終わらない波を知ってるかい――?



高1の泳はなりたいタイプの大人がいないのが悩みだが、サーフィンをしている間だけは全て忘れられる。終わらない波・ポロロッカの存在を知りアマゾン行きを決意する……。泳の成長を鮮やかに描き出す青春大河小説!
(角川書店HPより)
坂木さんの青春小説は、清清しくて好きだけど、これはダントツかも!
高校1年生の八田泳が主人公。
父親はIT関係の社長で、裕福な家庭。
父親のことをチャラいといい、両親のことをバカップルと心の中でけなしている。
そんな彼が、ブラジルの奥地、アマゾン川でボロロッカに乗る目的を果たすために奮闘する物語。
ボロロッカってなに?と先ずは思った。
潮の満ち干きに関係してか、川の水が大きな波を作りながら次から次へと起きる自然現象だとか。
サ-フィンを趣味にしていた泳は、そのことを知り、母親の弟、剛がブラジルに転勤になり一度遊びにおいでと言われていたことから、剛を頼ってあれこれ準備を始める。
最初は両親に内緒で、資金づくりのためにアルバイトをあれこれ。
その様子も面白かった。
簡単でラクそうだと思っていたテッシュ配りが意外にも一番、イヤだった様子。
なるほど・・・・。
チャイニ-ズレストランでのバイトは、中国人から罵声を浴びせられたり、中国語に苦労したりと
一番、辛そうに思えたけれど、乗り切って、結構、タフなんだと感心。
両親を説得する場面もよかった。
最初は反対していた母親の助言で父親も渋々納得した形だったけど、許せない理由が
普通と違っていて笑えた。
良い両親だなぁ~。
実際にブラジルに着いてから、お世話になったヤマモト家の面々も泳に好意的で特に長女のエリとは
初体験もしちゃって、なんだか上手く行きすぎ~(笑)。
ボロロッカに乗った場面は、意外とサラリと終わるけど、少しタイミングが狂ったら命を落とす状況だった。
実際にこんな風に波乗りする無謀な人はいるのかな?
わたしが親だったら、こんな危険なこと高校1年生の子どもには許せないけど・・・。
外国で大きな体験をして帰ってきた泳とそれを迎えた家族の様子が微笑ましかった!
一人で苦労すると子どもって大きく成長するんだなぁ~。
子どもの成長は嬉しいことだけれど、同時にちょっと寂しい気持ちにもなる親の心情も
よく理解できる。
600頁ほどのかなり厚い本でしたが、一気読みでした!
楽しかったぁ~!!
★★★★★
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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