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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2025年7月


その「青さ」は、本物か――?
最年少で管理職となり、仕事一筋で駆け抜けてきた美術系編集者・有沢真由子。
五十歳の誕生日を迎え、つかの間の息抜きに訪れた古びたリゾートホテルで、彼女は一枚の絵画と出会う。
ジャンピエール・ヴァレーズ――バブルの時代に華やかな海中画で大衆の心を掴み、一方で美術界からは一切相手にされなかった、“終わった画家”。
かつて鼻で笑い飛ばしていた彼の絵に、不覚にも安らぎを覚えた真由子だったが、ほどなくして都内のホテルでヴァレーズの原画展が行われるという情報を得る。
なぜ今再び、ヴァレーズなのか?
かつての熱狂的ブームの正体とは?
違和感を手繰り、真由子は単身ハワイの地を訪れるが――。
煌びやかな「バブル絵画」の裏側に潜んだ底知れぬ闇に迫る、
渾身のアート×ミステリー大長編!


                   (集英社HPより)



バブル期に人気があった画家・ヴァレーズの原画展が行われる。
終わった画家じゃなかったのか?

美術系編集者の有沢真由子がヴァレーズを取材しようとハワイへ。


面白かった。
ヴァレーズの絵は、昔、流行ったラッセンをすぐ想像。

取材しながらわかってくる真実にビックリ!
ヴァレーズは亡くなっていた。
そして絵を描いていた人物は他にいて、ヴァレーズは絵を売るための
宣伝的役割のみ。


絵を描き続けていたのはグラント・ササキ。
脳梗塞の後遺症で半身が不自由になっていたけれどリハビリを兼ねて
絵は描き続けていた。
真由子がグラントに会い、彼は、自分の絵が何百枚も印刷されて売られて
いることを知らなかった。
ただ自分の絵を認めてくれる人が居るのが嬉しく絵を売っていただけ。


あくどい商売を考える人がいたことが驚き。
新倉ミレ、酷い人でやっていることが滅茶苦茶。
絵画のことじゃなく他のことで逮捕されたのはよかった。

グラントが同じ家系の人が気仙沼にいることを知り来日し、
小学校のプールに絵を描いたニュースは嬉しかった。
ミレが仲介して支払われなかった分の報酬も支払われたようでホッとした。


篠田さんのミステリー、面白かった!


ちなみに、ラッセンって今も描いているんだろうか???
わたしは正直、好きじゃなかったけれど・・・(^^ゞ



                    ★★★★
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発行年月:2022年1月


第75回日本推理作家協会賞〈短編部門〉受賞! 精緻でビターな連作短編集
“人の本性を暴かずにはいられない”探偵が出会った、魅惑的な5つの謎。
高校二年生の榊原みどりは、同級生から「担任の弱みを握ってほしい」と依頼される。担任を尾行したみどりはやがて、隠された“人の本性”を見ることに喜びを覚え――。(「イミテーション・ガールズ」)
探偵事務所に就職したみどりは、旅先である女性から〈指揮者〉と〈ピアノ売り〉の逸話を聞かされる。そこに贖罪の意識を感じ取ったみどりは、彼女の話に含まれた秘密に気づいてしまい――。(「スケーターズ・ワルツ」第75回日本推理作家協会賞〈短編部門〉受賞作)
精緻なミステリ×重厚な人間ドラマ。じんわりほろ苦い、珠玉の連作短編集。


                   (角川書店HPより)



先に「彼女が探偵でなければ」を読んだので、みどりが高校生の最初の話が
面白かった。

<イミテーションガールズ 2002年春>
同級生が嫌がらせを受けていることを学年主任に相談したが取り合って貰えず
みどりに学年主任・清田の弱みを握って嫌がらせを止めるようにして欲しいと。

結構、危ない目に遇いながら尾行する、みどりにハラハラした。
結果、清田はとんでもないスケベ教師だったことがわかったという話。


他の話も、まあまあ面白かったけれど
真相を追う、みどりの端々の言葉が何となく好きでなく
このシリーズは続くのかもしれないけど、もういいかな?(^^ゞ






                  ★★★



発行年月:2025年10月


現役医師が描く、人の命と幸福について。
2024年本屋大賞第四位&京都本大賞受賞、映画化決定の感動作
『スピノザの診察室』続編、ついに刊行!
「君はここまで来るために、何人の患者を死なせてきた?」
思想する医師・雄町哲郎は今日も京都の街をゆく。
大人気、哲学エンタメシリーズ待望の第二弾!
【あらすじ】
大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望されながらも、母を亡くし一人になった甥のために地域病院で働く内科医の雄町哲郎。
ある日、哲郎の力量に惚れ込む大学准教授の花垣から、難しい症例が持ち込まれた。
患者は82歳の老人。
それは、かつて哲郎が激怒させた大学病院の絶対権力者・飛良泉寅彦教授の父親だったーー。
「エピクロスが主張している快楽の本質は、何よりも『精神の安定』のことなんだ。だから自分は快楽主義者だと言う奴に出会ったら十分に注意することだ。心の平静を求めているのか、ひたすら快楽を求めているのか、こいつは全く別物だよ」(本文より)
エピクロス…古代ギリシャの哲学者。快楽主義を提唱した。


                   (水鈴社HPより)


雄町哲郎(39歳)の医師としての考え方が素敵過ぎる。
こういう人に最期を診て貰うことができたら、安らかに逝けるだろうなぁ~。

実際、患者さんたちは、みんな安らかな気持ちで最期を迎えている。
こういうことは大学病院にいるより、地域医療に携わっているほうが
やりやすいんだと思う。


病死した妹の息子・龍之介を引き取ったことでマチ先生が本当に
医師としてやりたいことが出来ているんだと思う。
今回は内視鏡(ERCP)の技術を買われ、大学病院教授の父親の治療に
あたることになる。
成功して大学病院に再び戻ることを許されるんだけれど・・・・
やはり戻らないよね~とホッとした。

代わりに大学から研修で来ていた南茉莉医師が正式に正職員として哲郎の元で
働くことに。
哲郎との関係も今後は変わっていくのかな~?

このシリーズ、まだまだ読みたい!

龍之介も高校生になり将来の進路を決めたかんじ。
伯父の元で生活し、どんどん素敵な青年に成長していく。


エピクロス(哲学者)の言葉も深い。
快楽至上主義を主張した人だけど、エピクロスのいう快楽とは
精神の安定を指す。平穏で物静かな精神状態を快楽と定義し、これを
乱すものは不愉快なものだけでなく愉快なものも遠ざけるべきだ。


愉快なものもというのが、目からウロコだった。
なるほど・・・・興奮し過ぎも確かに精神の安定には良くないんだな。


いつも夏川氏の本を読むと、考えさせられる。
多くのことに同感するし、勉強になる。

医師としての著者もきっとこの物語のなかの哲郎のように
患者さんという一人の人間にきちんと向き合い接することができる
医師なんだろうな・・・。




                     ★★★★★




発行年月:2025年5月


31歳の松谷遼平は会社の懇親会で8歳下のアルバイト・隠善つくみと
めてまともに話すと、奇妙な感覚に襲われる。……
この人は俺に会いに来たんじゃないか?
 遼平は幼少期、生死の境を彷徨ったことがある。
その記憶とつくみとが不思議と繫がってくる。
遼平がつくみと結婚すると、別れた恋人の友莉が失踪してしまう。
その捜索によって知った関係者の出自や記憶が大分のある地域に奇妙に収斂し、
人間関係が因縁めいた連環の形となっていく。
やるせなさ、ずるさ、だらしなさが随所に描かれながら、
どこまでも澄んだ読み心地がする物語


                   (双葉社HPより)



最初は、ほのぼのした感じだったけれど、段々不気味な話になってくる。

幼い時に高熱が続く病に罹った遼平。
自分に懐いていた白猫「白」が枕元にきて、その後、姿を消す。
井戸の水で冷やしていたスイカを口にしてから熱が下がり回復。
そのすぐあと、母が亡くなり・・・・


遼平は幼馴染の友莉と結婚寸前までの関係だったけれどアルバイトのつくみと
知り合い、何故か惹かれ友莉と別れ、つくみと結婚。
それ以後、友莉は精神的ダメージでふさぎ込むが両親の営む居酒屋にくる
常連客の紹介でコンパニオンとして働き、次第に明るさを取りもどす。


この後、色々な人物が出て来て・・・・


要するに、猫神様に気に入れ執着されて翻弄される人生を送る遼平のはなし?
猫神さまが恐ろしい。

平穏な幸せを自分の執着心で壊していくんだから酷い。
気の毒な被害者は、遼平の幼馴染・友莉。
でも遼平の弟・耕平と幸せになったようでホッとしたけど。。。


九州の津久見も物語の舞台になり、結婚し子どもを身籠ったら姿を消した
つくみを探し、幼い頃の思い出の祖父の家を訪ねた終盤の場面は予想外の
展開になり、びっくり!
井戸を覗いたら落ちて・・・・その後、行方不明になった遼平。
これってもうホラーだよ。



結末が気になり読んだけど、全く好きな話じゃなかった。


性描写も無駄な気持ち悪さで・・・
この人、こんな話、書く人だっけ??

新刊も図書館で予約してあるけど、次でガッカリしたらもう読むの止めようか?


                           ★★☆



発行年月:2025年5月


老書店員と少女が織りなす現代のメルヒェン
本を愛し、書物とともにあることが生きがいの孤独な老書店員が、利発でこましゃくれた九歳の少女と出会い、みずからの閉ざされた世界を破られ、現実世界との新たな接点を取り戻していく物語。
老舗の書店〈市壁門堂〉に勤めるカール・コルホフは、特定の顧客にそれぞれの嗜好を熟知したうえで毎晩徒歩で注文の本を届け、感謝されている。カールは顧客たちをひそかに本の世界の住人の名前(ミスター・ダーシー、エフィ・ブリースト、⾧靴下夫人、朗読者、ファウスト博士など)で呼び、自らの暮らす旧市街を本の世界に見立て、そこで自足している。
ある日突然、シャシャと名乗る女の子がカールの前に現れる。ひょんなことからカールの本の配達に同行するようになり、顧客たちの生活に立ち入り、カールと客との関係をかき乱していく……
歩いて本を配達するふたりの珍道中と、曲者揃いの客たちとの交流、そして思いがけない結末を迎えた後はほのぼのとした読後感に包まれる。読書と文学へのオマージュといえる、いわば現代のメルヒェンのような作品。
二〇二〇年の刊行後、ドイツで一年以上にわたりベストセラーの上位を占め、六十万部を記録した。現在、三十五か国で翻訳されている。
【目次】
第一章 独立の民
第二章 異邦人
第三章 赤と黒
第四章 大いなる遺産
第五章 言葉
第六章 未知への痕跡
第七章 夜の果てへの旅
 謝辞/訳者あとがき
【著者略歴】
カルステン・ヘン(Carsten Henn)
1973年ケルン生まれ。ケルン大学に進んだのち、1997年にオーストラリアのアデレードで民俗学とブドウ栽培を学ぶ。帰国後、市職員として勤務したのち、2008年からフリーのジャーナリストとして国内外の雑誌にワイン関連の記事を寄稿。コンテストの審査員やワイン醸造の責任者を務めるかたわら、美食とワインに関する解説書、それらをテーマとする推理小説シリーズを出版。2020年に発表した本書は、刊行以来ベストセラーの上位を占め、現在までに35か国で翻訳刊行されている。2024年には映画化され、ドイツ国内で公開された。


                    (白水社HPより)



カール(72歳)と少女・シャシャ(9歳)の会話が愉快。
年の差はあるけれど、なんだか対等なかんじがいい。

最初はシャシャを拒んでいたカールだけど、シャシャと知り合ったことで
カール自身の世界が広がった。
そしてカールが本を届ける先の人たちも、シャシャの存在が今までとは
ちょっと違った日常を送ることに・・・


シャシャの父親も最初は、なんてひどい人なの!?と思ったけれど
カールが贈った本により少しずつ変わる。



良い話だった。

本を読むってホント、素晴らしい。


これドイツでは映画化されたらしいけれど、日本では見られないのかな?
ちょっと探しただけだけど、見つからなかった。
いつか映画も見てみたい。


この本の表紙もすてき。
シャシャがホントにかわいい(ちょっと生意気だけど・・・^m^)


訳者のあとがきもいい。
この訳者のほかの本も探してみたくなる。




                      ★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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