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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2020年9月


明治・大正を駆け抜けた、アナキストで婦人解放運動家の伊藤野枝。生涯で三人の男と〈結婚〉、七人の子を産み、関東大震災後に憲兵隊の甘粕正彦らの手により虐殺される――。その短くも熱情にあふれた人生が、野枝自身、そして二番目の夫でダダイストの辻潤、三番目の夫でかけがえのない同志・大杉栄、野枝を『青鞜』に招き入れた平塚らいてう、四角関係の果てに大杉を刺した神近市子らの眼差しを通して、鮮やかによみがえる。著者渾身の大作。
[主な登場人物]
伊藤野枝…婦人解放運動家。二十八年の生涯で三度〈結婚〉、七人の子を産む。
辻 潤…翻訳家。教師として野枝と出会い、恋愛関係に。
大杉 栄…アナキスト。妻と恋人がいながら野枝に強く惹かれていく。
平塚らいてう…野枝の手紙に心を動かされ『青鞜』に引き入れる。
神近市子…新聞記者。四角関係の果てに日蔭茶屋で大杉を刺す。
後藤新平…政治家。内務大臣、東京市長などを歴任。
甘粕正彦…憲兵大尉。関東大震災後、大杉・野枝らを捕縛。


                 (集英社HPより)


まさにタイトル通り、壮絶過ぎる生き様。
そんな生活のなかでも子どもを次々、産んで育てたというから凄い。

最初の夫は、実家の話で、縁談話が進み、末松福太郎と結婚。
しかし10日後に出奔。


二番目の結婚は女学校時代に教師として巡り合った辻。
実家での縁談話により結婚することになったということもノエから聞いていた。
末松家を飛び出した後、暫くは辻の母親・妹との同居生活。その後、入籍。
男の子2人を生んで、執筆活動にも力を注ぐ。

辻の元を訪れていた親友が連れてきた大杉と三番目の結婚。
自由結婚を唱える大杉には、入籍はしていないが妻・保子がいた。
愛人の一人としてノエは大杉と付き合う。
ほかの愛人の一人に神近市子がいて、お互いの存在も承知のうえ
なんだか複雑な男女関係。

結局、大杉は市子に刺されることになるのだけど、まあ仕方ないよねと言う感じ。
世間も市子の方に同情し、大杉とノエには逆風がふくことに。
でも、この事件のあと、二人は余計、絆を強めたかんじ。

大杉との間に4人の女の子と1人の男の子をもつ。
長女の名前が「魔子」というのは驚く。
世間から悪魔扱いされた自分たちを面白がっている風でなんだか大杉という
人間は好きじゃない。

どんな考えを持とうと自由だと思うけれど、敵を沢山、作ってしまう人。
最後まで味方でいてくれた村木源次郎は、大杉のそばにいなけれな
違う生き方があったと思うのだけど、なんだか不憫。
本人はそんな風に思っていないだろうから余計なお世話かもだけど。


冒頭のノエたちが捕まるシーンがラストに続く。
こうなることはわかっていたけど、酷い最期。

遺された子どもたちは、その後、どんな風に成長して、大きくなって両親のことを
知ったとき、どんな風に感じたんだろう。



長い話だったけれど、一気読みでした。
あ~疲れた(ノД`)・゜・。

でも面白かった。

日本も少し前は凄い時代だったんだな。
今はほかの国が似たような感じだけど



                     ★★★★


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