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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2025年10月


「男とか女とかじゃないのよ、文学に魅入られているか、いないか、なのよ」。
女性作家が「女流」と呼ばれた時代、文学に身を捧げた女たちの創作の業を描く、
著者40周年記念作。


                  (河出書房新社HPより)


<第一章2015>
女性作家・河合理智子(88歳)の告別式。
その場に参列した作家は3人だけ。
若い頃から交流を続けていた、鈴木しょう子(86歳)と
理智子を慕ってきた親子ほどの年の差のある山下路美と玉川桜子。
生前、この3人以外の作家は呼んでくれるなと言い遺していた。



<第二章2007>
女性作家・高柳るり子の葬儀があった。
作家仲間であった川津直太郎があれこれ思い出すこと。
夫婦で別々の会社で編集者であり高柳るり子とも仕事を通じて
深くかかわった本橋良江と高田俊が思い出すこと



<第三章2023>
2年前に亡くなった女性作家・森羅万里のお別れ会のあと
秘書として森羅万里から信頼されていた中条佳代が語る
森羅万里の生き様




名前は変えて、ちゃんとモデルになっている作家がいたみたい。

森羅万里は、瀬戸内寂聴
河合理智子が河野多恵子
高柳るり子が大庭みな子


瀬戸内寂聴さんしか知らない。
これを読むと三人それぞれ個性的。
それぞれ、編集者とは深い信頼関係があった様子

そして、それぞれ、お互いを凄く意識している様子もわかった。
良い作品を仕上げるには良い編集者が必要なんだな。。。


晩年の寂聴さん(92歳)が親交のあった二人のことを書いたのが「いのち」

という書らしい。
今度、読んでみたい。


著者の山田詠美さんは山下路美かな?
アメリカで暮らした経験があったと書かれていたから・・・
                      

               
                         ★★★
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発行年月:2024年10月


ベストセラー『ひと』の著者による
じんわりと心に染みる家族小説
東京の町なかにひっそりと佇む「日比野豆腐店」。
店主の清道を亡くした日比野家は、
厳しいながらも手を取り合って店を切り盛りしていた。
店を終わらせようとしている祖母の初。
亡くなった夫の代わりに店を続けたい母の咲子。
店を継ぎたいのかどうか、将来に悩む令哉。
そして、「ある人」と一緒に三人を見守る飼い猫の福。
「日々の豆腐」という意味も込められた豆腐屋で、
ひたむきに生きる人たちを描いた心揺さぶる家族小説。


               (徳間書店HPより)





名前は知っていたけれど、読んだことはなかった作家さん。

ほのぼのとした会話などがよかった。


豆腐屋の三代目にあたる店主がコロナで亡くなり、その母親と妻が
頑張っている。
高校生の息子・令哉もときどき店番を手伝う。
近所の常連さんや、ネットで知ったというお客さんなどなど
お客さんとの会話も楽しい。


朝は早くに起きて準備して手づくりで作れる数も限られていて・・・
値段はスーパーの豆腐よりずっと高いは、当然。
味も格別なら文句なし。


近所にこういうお豆腐やさんあれば常連客になりたいところ。
時々、移動販売の車で売りにくる豆腐は、ちょっと買うのに勇気いるので
買ったことないけれど・・・


話の間に入る飼い猫の福の人間観察的な話もよかった。
福には、亡くなった三代目が家族の会話の場面を微笑みながらいつの
間にか居るのが見えているそうで、おもしろい。


他の作品も今度、読んでみよう。




                     ★★★



発行年月:2023年9月


アメリカで指折りのピアニスト、エドワードは、
大統領選挙の影響で人種差別が激化し、
変貌しつつある国を憂い、音楽で何かできないか模索していた。
そこで、3カ月後に予定しているカーネギーホールでのコンサートで、
黒人音楽を愛した作曲家、ジョージ・ガーシュウィンの名曲
「ラプソディ・イン・ブルー」を弾くことを思い立つ。
しかし、マネージャーがガーシュウィンでは客を呼べないと反対したため、
ショパン・コンクール中に演奏で人命を救い、
一躍有名になった男、岬洋介との共演を取り付けることにした。
一方、新大統領の暗殺計画を進めていた〈愛国者〉は、
依頼主の男から思わぬ提案をされ――。
音楽の殿堂、カーネギーホールで流れるのは、
憎しみ合う血か、感動の涙か。

                  (宝島社HPより)





「おわかれはモーツァルト」と続けて読めて良かった。


今回の舞台はアメリカ。
共和党の移民政策を推し進める人物が、大統領選挙で勝利したところから
始まる。


ピアニストのエドワード・オルソンは外を練り歩くデモ隊に辟易。
「Black  Lives  Matter!!」(黒人の命は大切)と叫びながら・・・・
新大統領の政策に異を唱える。


オルソン家は代々軍人の家系で、エドワードの祖父も父も戦死。
父親が日本人に殺されたと母・アメリアは日本人が大嫌い。


日本で全盲のピアニスト・榊場が岬洋介と共演したことを知り
エドワードは自分も岬と次のカーネゴーホールのコンサートでは
一緒にピアノを弾きたいと強く願い、実現する方向で進む。


一方、新大統領暗殺を企てる組織も、着々と準備に。
暗殺を任されたのは「愛国者」と呼ばれる、演奏家。
コンサートに参加する演奏者を数名は、これから面接し選ぶということで
「愛国者」も審査を受け演奏メンバーに。



コンサートが予定通り始まり、会場の前のは大統領夫妻がいる。
暗殺は、どんな風に行われるのか?
ドキドキの終盤。


今回も岬洋介が大活躍。
いつも恰好良すぎるんだけど・・・


暗殺者は、読んでいれば、ちょっと予測がつく人物。
最後は、これでよかった。

岬が言ったとおり、演奏者として最期を迎えたわけだから・・・


しかし、アメリカ大統領暗殺を物語にしちゃうって、なかなか凄いな。
面白かったけれど・・・
移民の問題は、難しいな。



                     ★★★



発行年月:2022年1月


2016年11月。盲目ながら2010年のショパンコンクールで2位を受賞した
ピアニスト・榊場隆平はクラシック界の話題を独占し人気を集めていた。
しかし、「榊場の盲目は、自身の付加価値を上げるための芝居ではないか」
と絡んでいたフリーライターが銃殺され、榊場が犯人として疑われてしまう。
事件は深夜、照明の落ちた室内で起きた。
そんな状況下で殺人ができるのは、容疑者のうち、
生来暗闇の中で暮らしてきた榊場だけだと警察は言うのだ。
窮地に追いやられた榊場だったが、そんな彼のもとに
榊場と同様ショパンコンクールのファイナルに名を連ねたあの男が駆けつける――!
累計160万部突破の『さよならドビュッシー』シリーズ最新刊


                 (宝島社HPより)



岬洋介シリーズ・・・知らない間に出ていた。

しかもこの後のも知らなかったし、シリーズ新作が発売!
続けて読めるのは嬉しいけれど・・・・



今回は全盲のピアニストに殺人事件の容疑がかかるというもの。
暗闇で急所を狙い2発で殺しているから・・・。


殺されたのは、ガセネタで記事をでっち上げている殺されても当然の
ような男。
過去に、そんな記事を書かれたことで自死したアイドルもいたという。


全盲のピアニスト・榊場隆平の元にも取材に訪れ、本当は見えているのでは
ないか?という記事を書かれてる。
どうにかしないといけないとマネージャーなど隆平サイドの面々が
考えている矢先の事件。

隆平は面識のある同じピアニストの岬洋介に「どうしたらいいのか・・・」と
連絡し、彼が来る。
岬は捜査に関わった人に会ったりしながら
遺体のあった隆平のピアノがある練習室内の証拠物件を調べてもらうよう
働きかけたり・・・・


犯人は・・・・・読んでいて「?」と思った人だった。


殺人事件はまあ、それほど捻りはなく、ありきたりなんだけど
やはり岬洋介と榊場の関係がいい。
二人で共演したピアノの連弾・・・・良い場面だったなぁ~。


さて、次のも続けて読もう。



                     ★★★



発行年月:2025年3月



日下明の幻想的な美しいカラー絵で、選りすぐりの賢治作品に新しくふれることができる<豪華愛蔵版>。ハードカバー・箔押し・ケース入り、サイトウヒデユキの装丁による至極のデザイン。
子どもから大人まで一生のうちに読んでおきたい、宮沢賢治の選りすぐりの代表作14話と詩歌3編を一冊に収録。
repair 制作、賢治作品をイメージした<音楽3曲>を巻末に特別収録。また、注釈・年譜、小埜裕二による各話解説、あとがきを掲載。10歳ぐらいからシニアまでお楽しみいただける一冊に。



【収録作品】
どんぐりと山猫/注文の多い料理店/月夜のでんしんばしら/鹿踊りのはじまり/
雪渡り/やまなし/よだかの星/オツベルと象/猫の事務所/なめとこ山の熊/
グスコーブドリの伝記/風の又三郎/セロひきのゴーシュ/銀河鉄道の夜/
星めぐりの歌/永訣の朝/雨ニモマケズ
<巻末特別収録:「宮沢賢治に寄せて」repairオリジナル音楽>
*注釈 *年譜 *あとがき・解説 (小埜裕二/上越教育大学教授) 
※漢字はすべてふりがな付き


                (株式会社 世界文化社HPより)




図書館から借りたので、カバーはなしでした。
重たい!
綺麗な挿絵とともに、美しい言葉が並ぶ。

知らない話もあった。
知っていても、ちょっと思い違いしていたものも。。。

「注文の多い料理店」は、食べられそうになった男2人が
なんとか、食べられずに済んでよかった・・・と子どものころは
思っていたけれど、帰りにお土産として肉を買ういうところに
なんとも人間の身勝手さのようなものを感じる。
皮肉を込めたお話だったんだ~( ´艸`)



全体を通して、なんとなく哀しい。
美しい文章なんだけど、「死」に結び付くようなお話が多いかな?


妹さんが若くして、結核で亡くなっていたりも関係あるのかな?

自分より人のためにより良い生き方をしたいという賢治の考え方もあるのかな?


最後の解説もよかった。
ああ、なるほどね・・・と思うことがたくさん。

QRコードから聞ける作品をイメージしたオリジナルの音楽も美しかった。




                      ★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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