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読んだ本の感想あれこれ。
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51pFWWWUCcL__SX230_.jpg   発行年月:2013年3月


        寂れた温泉町・津雲へと続くかんかん橋。  

   菊おばあちゃんの嫁入り、出征、食堂『ののや』 の真子親子の別れ・・・。 多くを見送った今、町を容赦ない不況が襲う、それでも生き抜く女たちの、母なる強さと温かい涙の物語。


        
                   (角川書店HPより)




ある温泉街の人々を連作形式で綴ったお話6つ。
第一章 ののや
第二章 お母ちゃん
第三章 遠い人
第四章 雨が止んだら
第五章 土埃の向こう側
第六章 かんかん橋で



『ののや』は町の定食屋。
町の人々が集う場所。
その店の娘・真子は、町に古くからある写真展『フォトスタジオ KOKUMI』の菊おばあちゃんが大好き。

 
   
登下校の度に挨拶するが、おばちゃんはいつも「あんた誰だっけ?」と言う。
おばあちゃんは90歳を超えている。
かんかん橋を渡ってお嫁に来た。
そんな菊おばあちゃんの嫁入り当時の話を書いた第三章の<遠い人>は物悲しくて胸が痛くなるような
お話だった。
戦争の前後の時代の人々の苦悩が辛い話。
戦争はやっぱり悲劇しか生まなかったんだと思った。
戦地で亡くなった方も気の毒だけれど、残された人。
戦地からなんとか帰還出来た人、みんなそれぞれの辛い思いを抱えて、戦後を生きて来たんだな・・・。


ほかの話もそれぞれ苦悩を抱えながらも懸命に生きている人々を描いている。

懸命に生きていれば、必ず希望があるとも思わせてくれた。

町のなかにある小さな石造りの橋が、かんかん橋。
どんな時代にも変わらず、そこにあって、人々の記憶に残っていく物っていいな。


ののやの真子も幼い頃から、母親と離れてしまい、寂しい思いをしながら成長したけれど
優しい女の子になって、これからもきっと逞しく生きていくんだろうな。


                                           ★★★★





 
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