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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年11月

とある立てこもり事件の証言をたどるうちに、驚愕の真相が明らかになって……(「ありふれた事件」)。幼なじみのバレエダンサーとの再会を通じて〈才能〉の美しさと残酷さを流麗な筆致で描く「春の祭典」、ある都市伝説を元に、世界の“裂け目”を描出させた表題作ほか、小説の粋を全て詰め込んだ珠玉の一冊

                      (新潮社HPより)




短編集18編。
どれもそれぞれ面白かった。

ちょっと怖いのもあったけれど、夜、寝る前に読んでもまあ平気なくらい(^^ゞ

あとがきで、恩田さんの短編ひとつひとつに解説があって、それを読むと
作品をより楽した。

ちょっと怖かったのは
<球根>案内係の注意をつい忘れて敷地いっぱいにチューリップの球根が植えられた
場所に足を踏み入れてしまう訪問者・・・・その後、どうなったんだろ?

<風鈴>祖父の家にあった風鈴が怖かったという話。
風もないのに何故か鳴る風鈴・・・何が通った?想像して怖くなる。子どもの頃
似たような体験があるので、思わず「!?」となった。


可笑しかったのは
<楽譜を売る男>静かに座ってただ楽譜を売っている男をみて、あれこれ男のことを
妄想する。
最後、男のことが少しわかる情報があって、妄想は見事にハズレ。
人間観察って、面白いよね~^m^

<柊と太陽>もなかなか。
冬至祭の夜、家に侵入してくる白い袋を背負った老人。
「悪面 悪面(あーめん あーめん) 悪い子はいねかーっ」
12月25日はきよひこの誕生日。
警備にあたっている者が交代するときの挨拶は 
「滅理、来衆益し (めり くるしゅまし)」

なんじゃこりゃ???でも可笑しい


表題作は一番最後<歩道橋シネマ>
なんのことだろうと思ったら、歩道橋の橋がつくる四角い空間が
まるでシネマのスクリーンのようということ。
気づく人だけが見える、そこからのシネマ。
そのスクリーンの中で大事にしていた記憶に出会える。
なんだか素敵。


色々な雰囲気の短編、じゅぶんに楽しみました!


                      ★★★★

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