発行年月:2016年4月
孤独な純情ヤクザが、宝塚の娘役に恋をした!?好評の宝塚シリーズ最新作。
宝塚の娘役と、ひそかに彼女を見守り続ける宝塚ファンのヤクザの組長。決して交わることのない二人の人生が一瞬、静かに交差する。娘役としての成長と、ヤクザとしての人生、それぞれの十年をドラマティックに描く。
(角川書店HPより)
「男役」は読んで、殆ど知らない宝塚のことを知ったりして楽しみました。
今回は、ヤクザの片桐が偶然、見た宝塚から話が展開していきます。
ヤクザと宝塚の娘役・野火ほたる。
なかなか面白い組み合わせでした!
片桐の考え方は恰好いい。
カタギになれと言って息を引き取った、慕っていたムッシュの意志を貫き通す
生き方を選んで欲しかったなぁ~。
最後はヤクザの世界っぽく壮絶。
ああ、薔薇の花束・・・せめて届けさせてあげたかった(T_T)
宝塚シリーズ第3弾もありでしょうか?
タイトル何になるのか、今から期待しちゃいます^m^
★★★★
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発行年月:2016年1月
我慢することが、大人の恋だと思っていた。 みのり28歳。恋は3年していない。 美味しい料理があって、気の置けない友達がいて、 私の生活はどうにか回っている。 そんな時、通い始めた生け花教室で、 8歳年下の透と出会い・・・・・・。 でも、この気持ちは封印しなければいけない。 今年一番の恋愛小説
(幻冬舎HPより)
女性の方が8歳年上の恋愛場話。
最初は、上手くいくのかなぁ~?と思って居たけれど・・・
意外にも、お似合いの二人。
出会った場所が、華道教室で、70代の先生の助手として教室に来ていた
先生の孫の透センセイに好意を抱くみのり。
一方、透もみのりに対して好意を抱く。
それでも最初は、華道教室で会う、生徒とセンセイの関係。
年は8つもみのりが上なのに、センセイという立場の透に対しては
敬語で、透もまた年上ということで敬語。
けれど、二人の会話は楽しげでこちらも楽しい気持ちにさせられる。
良い関係だなぁ~なんて思って、二人の気持ちが同じならこれは恋愛に発展して
欲しいと思いながら読んでいました。
当初、みのりの方がブレーキをかけていましたが、その辺は当然ですね。
一方の透も若さゆえのがむしゃらな感じが薄くてそれでも勇気を出して
自分の気持ちをストレートに伝えるあたりは、育ちの良い青年というかんじで
好感が持てました。
二人の恋は始まったばかりという感じで終わるのもいい。
久しぶりにキュンとする恋バナでした^m^
★★★★
発行年月:2015年10月
東京で挫折し、愛媛の実家で療養のような日々を過ごす・和樹。2020年のオリンピックが東京に発表されたとき、寡黙な祖父から糊付けされたままの一通の古い封筒を預かる。「これは……」。開くと中から古い写真と「私たちの約束をここに埋めました」と書かれた手紙が入っていた。
(キノブックスHPより)
主人公の藤川和樹は、信頼していたひとに裏切られ、仕事をなくし東京から実家のある
愛媛に戻る。
みかん農家を営む両親は日中は家にいない。
その為、祖父の面倒をみることになる。
祖父は78歳。
ある日、祖父が封筒を差出しそこには手紙と写真。
祖父の代わりに和樹は、再び東京に戻り、その手紙に書かれた5人を探し
約束を埋めた場所をみつけようと決める。
寡黙な祖父の過去が5人と順番に会ううちにわかってきた。
1964年の「東京オリンピック」開催が決まったときの、祖父と5人。
それから2020年開催予定の「東京オリンピック」。
タイムリーな物語でした。
和樹の行動のおかげで、祖父の新たな生きる活力も沸いてきた様子。
和樹自身も前向きに先に進む姿勢を見せた。
2020年の東京オリンピック、わたしも楽しみ♪
★★★★★
発行年月:2015年12月
恋愛小説の名手が描く、すこし不思議な短編集。
普通じゃない私を、受け入れてくれるのは誰? 存在感を消してしまった少女。 瞬間移動の力を手に入れた引きこもり少年。 危険な発火能力を持つ、木造アパートの住人…… どこかおかしくて、ちょっぴり切ない 超能力者×恋物語 この世界で、たしかに生きていると信じたい――。 そこらへんに落ちている石ころのように人畜無害で、存在感のない人間、鈴木伊織。彼女がこんな存在に成長したのは、生きるためだった。鈴木伊織のことを認識できるのは、友人の春日部さやか、ひとりだけ。そんな不思議な力を持つ彼女は、春日部の話をきっかけに、上条先輩のことを知る。かっこいい先輩は、バスケ部で主力選手として大活躍。気になった鈴木伊織は“体質”を活かして、こっそり彼のストーキングを始めたが…… ――――――「私は存在が空気」より |
(祥伝社HPより)
乙一の別名での作品ですね。
わたしは、こちらの乙一が好みです(^^)
短編形式で、色々なちょっと人とは違う能力を持つ人たちを描いています。
最初の話<少年ジャンパー>が一番好きかな?
能力として、ちょっと持っていたら使えそう^m^
何処でもドアみたいなものですが、行ったことがある場所でないと瞬間移動できない
というのがネック。
でも、主人公のカケルは海外にも行った経験ありで行ける場所が多くて羨ましい。
表題作の<私は存在が空気>の伊織は、家庭内の問題から自分の存在を消す努力をして
獲得した空気のように存在を消す力を利用して、人を助ける。
キャラクターとして魅力的だったのは<フアイアスターター湯川さん>かな?
この力はちょっと厄介だけど、湯川さんは、いい。
アパート管理人の大学生との接点があった経緯はちょっと切なかったけど。
不思議な力を持つ人たちだけれど、皆、良き理解者に巡り会えたのは良かった!
誰にも気づかれずに暮らすのは疲れることだけど、理解者が居ると思えば
少しは気楽になれそう。
楽しい短編集でした(^^)
★★★★
発行年月:2015年6月
何があっても、生きるのよ。戦火や不条理に襲われたとしても。3.11以降の日本で書かずにいられなかった渾身の大長篇。
関東大震災後の横浜に生まれた異母姉妹の慧子と蒼。ミッションスクール、ジャズ、ダンスなどのヨコハマ文化を楽しみ、恋を知る二人。しかし戦争の暗雲が港町を覆い尽くす。3・11以降の日本で書かずにいられなかった、戦争と平和、生きることの歓びと哀しみ。
(新潮社HPより)
お嬢様育ちの慧子。
同じ父親を持ちながら妾の子として生まれた蒼。
二人が出会うのは、昭和10年、10歳のとき。
慧子の母は病気で亡くなる前、妹の存在を話し、仲良くできるといいねと言う。
蒼の母もまた慧子に対してお嬢様と呼びながらも家に来たら温かく迎える。
それぞれの母親がとても大らかな気持ちの優しい人であることにホッとする。
慧子の母が亡くなり、父親は、蒼の母を正妻にするのかと思いきや
若い多恵という女性を妻に迎え、慧子には弟2人と妹が出来る。
時代は戦争に突入する時代。
そして関東大震災。
誰もが生きることに必死な時代。
横浜という舞台がその時代、どんな様子だったのかもわかった。
やがて、慧子も蒼も恋をして・・・・・
しかし、戦争で辛い別れがあって・・・・
それでも二人はずっとそばにいて、支え合って生きたんだなぁ~。
蒼の子どもたちや、慧子の弟や妹たち、みんなが親戚関係を大事にその後も
生きて来た様子が終盤の現在の様子でわかり温かい気持ちになった。
読み応えあり面白かった!
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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