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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2013年2月



 最初から、こんなふうなものだと知っていた気がする――性のふしぎを描く瑞々しく荒々しい作品集。

なつかしいのは、男たちの弱さだ――。(ignis)/「それ」は、人生のさまざまな瞬間にあらわれては「子供」を誘い、きらきらと光った――。(mundus)……年齢も男女の別も超越し、生と死の交差する場所からあらわれては消えてゆく何ものか。いやおうなく人を動かす性の力をさまざまなスタイルで描きあげた魅惑的な作品集。全五篇。

                    (新潮社HPより)



タイトルからして、よくわからない抽象的なかんじですが、5つの短編全て
変わった話でした。

aqua・・・水
terra・・・土
aer・・・風
ignis・・・炎
mundus・・・宇宙

それぞれのタイトルはラテン語だそうですが、その話のタイトルがなぜ、
それなのか?と思ってしまう物も多かったな。

ちょっと分かるというものもちろんあったけれどね・・・^^;

印象に残ったのは、妊娠から出産後を書いた三番目の「aer」。
赤ちゃんのことを・・・「しろもの」と呼ぶのには、驚いた。
なんのこっちゃ?と思ってしまった(笑)。

しかし、出産の様子やら、その後の授乳の様子やらをリアルに表現していて
子どもを産んだ経験のあるひとなら「ああ、わかるそのかんじ」と思うでしょう。


全く難解だったのが最後の「mundus」。
話があちこち飛ぶというか、途中で違う話になって、また戻って、暫くすると、またまた別の話?と思うような本当に、よくわからず迷路のなかをグルグル彷徨ってるような
不思議なお話でした。

ああ、でも読んでいる間中は凄く楽しい。
これぞ川上ワ-ルド・・・(^^)


                        ★★★★


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