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読んだ本の感想あれこれ。
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416wissq44L__SX230_.jpg   発行年月:2012年1月


   この世はすべて幻影?
   震災後の生と死を鋭く問う問題作

   郷里を離れ東京で酒造メ-カ-に勤める熊沢武夫。
   震災後に起きた不思議な出来事をきっかけに、
   ある女性の顔が浮かぶ・・・・


                                         (文藝春秋HPより)



予備知識なしで読んだので・・・^^;
冒頭に、起きた不思議な現象を読んで、パラレルワ-ルド的なはなし?と思ってしまった。

郷里の母から電話で、「こっちに帰って来てたのなら、知らせなさい」と言われ「?」と思う主人公・武夫。
バス停付近にあったネ-ム入りのレインコ-トを駐在さんが届けてくれたという。
そして、ポケットには子どもの頃からの好物m&mが入っていた。

郷里に帰った覚えは全くない武夫は混乱する。
そして、そのコ-トを送ってくれるように母親に頼む。
届いたコ-トは、自分が少し前に百貨店で購入したものと同一で、自宅にちゃんとそれはあった。
そして、m&mのほかに、内ポケットから、SDカ-ドも出てきた。
そして、そのなかに入っていたデ-タは、武夫が仕事用に使っているSDカ-ドと全く同じであった。
ただ、知らない女性の写真など、自分で撮った記憶がない画像もあった。

不思議なことが次々起きながら、その真相ははっきりとはわからない。
でも、そんなことがあっても別に不思議じゃないのかも・・・・なんて物語を読んでいくうちに思ってしまった。

物語のなかには、3.11の震災も出てくる。
武夫の祖父が話してくれた過去の大水害の悲惨な状況も。

人が死ぬことについて書かれていた。

死だけが誰にも訪れる平等なこと。
そのほかのことは幻影のようなものなのかも。
そんな風に考えると、どんな辛く哀しいことが目の前に起きても少し受け入れられるかも。

読みながら、「死」とか「時間」について、考えさせられた。

なかなか深い話でした。


                                         ★★★


 
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