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発行年月:2016年8月

父の転勤をきっかけに、親子四人はそれぞれに思い巡らす。家族と自分は、どっちが大事?
勤め先の大病院の不祥事隠蔽を批判し、犬吠の地方病院に飛ばされた父。
製薬会社に関係の深い実家を気にして、父についていこうとしない母。
都会暮らしが好きなのに、父をひとりにできなくて、ついていった僕。
お母さんを責めないで!と言いながら、密かに自分を責めていた妹。
たとえ自分は離れても、いつまでもそこにあってほしい、ぼく
たちの「家」。
それは、わがままだろうか。

                  (光文社HPより)



平山家4人の物語。

章ごとにそれぞれの主人公が変わり、それぞれの思いがわかる。

病院のミスを指摘したことで左遷された父親・滋について行った
小6で長男の史彰。

史彰はしっかりしてる!
彼が、この家族の絆を繋ぎとめたと言える。
この家族が離れていても、心は通じ合えていたのは、史彰が一緒に父親に
ついて行ったからこそだと思う。

中学受験もするつもりでいたのに、それを置いても自分が父親についていくことが
ベストだと判断したのは凄い!
そして、転校した先でもちゃんと良い人間関係を築いて
自分の将来やりたいことを見つけ、それを目指した進路を進んでいる。

父親は、自分の意志を通して左遷されたのだから、ある程度納得している
だろうし、母親も妹も自分の気持ちを先ず第一に考えていたのに。


それぞれの章で家族の思いがわかったけれど
母親の華奈は、やっぱりお嬢様気質なんだな・・・^^;
そんな母親の気持ちをも史彰は尊重して行動する。

史彰、すごいよ君は!と思った物語。


                        ★★★★

 
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