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発行年月:2014年9月

生命の「離陸」を描いた新境地長篇

謎の暗号文書に導かれて「女優」を探すうち、主人公は幾つもの大切な命を失っていく。
透徹した目で寄る辺なき生を見つめた感動作。

                    (文藝春秋HPより)



主人公は、佐藤 弘(ひろむ)。
大学で土木工学を学び国交省入りした若きキャリア官僚。
物語の最初は、群馬県の八木沢ダム。
そこに突如現れた黒人。フランス人のイルベール。
「女優」を探しているという。
「女優」とは、弘の昔の恋人・乃緒のことだった。
乃緒からは一方的に別れを告げられ、その後音信不通のままだった。

そして、弘はパリのユネスコ本部に2年の任期で赴任。
そこから物語が面白くなりました。

再び、イルベールに会い、彼が一緒に暮らす乃緒の息子・ブツゾウとも会い
親しくなる。
ブツゾウの父親は後にわかるのだけど、乃緒という所在不明の女性は
いったい何者??と考えながら読むことになる。

謎の暗号文に秘められた東洋人の女性=乃緒??
暗号文が記された謎の女性は1930年代にいた人物なのに・・・。

乃緒については、謎多きで、よくわからないことだらけでしたが、
弘がフランスで知り合った恋人・リュシーと幸せそうな日々を送る場面は
楽しかった。
けれど・・・・。


表題の「離陸」の言葉を借りるなら、登場人物たちが次々、離陸してしまい
それを見送る形の弘同様、読み手の気分も落ち込みました(/_;)。


幼い子どもだったブツゾウが立派に成長した姿が終わりで読めて良かった。
彼の未来が明るいものでありますように。。。


あとがきで、「自分はやはり短編書きだなあ」と思うと書かれていましたが
またこのような長編も読ませていただきたいです。

不可解な部分も残る物語でしたが、読み応え十分で楽しませて貰いました!


                         ★★★★★
 

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