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516RFFQ5-IL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年11月


『おれのおばさん』続編、少年たちの旅立ち篇!
第26回坪田譲治文学賞受賞作『おれのおばさん』続編! 札幌の児童養護施設に暮す中学生たちも受験の時期。悩み迷い、新たな人生に踏み出してゆく。爽やかな感動が胸を打つ青春小説3篇収録。


                       (集英社HPより)


前作の内容をちょっと忘れていたけど、復習するような記述があったので、読みながら段々と思い出しました^^;

施設に暮らしている中学生・高見陽介が前作「おれのおばさん」の主人公だったけど、こちらでは3章に分かれて物語が綴られ、
最初の話<小石のように>では、柴田卓也が主人公。
三番目の話<おれたちの青空<では、陽介が語り手となって、陽介や卓也たちが卒業後の新しい進路に向かっていくまでが描かれていた。


ふたりが施設で暮らすようになった経緯を忘れそうなので記しておこう。


陽介は、銀行員の父親が顧客の預金を横領した罪で服役中。
全国でも有名な進学校に通っていたが退学を余儀なくされ、自宅も差し押さえられてしまう。
母親は陽介を姉の経営する養護施設に預け、自身は住み込みの介護施設で働いている。

卓也は、10歳の誕生日前日に父親を事故で亡くしている。
そして、その事故を機に自分が両親の本当の子どもではないことを母親から告げられ、居間まで優しかった母親から虐待を受けるという辛い過去を経験している。


二番目の話<あたしのいい人>は、施設を管理する陽介のおばさん・後藤恵子が主人公になって語られるおばさんの話が一番、面白かったかも。
彼女の生い立ちが綴られている。
離婚した喜男との出会いから別れなども書かれている。
おばさんの変わった経歴も興味深かった。
元々は医者を目指して勉強に励んで北大に進学、しかし、芝居に夢中になって大学を中退。
夫となる喜男と出会い、劇団を立ち上げる。娘(花)が生まれるが離婚。
その後、中学生だけを集めた児童養護施設を開く。
大学時代の友達との関係、別れた夫とのこと、娘のこと。
恵子の話だけでも、1冊の物語が完成しそう。


施設の中学3年生は陽介、卓也のほかにも3人。
健司、ありさ、奈津。
この3人の行方もちょっと気になる。

家庭に特殊な事情を抱えて施設に集まっている彼らだけど、みな、明るいのが良い。
悩みもそれぞれあるんだけど、逞しく自分で歩いていくだろう彼らの姿は清清しい。


また続編があるのなら嬉しいな。


★★★★

 
 
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