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b8ae15dd.jpg発行年月:2009年9月


癒えることなどないのか?
はるか昔の一家皆殺し事件が17年たった今
心ひかれあう2人の大学生にのしかかるなんて------

死刑や裁判員制度をも問う心ふるえるミステリ-!


                 
(講談社HPより)

17年前の弁護士・桜井裕一一家が殺された。
主犯は西川正実。共犯は小田島清彦。
一審では二人とも死刑だったが、二審で西川は死刑のまま。
小田島は無期懲役の刑が確定。
西川の刑は既に執行されている。

物語は、共犯で無期懲役の小田島が18年足らずで出所したところから始まる。
加害者二人の関係は従兄弟同士。
小田島が出所した事実は、すぐに主犯とされた西川側にも知らされ・・・・

最初、人間関係がちょっとゴチャゴチャしましたが、段々と読み進めるたびに、驚きの相関図が出来上がっていきました。

小田島は登場と同時に、胡散臭く、イヤなかんじ。
事件の本当の内容は、割と早くに知らされ、やはり小田島はとんでもない奴!と思いますが、どうしてそういう事に及んだのか?は最後までよくわからず、ちょっと「?」と思いました。

加害者で、主犯とされた西川正実の家族は随分な傷痕を受けました。

そして、被害者側でも当然、大きな傷痕を受けたひとたち。
特に桜井香子は、気の毒過ぎる。
自分の存在価値がこんな理由だったなんて知ったら、耐えられないかも。

それは父が遺族として事件の哀しみに耐えられず起こした異常な執念だったのか?
研究者の考える事って怖いわ~

一般的には、人を殺したのだから犯人側は苦しむのは当然でしょ?とも少し思いますが、
本当にそんな風に単純に考えていいのかな?

罪を認めた(否定しなかった)から犯人としてしまう事の怖さを感じました。

こういうの読むと、裁判員制度によって、もしも裁判に参加しなくてはいけない立場になるのが、またちょっと怖くなる。
死刑制度についても、考えちゃう。

無期懲役が本当に無期懲役でないことが問題なのか?とか。

重く哀しい物語だったけど、最後は少しそれでも明るく終わってホッとした。


★★★



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