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発行年月:2015年11月

企業戦士だった父のもうひとつの顔――傑作長編

幸せな家庭を築きながらも、ひとりの女を愛し続けた父が死の前に歩んだ四国遍路の道。足跡を辿った娘が見たものとは。

                 (文藝春秋HPより)



父親・富岡康弘が四国巡礼の旅のあと、乗った大型フェリーから転落死。
状況からして自殺だと考えられる。
父親には大学時代から付き合っていた笹岡紘子という女性が居て
家族を持ちながらもその女性とは連絡を取りあっていた。
家族はその女性と父親が別れることを強要し、父もそれに従い
紘子の留守電に別れのメッセージを残す。


家族のほかに愛していた笹岡紘子とのことが語られ、確かに愛してはいたけれど
結婚相手には向かないと思い妻との結婚を決めた康弘。
結婚後も連絡を取りあっていたのは、家族としては面白くないことだろうけれど
康弘が家族をないがしろにしていたわけではないこともわかった。


やがて、3.11が起き、紘子が死亡したということを知り被災地入りする康弘。
そこで知った被災地の状況と紘子の孤独だった最期。

被災者たちを悼み四国巡礼の旅を続けた康弘。
そしてそのたびを終えた後の康弘の死。


父親の旅のルートを巡る次女・碧が本当の父親の気持ちを知ることが出来て
良かった。
それにより長女や妻も救われた。
皆で父親が最後に見たであろう景色を船の上から眺めるラストの場面は
感動的でした。


                         ★★★★
 

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