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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年1月


まだ肌寒い春の、とある結婚式場。美しく若い花嫁とカバのような花婿という、年の差婚カップルの披露宴に集った客たちはそれぞれ、偽装、詐欺、婚前不貞という闇を抱えていた。そして一見、幸せの絶頂にいるように見える新郎新婦には、2人だけの秘密の約束があった……。恋人、夫婦、家族の新しい関係を提案する連作短編集。

                    (新潮社HPより)



タレントとしての中江さんという認識だった。
作家としても活躍されているのは知っていたが・・・・

先日、某ラジオ番組で新刊の話をしていて、ああ、今まで読んでなかったけど
先ずは過去本から読んでみようと図書館で借りてみた本書。


面白かった!
こんなに素敵な小説を書かれるんだぁ~と。


冒頭は1組のカップルの披露宴会場。
新婦側のレンタル友達として祝辞を述べる女性の話から。
その女性の感じたように、読みながらこの夫婦は本当にお互いが好きで
結婚するのかなぁ~とやや不安になった。

けれど、披露宴会場にいた色々な人の話を順番に読むうち、新郎新婦の人柄や
それぞれの過去を知り、この二人ならきっと温かい素敵な家庭を
築いていけるんじゃないかなぁ~と思うようになった。


読む終えて、なんだか嬉しい気持ちになる素敵な物語でした!


ラジオで紹介していた新作も読むのが楽しみに。



                     ★★★★★
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発行年月:2019年12月


マンションの屋上庭園の奥にある「縁切り神社」。
そこを訪れる<生きづらさ>を抱えた人たちと、「わたし」の物語。
『流浪の月』の凪良ゆうが贈る、救いに満ちた感動作!
<内容紹介>
小学生の百音と統理はふたり暮らし。朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。
百音と統理は血がつながっていない。その生活を“変わっている”という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。
三人が住むマンションの屋上。そこには小さな神社があり、統理が管理をしている。
地元の人からは『屋上神社』とか『縁切りさん』と気安く呼ばれていて、断ち物の神さまが祀られている。
悪癖、気鬱となる悪いご縁、すべてを断ち切ってくれるといい、“いろんなもの”が心に絡んでしまった人がやってくるが――

                    (ポプラ社HPより)



「流浪の月」は、まだ読んでいないので、今回初めて著者の作品を読んだ。

表紙の絵、そのままの雰囲気のお話。
登場人物たちは、少し過去の出来事により胸の奥に痛みを抱えているけれど
その分、他者の痛みがわかるのかちょうどいい感じのいたわり方が出来る
人たちで、すごく素敵な人たちという印象。


別れた妻とその夫との子ども・百音を大切に育てている統理。
男性が好きで失恋した統理の親友・路有。
高校生のとき亡くなった彼を今も想っている桃子。


同じマンションに暮らしていて仲のいいご近所さん。
こんなところで生活できたら、一人暮らしでもいいかも。


しかし、路有の元恋人ってよくわからない人だな。
なんで路有は好きだったんだ??
再会して、吹っ切れたかな?



桃子の彼だった弟・坂口基の今後もちょっと心配だけど、桃子と再会して
自分の苦しみを吐き出す相手が出来たかな?
桃子だったら基のこと理解してあげられそうだけど・・・。
桃子には素敵な性格を分かってくれる人と幸せになってほしいな。


そして、こんな大人たちに囲まれた環境で成長していく小学生の百音ちゃんは
きっと素敵な女性になるんだろうな。


今後の彼らがどうなるのか、気になる良いお話でした。
「流浪の月」も早く読みたいな・・・図書館の予約数が凄くて
いつになったら読めるのやらだけど・・・(^^ゞ



                       ★★★★



発行年月:2019年12月


死にたい、と願うのはエゴですか?
生きていて、と望むのは愛ですか?
~死と向き合っている医師だから書けた、現代人のエゴイズム、そして愛と情~

このごろ、「早く日本でも安楽死を認めてほしい」という人が増えた。
その先にどんな未来が待ち受けているのか、書きたかった。(著者)


あらすじ:2024年、オリンピックで疲弊した東京はすっかり元気を失っていた。
人気女流作家の名をほしいままにしていた澤井真子はアルツハイマー型認知症と診断をされ、
小説が書けなくなる前に死にたいとある決断をする。一方、補助人工心臓手術の名医として
名を上げた尾形紘は、緊急搬送された大手自動車メーカー会長の手術執刀を拒否し、心臓移植
待機中の少女の手術に向かったため、大学病院内外から批判の矢を浴びる。失意の中、医師を
辞める決意をした彼に下されたミッション。それは、安楽死特区の主治医となり自殺幇助に
加担せよ、という受け入れがたいものであった。さらに、かつての東京都知事、池端貴子は
日本初の孤独担当大臣に国から任命されると、末期がんであることを明かし、
「私が、安楽死特区の第一号として死にます」と記者会見を行う…
女と男、それぞれの「死にたい」物語が交差したとき、前代未聞の事件は起きた

               (ブックマン社HPより)


現役医師の小説なだけに、今の医療についてリアルなことが書かれている。

延命のため、ベッドに寝かされたまま、人工的に酸素や栄養を送られ、
心臓を動かされていることは、果たして患者が望むことなのか?

認知症が進み、自分というものも見失い社会的な生活が独りではできなくなっても
ずっと生かされていることは幸せなのか?


日本では、まだ認められていない「安楽死」について考えさせられる。

物語は、このままこの「安楽死特区」が世間に受け入れられる状況では
なくなる事件が起きるけれど、ある程度、こういうものは今後、必要になるかも。


自分の最期は、どうありたいか、ちゃんと考えて、子どもたちに伝えて
おかないと!と思う。



                      ★★★



発行年月:2018年9月

芸の道に打ち込むジェンヌさんたちの愛と青春を謳いあげた宝塚小説第三弾!

宝塚という花園の、酸いも甘いも知り抜いた生き字引のような専科のアモーレさん。どこまでも渋く、成熟した大人のダンディズムを滲ませ、登場するだけで場の空気を締める――そんなプロフェッショナルな職人魂に憧れ、宝塚に入団したえり子。音楽学校で分担さんだった先輩、花瀬レオが組替えで同じ宙組になり、落下傘でついにトップスターに就任。レオンさんを幸せに卒業させるまでが自分の任期と思い定め、懸命にレオンを支えるえり子たち。
「本当に美しいものだけが、絶望している人の心に訴えかけて、人の心を救うことができる――こんな素敵な仕事がほかにあるか? だから私たちのやってることはお嬢様芸ではなくて、つねに命がけの芸術なんだよ」
ひたむきに芸の道に打ち込むジェンヌさんたちの愛と青春を謳いあげた、『男役』『娘役』に続く魅惑の宝塚シリーズ第三弾!

                  (角川書店HPより)


物語としては「男役」 「娘役」の方が面白かったなぁ~。

でも三部作の閉めとしては、いいのかも。
宝塚については全くの無知(1度舞台を見たのみ)なので、タイトルの
「銀橋」の意味も知らなかった・・・(^^ゞ


前の話で出てきた花瀬レオ(レオン)が、トップスターに昇格したのは
嬉しかった!
でもトップになったらなったで、大変そう。
煌びやかな表舞台の裏には、すごい努力とかがあって、過酷な世界。


読むたび思うけれど、もう一度、宝塚の舞台を観に行きたいなぁ~


                      ★★★


発行年月:2019年10月

かつて〈おたく〉を命名し、〈新人類の旗手〉と呼ばれた。
人気アイドルや国民的カメラマンらと、時代を並走した。
フリーライター・中野秋夫。
もうすぐ還暦で、自らの残り時間も見えてきた。
人生の「秋」に差し掛かり、思い出すのは、昭和/平成の「青春」時代のことだ。

自殺してしまった伝説のアイドル、〈新人類〉と呼ばれたあの時代、国民的美少女と迷デザイナー、入水した保守論壇のドン、そして、〈おたく〉誕生秘話――。

東京に生きる、クリエイター、アイドル、浮遊人種……
それぞれの青春、それぞれの人生を丹念に紡いだ渾身の私小説。

青春には続きがある。
人生後半、「青い秋」のせつない季節だ――。

                   (光文社HPより)



著者の自伝的小説ということで、著者がライターになった経緯とか、その後の
仕事のことなども書かれていて、なかなか面白かった。
ライターになったキッカケは、偶然で運命的ですね~


そして、いろいろなアイドルの話。
名前は少し変えてあっても、ああ、あのアイドルねと著者とほぼ同年のわたしは
懐かしく思い出した。


新人類、おたく・・・著者によって生み出されたものということは知っていたけど
その本当の意味は、これを読んで初めて知った。

「おたく」って家に籠っているからお宅なのかと思っていた
でも、人と面と向かった時、「お宅は・・・・」と他者に呼びかけるからとか。
へ~そうだったのかぁ~。


最後の章<彼女の地平線>は、誰のことかよくわからなかった。
でも、なんだか寂しいラスト。


全体的には、興味深く最初から最後まで読めた。


                       ★★★

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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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