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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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f015d4ca.jpg発行年月:2009年2月(初版)
       2009年3月(第4刷)


父は虎になった---------。
そんなこと、簡単にしんじられるものではない。
ぼくだってそうだった。
しかし、父に会った、という人物からもらった手紙には、
父がその場で詠ったという一篇の漢詩が書かれていた。
父の血をひくぼくも、いつかそうなってしまうのだろうか。
父がどうして虎になったのかを知りたい。

言葉の魔術師・柳広司が放つ
中島敦「山月記」に想を得た、奇想天外な変身譜。   
 
                                    (本表紙裏の解説分より)

中島敦の「山月記」・・・・はて?無知ゆえ知らず・・・・^^;
主人に聞いたら「名作だよ。高校の授業で習ったでしょ?・・・・・・・・」とあれこれ説明ありましたが。
殆ど、覚えていません。

簡単に言うと・・・中国の話で、詩人になりたかったが、夢なかばで挫折した男が虎に変身してしまうお話だそう。

で、この「虎と月」は、その話の後日談。

「ぼく」がまだ4歳の頃、突然、姿を消した父。
父は超難関の試験に受かり、そうとうな身分の職に就き、前から好意を寄せていた美人な母と結婚し「ぼく」が生まれた。
しかし、父はあるひ、突然、苦労して手に入れた職を捨て、「ぼく」たちの前からも姿を消してしまった。
しかし、父の友達が手紙を送ってきた。
父に会ったという手紙だったが、なんと虎になった父と再会したという。
そして、そのときある漢詩を詠んだと、その文字が一緒に送られて来た。

その漢詩

偶因狂疾成殊類   
災患相扔不可逃
今日爪牙誰敢敵
当時声跡共相高
我為異物蓬茅下
君巳乗輙気勢豪
此夕渓山対名月
不成長嘯但成嘷

これだけ打つのに時間かかりました・・・・笑

でも、これだけ見たらわかるようなわからないような・・・^^;
本には、その解説が丁寧に書かれていますのでご安心を。
これが、父が虎になったことを知る真相になっているのですが、最後の最後にその種明かしがあります。
そして、その真相をこの漢詩から、知ったときには、なんとも言えない感動がありました!
いや~漢字って楽しい!!

これは、一応ミステリ-YAなので、小学校高学年の本好きな子なら楽しめるかも。
父親探しの冒険物として読んでも、なかなか面白い内容でした。

柳さんの著書、初めて読みましたが、他の作品も読んでみよう!と思いました。


★★★
 
PR
5822edd8.jpg  発行年月:2009年1月


   中国の東南部、とあるレストランに勤める林玉玲(リンユイリン)は、店長から金魚の世話を頼まれる。
   あるとき、日本に嫁いだ娘の出産のため来日した玉玲は、日本人との再婚を勧められて・・・・・・・。

  衝撃の芥川賞受賞から半年、日本と中国をめぐる
                         新たなる感動の恋愛スト-リ-
                                     (本の帯文より)



若い頃からレストランに勤めている玉玲は、51歳。
夫は、娘が大学を卒業し、日本に留学する半年前に交通事故により他界している。

レストランでは、金魚を沢山飼っていて、その世話係をあるとき、突然、命ぜられる玉玲。

金魚(ジンユ)は金余(ジンユ):お金が余ることと発音が同じであることから、縁起のよい生き物と大切に育てられて、中国の人々に親しまれているもの。

が、一方、お世話係としては、気を遣い、水槽に浮いている金魚が連日発見されると、店の運気にも影響すると店長からキツイ言葉を受けたりで結構、荷の重い仕事。

玉玲は、美しい人のようで、年より若く見える人。
なので、ずっと想っていたと近づく男性もいて、そんな一人の周彬とは、いつの間にか同棲している。
周彬の片思い的雰囲気なのですが・・・。


そして、金魚係を他の者に頼み、留学先の日本で結婚し、出産が近い娘・珊々(シャンシャン)の手伝いをしに日本に旅立つ、玉玲。
その飛行機の中で知り合った、北京出身で今は、日本で暮らす女性・森田さん。
後で、二人は連絡し合い、何度か会うようになるのですが、森田さんがなかなか面白かった。
この森田さん、留学生だったご主人と知り合い日本に付いてきて20年。
ご主人はエリ-ト会社員で、現在は上海在中、でもあちらに不倫相手が居る様子とか。
そんな事を、ざっくばらんに話し今はセレブな一人暮らしを気ままに楽しんでいるのよ~と。
でも、そんな見栄っ張りな発言のなかにちょっと寂しさみたいなものも感じちゃいました。

娘に勧められて、日本人とのお見合いを幾つかする玉玲なのですが、一度は森田さんが同行したりして・・・・。

娘は、中国で母親に同棲相手がいる事を知らないし、玉玲も自分のことを大事に想ってくれる周彬に対して、結婚相手というほどの強い愛情は感じていないので、見合いの席が設定されるわけなのです。

この日本人とのお見合いの場面が可笑しかった。

日本人、ちょっと変なの。でもお人よしで憎めない良い人というかんじかな?
この辺は日本人に対する著者の気遣いかしら?


日本に来て、文化の違いに驚く、玉玲の様子から、逆に日本での常識は中国では違うんだぁ~なんて知る場面も幾つかあり、その点も楽しかった。

気になるお見合いの行方は・・・・・・。

玉玲の出した結論は・・・・。 これらは、読んでからのお楽しみということで・・・^^;

良い、ラストでした!

最初から最後まで、金魚がゆらゆら泳ぐ様子が目に浮かぶような話で、癒されました。


★★★★



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