して外国人に囲まれているナオミは、似ていると。
う~ん、何となくだけれど、主人公の気持ちがわかって切ない気持ちになった。
こんな風に人の気持ちを描けるって凄いなと思った。
けれど。。。次の「嫁入り前」は、凄く変な話。
結婚が決まっている姉とその妹が、嫁入り前に通うといいという教室に
母親の勧めもあり通う。
何を教わっているのやら????
先生も意味不明の発言するし、姉妹とのやり取りもナンのコッチャ???
何が言いたいんだろ???
この物語を理解できる能力が、わたしにはなかった^^;
無茶苦茶過ぎて、最後には笑えたけど・・・・^^;
う~ん。好きなタイプの作家さんじゃあないけど
たまにならこういうのも面白いか?
でも結構、いろんな賞を貰っているんですね~。
今度は賞を貰っている作品を読んでみようかな?
★★
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発行年月:2013年9月
日本人の手で大砲を造る!
幕末佐賀・鍋島藩は、オランダ渡りの一冊の専門書だけで 反射炉を建設、
鉄を作り大砲を製造しようとした。
男たちの孤独な戦いの物語。
(文藝春秋HPより)
昨夜、伊豆の国市の韮山反射炉が世界遺産登録されることが決定!
その可能性大の時から、「反射炉ってなんだろ?」と思っていたので、
この物語で大いに勉強させていただきました。
幕末の日本に外国船が迫り、通商条約を結ぶ兆しが・・・
そんななか、外国から日本を守るためには、港周辺の防衛が必要だと考えた
佐賀藩主・鍋島直正。
砲術家の本島藤太夫をリーダーに鉄製の大砲を作るための、反射炉づくりを任せる。
どうやって造ればいいものか?0からの物づくりに手助けしたのが
伊豆韮山の江川太郎左衛門(御公儀の代官)。
オランダのヒュゲニン著の「鉄製大砲鋳造所の鋳造法」を示し、韮山でも反射炉を
造ろうと思っているという。
互いに頑張って造ろうということでしょうね。
でも、それは並大抵の苦労でなく・・・
一時は諦めて、関わった7人で腹を切ろうと真剣に思うほど。
藩主の鍋島が偉い!
その気持ちを汲んだうえで、金は出すから、もう一度やってくれと励ます。
その言葉で、死んだ気になってまた頑張ろうと思う面々。
素晴らしい藩主だなぁ~。
反射炉が何とか出来て、次は大砲づくり。それから試射。
ここでも試練。
ああ、辛い。でも誰も自分の役目を全うすると決めてへこたれない。
凄い根性。
大砲まで出来ても、それを置く台場の建設でまた試練。
本当に気が遠くなる程の仕事。
しかし、時代は尊皇攘夷の動きが各所で起きて、内乱も起き、
外国船の脅威となる港付近の警備のための大砲づくりが、違う目的に使われて
しまうことに。
本意ではないことに二の足を踏む佐賀藩は、悪者扱いされるという辛い目に遭う。
そして、時代の波は、西洋のものを容易に受け入れることになり
苦労して作った反射炉や大砲は時代遅れに。
無駄な苦労をした佐賀藩という気もしないではないけれど、
モノづくりに情熱を命を賭けた人たちが居たということが、こういう物語から
広く知られるのは良いなぁ~。
韮山反射炉は、中心となって動いた江川の死後、完成とか。
実際に稼働して現存する反射炉の唯一のものとして、知られている。
これを読んだら、是非、実際に見てみたいと思った!
★★★★★
発行年月:2013年8月
少し大人びた少年リツ君12歳。
つむじ風食堂のテーブルで、町の大人たちがリツ君に「仕事」の話をする。
リツ君は何を思い、何を考えるか…。
人気シリーズ「月舟町三部作」番外篇。
(筑摩書房HPより)
月舟町シリーズ3部作
「つむじ風食堂の夜」「それからはスープのことばかり考えて暮らした」
「レインコートを着た犬」の、番外編が本書。
あとがきで・・・
ちくまプリマー新書の装幀デザインを創刊時から8年に渡って担当してきた
著者と奥様の吉田浩美さん。
その200冊目は吉田篤弘氏自ら書いてくださいと編集部との間で決まったことらしい。
凄いなぁ~。
全部違うデザインの新書。
ちらっと見たけれど、どれも素敵な表紙でした
本書の主人公は、12歳のリツくん。
月舟町シリーズの2冊目ではちらっと登場の隣町のサンドイッチ屋<トロワ>の
小学3年生。
そのリツ君が少し大きくなって、一人で時々、電車で一駅の月舟町の
食堂に来る。
そこに来る常連さんたちは、商店街で商売をしている大人たち。
りつ君は、そこで将来のこと、幸せについてを考える。
大人たちにそれぞれ、自分の仕事の話を聞きながら・・・・
3部作で読んだ人たちも沢山、登場して来て賑やか。
杉田比呂実さんの挿絵もほのぼのしていて良かった♪
三部作+番外編、いずれも図書館本だけれど手元に置いておきたいな~。
★★★★★
発行年月:2006年9月
●この本の特徴は「小説+料理」です
角田光代が小説中に巧みに、鮮やかに描いた料理。その料理のレシピをベターホームが再現して、小説と合わせて掲載しました。小説で感動したら、さっそくその料理を作って味わってみることができる、2度楽しめる画期的な本です。
登場する料理
・ラム肉のハーブ焼き ・野菜と生ハム、パルミジャーノのサラダ
・そら豆のスープ ・中華ちまき ・ミートボール入りシチュー
・かぼちゃの宝蒸し ・梅干しとぬか漬け
・タイ料理5品
(タイ風焼きそば・タイ風さつまあげ・はるさめサラダ・タイ風オムレツ・春巻きスティック)
・ピザ ・手打ちうどんとさぬき風かけうどん ・まつたけごはん
・スノーパフ ・豚柳川
・ぎょうざ鍋と手作りぎょうざ ・あじといかの一夜干し
・糖尿病予防の料理3品
(たらとほうれんそうのグラタン・きのこマーボー・春菊とほたてのスープ)
・五目ちらし ・菜の花とささみのからしあえ ・はまぐりのおすいもの
(計28品)
●15編の珠玉の短編。そしてエッセイも
月刊ベターホームで05年4月から06年3月まで掲載した12の短編は
連載中から大変好評でした。単行本化にあたり新たに3つの小説が加わりました。
また、あとがきのかわりに、エッセイがひとつ。
実は角田さんの亡くなられたお母さんはベターホームのお料理教室の受講生だったのです!
どんな受講生だったのでしょう? お母さんの思い出話は感動的です。
(ベターホーム出版局HPより)
美味しそうな料理が出てくる短編集。
登場人物たちがリレー方式で、変わるのも楽しい。
料理のレシピと写真も載っていて、ベターホーム出版らしい本でした!
料理を作ること、料理を作って貰うこと。
両方の楽しみをずっと味わえたら幸せ。
特に作ってみたいと思ったのは・・・
タイ風さつまあげ!絶対美味いだろうなぁ~。
★★★★
発行年月:2015年3月
『六番目の小夜子』『夜のピクニック』『ユージニア』『中庭の出来事』『夢違』……
ジャンルを越境していく、恩田ワールドの真骨頂!!
待望の最新長編小説。
東日本大震災を経て、東京五輪へ。少しずつ変貌していく「東京」――。
その東京を舞台にした戯曲「エピタフ東京」を書きあぐねている“筆者K”は、ある日、自らを吸血鬼だと名乗る謎の人物・吉屋と出会う。吉屋は、筆者に「東京の秘密を探るための鍵は、死者です」と囁きかけるのだが……。
将門の首塚、天皇陵……東京の死者の痕跡をたどる筆者の日常が描かれる「piece」。
序々に完成に向かう戯曲の内容が明かされる作中作「エピタフ東京」。
吉屋の視点から語られる「drawing」。
三つの物語がたどり着く、その先にあるものとは――。
(朝日新聞出版HPより)
恩田さんらしい1冊!
主人公は筆者K。
東京のあちらこちらを散策しながら、ふと不思議に思う光景など解説。
東京在住の人なら、「ああ、あそこね」と分かるでしょうが・・・・
わたしには、そういう理解はなく・・・でも写真たイラストがあるので
「へ~おもしろい」と思ったり・・・。
筆者Kが、とある場所で知り合いになった吉屋。
よくわからない謎の人物なのだけど、筆者Kとの会話がユニーク。
ちょっとエッセイ風の筆者Kの日常を軸に、筆者Kが手掛ける戯曲
「エピタフ東京」もなかなか面白かった。
文中にもあったけど、桐野夏生さんの「OUT」を連想させるような話。
吉屋が語るこちらも作中作の「drawing」も楽しめて、1冊でいろいろな
仕掛けを味わえる贅沢な本でした♪
原発のことも終盤、描かれてゴジラまで登場!
読むまで変わった表題だと思ったけれど・・・
「エピフタ」って墓碑銘のことだったんですね~。
東京の墓碑銘が「幸せに暮らしました」となったらいいんだけれど・・・・。
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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