この喪失は永遠に取り戻せないのか----あなたが再会したい人は誰ですか?

もしOKしてくれたら、絶望的な孤独から私を救ってくれた「あの人」に、ただ一言、お礼が言いたいんです----。たった一人と一度だけ、死者と生者を再会させてくれる人がいるらしい……。大切な人を失った後悔を抱えながら、どう生きればいいのか。誰もが直面する苦悩に真っ正面から挑んだ、著者渾身の連作長篇ミステリ!
(新潮社HPより)
5つの章から成る物語。
「アイドルの心得」
「長男の心得」
「親友の心得」
「待ち人の心得」
「使者の心得」
4番目までは、使者(ツナグ)の少年によって、既に亡くなっている人に会う人たちの物語。
亡くなってしまった人に感謝の言葉を伝えたい者。
母親に病気を告知してしまったことは正しかったのか聞きたい者。
自分のせいで死に追いやってしまったのではないか?と自責の念に縛られている者。
結婚の約束までしたのに、失踪してしまった彼女を諦められない者。
そして、最後の「使者の心得」では、使者(ツナグ)を祖母から受け継いだ少年・歩美の物語。
少年が使者を引き継ぐようになった過程から、少年の生い立ちなどが描かれ、祖母の少年を想う優しさが沁みる温かい話でした。
最初の話は、少年が使者となって最初にした仕事。
病院の中庭に依頼人を連れてきたワケもここでわかりました。
4番目までの話を振り返りながら、少年が使者(ツナグ)の役目を通して成長していく過程がわかり、それぞれの話の別の側面も描きながらなので、より一層、前の話が膨らんで感動した。
死と真摯に向き合ったような作品で、読後に何か温かい余韻が残るようでした。
この表紙も素敵!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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