発行年月:2014年4月
妻が出張先のホテルで死んだ。実は男との浮気旅行だった。幼い息子と土産の冷凍カニを残された夫は、妻の本心を探るため、不倫相手に会いにいく。各紙で絶賛された、芥川賞作家の最高傑作!
(河出書房新社HPより)
中編2つが収録。
1つは表題作の「ゆずこの形見」。
もう1編は「夢見入門」。
別の話ですが、少しだけリンクしていました。
<ゆずこの形見>は、妻を亡くし、保育園に通う息子と二人暮らしになった男の話。
妻の死は脳溢血。
ホテルで男と一緒だったと知る。
突然の死、その時の状況を淡々と受け入れて行く夫。
妻の作り置きしてあったおかずが冷蔵庫内にいっぱい。
なかでも一番の気がかりは旅先から送られた毛ガニ。
たぶん、男と一緒に行った旅行先の北海道から送られた物。
そして会社の同期の新井が末期がんで入院中と同じく同期の女性・原から知らされ
会いに行く。
淡々としたかんじで自分の死を受け入れている新井。
そして貸してくれた本「夢見入門」。
毛ガニは間男の真鍋に食べさせようと思いつく。
そして、原からすり身にするのもいいかもと教わり、料理やを予約し、鍋料理のなかに
手作りすり身団子を投入し、食べさせる。
面白い状況だった。
でも、妻の死も不倫してたことも、なんとなく受け入れて、この先、息子の裕樹と
2人で平穏に暮らしていくんだなぁ~と思える様子はホッとした。
次の話<夢見入門>は、先の話に出てきた本と同じもの。
持ち主は違うけれど、その本によって救われる男・梶尾。
性交時頭痛に悩まされ、脳神経外科を受診。
担当は女医の山口愛。
夢のなかで、現実とは違う行動を起こす。
何も問題は解決してないけれど、心の中で少し救われると楽になれるだろうな・・・。
しかし、性交時頭痛・・・辛い症状だな^^;
なかなか面白い本だったので、他の書物も読んでみたくなった。
芥川賞受賞の作品もまだ未読だったし・・・。
★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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