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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2013年1月


忙しい日々の疲れも。苦い人生も。辛い体験も。
やさしい甘さが溶かします。



            (光文社HPより)

まえがき 坂木 司

空の春告げ鳥--------坂木 司
トマどら--------------日明 恵
チチとクズの国-----牧野 修
迷宮の松露-----------近藤史恵
融雪--------------------柴田よしき
糖質な彼女-----------木地雅映子
時じくの実の宮古へ---小川一水
古入道きたりて-----恒川光太郎
しりとり--------------北村 薫
甘き織姫--------------畠中 恵


塩をひとつまみ 坂木 司


まえがきに本書誕生の説明がありました。
坂木さんが好きな作家さんに和菓子をテ-マにした小説を書いていただいた作品集。

いろいろな和菓子が登場します。

最初の坂木さんのお話では、あの「和菓子のアン」の主人公・梅本杏子(アンちゃん)が
登場します♪
久しぶりのアンちゃん!
今回もちょっとしたお菓子にまつわる謎を解明していきました。


ここで初めて読んだ作家さんは 日明 恵と牧野修さん木地雅映子さん、小川一水さんかな?
畠中さんもお初かも?

どのお話もそれぞれ楽しめました。

恒川さんの<古入道きたりて>は、やはりちょっと怖かった。
戦場で語る以前、甘い夜船を食べたときの話。
夜船って??と思ったら、春は牡丹餅、秋はおはぎの夏に食べる同じもののことだそう。
本当?知らなかったなぁ~。
じゃ、冬に食べたらなんだろう??

和菓子のうんちくも満載のアンソロジ-でした♪

ほかの作家さんのリクエストに応えたアンソロジ-も読んでみたいな。


                            ★★★
PR
51mqQ3C5TQL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2012年9月

人気作家二人がつむぐ話題の合作! 
小路幸也が兄の視点、宮下奈都が妹の視点で描く、
家族の「ひみつ」の物語。


                     (ポプラ社HPより)




由一とまどかを中心に描かれる温かい家族の物語でした♪
素敵な家族だなぁ~。

兄の由一は高校2年生。
バンド活動をし、作詞作曲に加えてヴォ-カルも担当。
将来はプロになれたら・・・という夢を持っているけれど、大学進学も頭の中に置いた堅実派。

妹・まどかは小学4年生。
家の隣が祖父の柔道場で、毎日練習に励んでいる活発な女の子。

二人の関係も素敵。
兄は妹が可愛くて仕方ないというかんじだし、妹は兄を自慢だと思っている。
そして二人の母親は料理上手で美人で明るい。

でも、母親には何か隠していることがある?と気づく二人。
そして段々とわかってくる母親の過去。

でもでも最後は円満解決!!


いろいろまだ謎はあるけど、ハッキリさせないでも良いと決めた由一とまどか。
優しいなぁ~。
由一のバンド<Double Spin Round>のその後も少し気になるけれど
きっと夢が実現するんだろうな。

実際の登場は殆どなかった家族の父親もきっと心が広い素敵な人なんだろう。

おかあさんとおとうさんの詳しい結婚までの経緯もサイドスト-リ-的な話で書いてくれたらいいんだけど・・・・。
何から何まで詮索しないほうがいいか?^^;


素敵なコラボ作品でした♪



 

★★★★

 
41BmY1fFoyL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年3月


伊坂幸太郎、山本幸久、中山智幸、真梨幸子、小路幸也。
ペンネームに「幸」が付く5人の作家が
幸せをテーマに書き下ろした短篇小説集。



                  (PHP研究所HPより)



どの話も面白かった。
幸せをテ-マにしているので、ほんわか温かい気持ちになれますが・・・・
初読みの真梨さんの作品 「ハッピ-エンドの掟」は、ちょっと異質でした。
幸せを妬む側の怖さが表われていた作品。

「Weather   伊坂幸太郎」
友人の結婚披露宴に招かれた男。
レストランでのカジュアルな形式での会場で、同じテ-ブルには新婦の友人たち。
彼女たちと会話をしながら、新郎新婦の様子を気にしている。
新婦は高校時代の元カノ。
披露宴のラストは感動でした!


「天使   山本幸久」
77歳の福子は、スリ師。
戦後間もないころは、家族を失った子どもが行き抜くには盗みをするしかなかった。
そして13歳のときに出会った一つ目金治にスリの技を伝授され、金治が亡くなるまで一緒に過ごした。
あるひ、ショッピングモ-ルでスリの手伝いをさせられている9歳の男の子・タカシと出会う。
タカシの姉・カホも母親の恋人にスリをさせられている。
二人のためにある行動に出る。
ラストはちょっと哀しいけど、ジ~ンとした。


「ふりだしにすすむ   中山智幸」
りりこは、突然、見知らぬ60過ぎの男から、名前を呼ばれ「ぼくはきみの生まれ変わり」と告げられる。
薄気味悪さを感じるが、再び男と会い、話をするうちに男のいうことを信じていく。
ラストは事に真相に気づき、そういう事だったのかぁ~!!
巧いなぁ~と感心。
良い話でした。


「ハッピ-エンドの掟 真梨幸子」
アイコは母子家庭。母親はホステス勤め。
貧しい暮らしいつもひとりぼっちだったが、母親が結婚を決め幸せな暮らしが出来そう。
それを見ている隣に住んでいた女の子がアイコに告げた言葉は、アイコを震撼させる。
怖いなぁ~この話。
ずっと幸せな話が続いていたのに・・・・・ゾ~ッ。
でもきらいじゃない(笑)


「幸せな死神   小路幸也」
バ-でお酒を飲んでいた帆奈は、隣の男性にあやまってウイスキ-をかけてしまった。
そしたら、その男性は自分のことを死神だという。
死神は人が死ぬのを看取るのが仕事で、それをずっと続けるのだという。
死神もこの仕事を始めて人間でいうところの95年だと。
人の誕生をみることがないという死神に帆奈はそれを見せてあげたいと思い、実現させる。
これも凄くよかった!!
やはり小路さんいいな~。
この話が一番すき。


巻末の解説も面白かった。
この本が出来上がるまでの経緯とか。
へ~なるほど~なんて最後まで楽しめました♪


★★★★★
 
413bYNWsfcL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年2月


あの忘れられない日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。
作家・詩人17人は、3.11後の世界に何を見たのか?
日本、アメリカ、イギリス同時刊行

2011年3月11日に発生した東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本列島。福島原発の重大事故との闘いは、今後何十年も続く。大きく魂を揺さぶられた作家たちは、何を感じ、何を考えたのか?


                                             (講談社HPより)


谷川俊太郎・・・・・言葉
多和田葉子・・・・・不死の島
重松 清・・・・・おまじない
小川洋子・・・・・夜泣き帽子
川上弘美・・・・・神様2011
川上未映子・・・・・三月の毛糸
いしいしんじ・・・・・ルル
J.D.マクラッチ-・・・・・一年後 
池澤夏樹・・・・・美しい祖母の聖書
角田光代・・・・・ピ-ス
古川日出男・・・・・十六年後に泊まる
明川哲也・・・・・箱のはなし
バリ-・ユアグロ-・・・・・漁師の小舟で見た夢
佐伯一麦・・・・・日和山
阿部和重・・・・・RIDE ON TIME
村上 龍・・・・・ユ-カリの小さな葉
デイヴィッド・ピ-ス・・・・・惨事のあと、惨事のまえ


17人の作家たちによる物語。
3.11の当日のことを描いた物語もあれば、それ以降のことを描いたものもある。
そして、どの話にも胸に迫るものがあった。

最初の谷川さんの詩もいい。
言葉は壊れない・・・・・・

次の多和田さんの物語は、ちょっとSFっぽい要素があって、3.11を体験しての未来の話。
こんな風に本当になったら怖いな。初めての作家さんだけど、すごく印象的だった。
そのあと、重松さん~いしいしんじさんは知っている作家さんなので、うんうん、らしいな・・・というかんじ。
重松さん、小川さん、いしいさんの話には、温かい想いが感じられた。
特に、いしいさんの「ルル」は良かった!

外国の作家さんの話もなかなか興味深いかんじでバリ-・ユアグロ-氏の「漁師の小舟で見た夢」は、とても幻想的なかんじだった。
舞台は日本にしているので、文章だけ読むと外国の人が書いたとは思えないかんじ。


アンソロジ-のよさは、まだ読んだことのない作家さんの文章が読めること。

これを機にそれらの作家さんの近著も、そのうち読んでみよう。


★★★★
 
20238e7e.jpg発行年月:2010年8月


人気恋愛小説家と新婚漫画家が、ケッコンのツボを大公開。
ひとりで生きられるから、ふたりでも暮らせる。
けらえいことのゲストトーク付き

どうしたら結婚できるの?
続けられるの?
結婚しなきゃいけないの?

「生活費どうしてる?」「夫の家族が嫌い!!」「夫が不潔?」「やきもち焼き、どうにかして!!」「結婚指輪、しないとダメ?」「酒好きでない人を好きになってしまった」「食材下手は結婚できない?」「実家に行ったことないってどうよ?」「力の強すぎる妻から助けて!」「エアコンをつけない彼と大ゲンカ」etc. -----<目次より>


                                      (講談社HPより)


面白かったなぁ~。
他所の家のあまりわたしの友達には、聞けないような、でもちょっと気になるあれこれが文章と漫画で書(描)かれていて・・・笑えたり、なるほど~と驚いたり・・・。

読者から寄せられた結婚生活のなかで感じる、ちょっとした悩みが最初に書かれ、それについて文章と漫画で答えていくという面白い趣向。

ちゃんと答えになっているものもあれば、あまり参考にはならんでしょ?というものもありですが、お二人の結婚生活の様子が面白い。
お二人ともバツイチで再婚されていて・・・山本文緒さんはこれを書かれていた頃は妊娠中だとか。
もう生まれたかな?


こどもが生まれて育児が加わった結婚生活の様子も今度は書いてくださると面白いだろうな~。

漫画だけパラパラと読んでも面白い(^^)


★★★
 
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