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読んだ本の感想あれこれ。
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27282178.jpg発行年月:2010年3月

君が望んでも、まだ「終わり」にはさせない。生と死を見つめ直す、「心中」をめぐる七つの短篇。

もう一度、立ち止まり、君と問いたい。そこは楽園なのかと----富士の樹海に現れた男の導き、命を賭けて結ばれた妻への遺言、前世の縁を信じ込む女の黒い夢、死後の彼女と暮らす若者の迷い、一家心中で生き残った男の決意……この世とあの世の境目で浮かび上がる、愛と生の実像。光と望みが射し込む、文句なしの傑作短篇集。

                       (新潮社HPより)

心中がテ-マであるらしいけど、暗いばかりの話ではない。
人の優しい心も描かれていて、温かい気持ちになるものも幾つかありました。

「心中」を辞書で調べると・・・男女がいっしょに自殺すること。
ふたり以上の者が一緒に自殺すること。
他人への義理をあくまでもつくすこと。 
とあり、最後の意味の事を指すのかな?と思われる話もありました。


最初の話『森の奥』では、自殺しそこなった男を助ける青年。
青年の心中を察すると切ないけど、何となく心は温かくなった。

次の『遺言』も、切ないけど、老いた男が語る妻への想いに胸が熱くなった。

話としては、一番、面白く読めたのが『君は夜』。
子どもの頃から不思議な夢を見る理沙の話。前世で夫婦だった男・小平との夢は、
夜になるとまるで現実の世界での出来事のようにリアル。
ふたつの世界で生きているかのようだと語る理沙。

現実の世界で小平の生まれ変わりだと思われる男性・根岸に抱く感情は、
ちょっと不気味だったけど、何か印象に残る話ではありました。

どれも良かったなぁ~。
あっ!『炎』は、ちょっと怖くて、後味悪しでしたが・・・・^^;
そこまで、自分の命を懸ける必要ある!?と思ってしまって・・・・。


でも、ひとつひとつが完成された面白さでした!
三浦さんは短編も良いですね!

★★★★
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