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読んだ本の感想あれこれ。
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013ecffc.jpg発行年月:2009年5月


親友をいじめた。誰からも助けてもらえなかったあいつは、自殺を図り、学校を去った。残された僕たちは、それぞれの罪を背負い、罰を受けて、一人の年老いた「かあちゃん」に出会った------。

母が子どもに教えてくれたこと、子どもが母に伝えたかったことを描く、感動の最新長編!

                     (講談社HPより)

重松さん、母と子の物語は初めてだlったんですね!?
まあ、そういわれれば、母親が亡くなって父子家庭の父と子の話とか、多かったかな?

この物語は連作の8つの物語。

一番最初に書かれていたのは、夫を交通事故で亡くした女性の話。
夫が運転する車には、同じ会社の上司も乗っていて、共に即死だった。
事故の原因は夫だけが責められるものではないのだが、女性は、同乗していて亡くなった上司の家庭に対して申し訳ない気持ちから事故後20年以上、笑顔を捨て、優しい母であることすら捨て、一人でお墓参りを続けていた。

その自分に厳しく罪を償う女性が後々、登場してくる中学生たちの気持ちを大きく動かす事になる。


第2章からは、ある中学で起きたイジメ問題に関わった生徒たち。その親。担任の先生や他の教師の物語が順番に綴られていきます。
イジメはやった方が悪い!
当たり前の事ですが、どうしてイジメなんてしてしまったのか?を考えてあげないとやった子も気の毒なんだな~なんて思いながら読みました。

いじめてしまっている子たちの大半はやりたくない。でもいじめてしまう。
なんて情けない!自分の気持ちが弱いからだ!と責めるばかりでは大人としてはダメなんでしょうね。
そんな大人の態度の下では子ども達も本音の部分を言えないでいる。



頼りにならない先生として登場の担任・水原先生も最初は好感度低かったけど、彼なりに一生懸命、生徒達の気持ちを知ろうと頑張っていた。
「心の対話」ノ-トは優秀な教師だった母からの勧めで始めたものだけど、つくりものの日記につくりもののコメントの関係じゃいけない!と気づいている。

いじめの張本人の松山くんも根っからの悪い子じゃなかった。

本文中にあった「謝る」ことと「償う」ことの違いを生徒たちが理解して、本当の意味で自分のしたことを反省し自分はいじめをしていたという事を認める。
その事をずっと覚えていること。忘れないでいることが大事だと気づく。

その過程をうまく物語の中で描いていて、ジ~ンと胸にきました。

ほかにも産休あけで職場に復帰した女性教師とその母親の関係なども読んでいて目頭が熱くなったり・・・・

重松さんの物語はどれも感動させてくれますが、母親が主のこの物語はダントツで好き!


★★★★★
 

 
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