発行年月:2022年1月
2016年11月。盲目ながら2010年のショパンコンクールで2位を受賞した
ピアニスト・榊場隆平はクラシック界の話題を独占し人気を集めていた。
しかし、「榊場の盲目は、自身の付加価値を上げるための芝居ではないか」
と絡んでいたフリーライターが銃殺され、榊場が犯人として疑われてしまう。
事件は深夜、照明の落ちた室内で起きた。
そんな状況下で殺人ができるのは、容疑者のうち、
生来暗闇の中で暮らしてきた榊場だけだと警察は言うのだ。
窮地に追いやられた榊場だったが、そんな彼のもとに
榊場と同様ショパンコンクールのファイナルに名を連ねたあの男が駆けつける――!
累計160万部突破の『さよならドビュッシー』シリーズ最新刊
(宝島社HPより)
岬洋介シリーズ・・・知らない間に出ていた。
しかもこの後のも知らなかったし、シリーズ新作が発売!
続けて読めるのは嬉しいけれど・・・・
今回は全盲のピアニストに殺人事件の容疑がかかるというもの。
暗闇で急所を狙い2発で殺しているから・・・。
殺されたのは、ガセネタで記事をでっち上げている殺されても当然の
ような男。
過去に、そんな記事を書かれたことで自死したアイドルもいたという。
全盲のピアニスト・榊場隆平の元にも取材に訪れ、本当は見えているのでは
ないか?という記事を書かれてる。
どうにかしないといけないとマネージャーなど隆平サイドの面々が
考えている矢先の事件。
隆平は面識のある同じピアニストの岬洋介に「どうしたらいいのか・・・」と
連絡し、彼が来る。
岬は捜査に関わった人に会ったりしながら
遺体のあった隆平のピアノがある練習室内の証拠物件を調べてもらうよう
働きかけたり・・・・
犯人は・・・・・読んでいて「?」と思った人だった。
殺人事件はまあ、それほど捻りはなく、ありきたりなんだけど
やはり岬洋介と榊場の関係がいい。
二人で共演したピアノの連弾・・・・良い場面だったなぁ~。
さて、次のも続けて読もう。
★★★
PR
発行年月:2025年3月
日下明の幻想的な美しいカラー絵で、選りすぐりの賢治作品に新しくふれることができる<豪華愛蔵版>。ハードカバー・箔押し・ケース入り、サイトウヒデユキの装丁による至極のデザイン。
子どもから大人まで一生のうちに読んでおきたい、宮沢賢治の選りすぐりの代表作14話と詩歌3編を一冊に収録。
repair 制作、賢治作品をイメージした<音楽3曲>を巻末に特別収録。また、注釈・年譜、小埜裕二による各話解説、あとがきを掲載。10歳ぐらいからシニアまでお楽しみいただける一冊に。
【収録作品】
どんぐりと山猫/注文の多い料理店/月夜のでんしんばしら/鹿踊りのはじまり/
雪渡り/やまなし/よだかの星/オツベルと象/猫の事務所/なめとこ山の熊/
グスコーブドリの伝記/風の又三郎/セロひきのゴーシュ/銀河鉄道の夜/
星めぐりの歌/永訣の朝/雨ニモマケズ
<巻末特別収録:「宮沢賢治に寄せて」repairオリジナル音楽>
*注釈 *年譜 *あとがき・解説 (小埜裕二/上越教育大学教授)
※漢字はすべてふりがな付き
(株式会社 世界文化社HPより)
図書館から借りたので、カバーはなしでした。
重たい!
綺麗な挿絵とともに、美しい言葉が並ぶ。
知らない話もあった。
知っていても、ちょっと思い違いしていたものも。。。
「注文の多い料理店」は、食べられそうになった男2人が
なんとか、食べられずに済んでよかった・・・と子どものころは
思っていたけれど、帰りにお土産として肉を買ういうところに
なんとも人間の身勝手さのようなものを感じる。
皮肉を込めたお話だったんだ~( ´艸`)
全体を通して、なんとなく哀しい。
美しい文章なんだけど、「死」に結び付くようなお話が多いかな?
妹さんが若くして、結核で亡くなっていたりも関係あるのかな?
自分より人のためにより良い生き方をしたいという賢治の考え方もあるのかな?
最後の解説もよかった。
ああ、なるほどね・・・と思うことがたくさん。
QRコードから聞ける作品をイメージしたオリジナルの音楽も美しかった。
★★★★★
(株式会社 世界文化社HPより)
図書館から借りたので、カバーはなしでした。
重たい!
綺麗な挿絵とともに、美しい言葉が並ぶ。
知らない話もあった。
知っていても、ちょっと思い違いしていたものも。。。
「注文の多い料理店」は、食べられそうになった男2人が
なんとか、食べられずに済んでよかった・・・と子どものころは
思っていたけれど、帰りにお土産として肉を買ういうところに
なんとも人間の身勝手さのようなものを感じる。
皮肉を込めたお話だったんだ~( ´艸`)
全体を通して、なんとなく哀しい。
美しい文章なんだけど、「死」に結び付くようなお話が多いかな?
妹さんが若くして、結核で亡くなっていたりも関係あるのかな?
自分より人のためにより良い生き方をしたいという賢治の考え方もあるのかな?
最後の解説もよかった。
ああ、なるほどね・・・と思うことがたくさん。
QRコードから聞ける作品をイメージしたオリジナルの音楽も美しかった。
★★★★★
発行年月:2025年9月
大らかな性格で孫に優しい偉大な人間国宝の祖父。氷のように冷たく息子に無関心な轆轤の名手の父。物心つく前に母親を亡くした少年・城は、陽と陰のような二者の間で育ち、悩み、苦しんでいた。父に認められたいがゆえに歪んでいく心。それは宿痾のように精神を蝕んでいき……。備前市伊部を舞台に、備前焼窯元父子三世代の心の闇に斬り込み、愛と憎しみの狭間でもがく人間たちを描いた家族史。
(集英社HPより)
*ネタバレ含みます
面白かった!!
親子三代(実際はちょっと違うのだけど・・・)の物語。
人間国宝の祖父・路傍は、孫の城には優しく気安く話が出来るのに
父の大河は、何か近寄りがたい空気を纏い、褒められたりしたこともないし
優しく接して貰った記憶もない。
備前焼きの窯元の家に育つ深田城の視点で物語が進み、終盤、父親の語りで
この父子の深い溝がなぜ生まれてしまったのかがわかる。
う~ん。
一番の元凶は、路傍の父じゃん!
他所に女を作り、産まれた子を息子夫婦(路傍とその妻・良子)に育てさせた
ことから始まったこと。
路傍が大河に対してとる態度と、大河が城にとる態度は
そっくりで、その連鎖が城で止まったことが救い。
城が香月と出会い、一旦は別れても再び付き合い、かけがえのない存在として
家族になり、息子の灯が生まれた。
城はきっと息子を父や祖父とは違う接し方が出来るはず。
父親の体が弱り、初めてじっくり息子に向き合い、過去のこと
いろいろな辛かった思いを吐き出したことで、初めて父を理解する城。
これ、もっと前に出来んかったのぉ~!?(/_;)
備前焼きの作品をつくる過程は、リアルで情景が目に浮かぶようだった。
★★★★★
発行年月:2025年6月
友達のように仲のいい夫婦に訪れた、突然の「妻の不在」。
スマホではこんなにも簡単に「つながる」のに、
こんなにも手がかりが無いなんて。
そこはどこ? あなたは誰? 不安は、不信になり、不穏へ――。
日本を北に南に、夫は”見えない妻”を追う。
スマホではこんなにも簡単に「つながる」のに、
こんなにも手がかりが無いなんて。
そこはどこ? あなたは誰? 不安は、不信になり、不穏へ――。
日本を北に南に、夫は”見えない妻”を追う。
40代に入った小川暁生は、妻と二人の生活を気に入っている。
ところがある日、妻が実家に行ったきり、戻ってこない。
京都にある彼女の実家を皮切りに、彼女に縁のある場所を探る暁生だったが、
どこへ行っても、彼女は気配だけ残し、姿は無い。
どこへ行っても、彼女は気配だけ残し、姿は無い。
見知らぬこの地で彼女は何をし、どんな顔を見せていたのか?
遠く離れた土地と土地を結ぶ“線”には、どんな秘密があるのか?
そもそも彼女は無事なのか?
穏やかすぎる夫婦に突然訪れた、愛のゆらぎの物語。
なにひとつ手がかりのないまま置き去りにされ、
僕は、ひとりぼっちで途方に暮れている――
(幻冬舎HPより)
(注)自分の記録として書いていくので内容のネタバレあり
妻・玖美が突然、家を留守にして、スマホで連絡はつくものの
なかなか帰ってこない。
なぜ?
次第に不安が募る夫・曉生。
玖美は両親が離婚後、青森で父親とふたりだったが、その後
父娘は京都に引っ越し、そこで父親が再婚する。
継母は息子・斗真を連れて・・・。
妻がなかなか帰らない状況を妻の弟・斗真に話し、その原因を探っていく。
そして、分かった事実。
玖美は高校生の時(17歳)で妊娠し、出産。
子どもはすぐに里子に出す。
周りの眼も気になり、京都に引っ越した。
里子に出した先は蓬田歯科医院。
親戚関係にある家。
子どもである・愛菜は不自由なく暮らし、医大に進学。
けれど、妊娠してしまう。
相手は会社員の黒崎まもる(27歳)。
妊娠したことを両親に話すと父親は激怒し、母親には泣かれて
実の母である玖美を頼って連絡。
玖美が愛菜を心配して駆けつけたということ。
すぐ帰るつもりで会いにいったけれど、体調がすぐれない娘のそばで
暫く付き添いたいと思って、帰れずにいた。
表題の「・・・りんごを食べない」は青森で娘を手放してしまった
自分の戒めの気持ちから食べなくなったのかな?
愛菜の相手・黒崎も常識あるいい人みたいだし、最後は黒崎の実家(長崎)で
出産まで預かってくれることで落ち着き、よかった。
黒崎の実家もみんな温かい人たちだったし。
玖美が曉生に対して罪悪感でいっぱいなのは理解するけれど
ちゃんと、もっと早い時期に告げるべきことだよなぁ~。
曉生も深く追求せず、我慢し過ぎだし・・・・なんだか似た者夫婦と
いうかんじ。
これからは、ちゃんと気持ちをお互い話して、生活していかなきゃ。
愛菜に子どもが無事に生まれたら、様子を見に行ったり
普通に出来る関係になれれば、いいんじゃないかな?
いやな終わり方にならないで、ホッとした。
★★★
僕は、ひとりぼっちで途方に暮れている――
(幻冬舎HPより)
(注)自分の記録として書いていくので内容のネタバレあり
妻・玖美が突然、家を留守にして、スマホで連絡はつくものの
なかなか帰ってこない。
なぜ?
次第に不安が募る夫・曉生。
玖美は両親が離婚後、青森で父親とふたりだったが、その後
父娘は京都に引っ越し、そこで父親が再婚する。
継母は息子・斗真を連れて・・・。
妻がなかなか帰らない状況を妻の弟・斗真に話し、その原因を探っていく。
そして、分かった事実。
玖美は高校生の時(17歳)で妊娠し、出産。
子どもはすぐに里子に出す。
周りの眼も気になり、京都に引っ越した。
里子に出した先は蓬田歯科医院。
親戚関係にある家。
子どもである・愛菜は不自由なく暮らし、医大に進学。
けれど、妊娠してしまう。
相手は会社員の黒崎まもる(27歳)。
妊娠したことを両親に話すと父親は激怒し、母親には泣かれて
実の母である玖美を頼って連絡。
玖美が愛菜を心配して駆けつけたということ。
すぐ帰るつもりで会いにいったけれど、体調がすぐれない娘のそばで
暫く付き添いたいと思って、帰れずにいた。
表題の「・・・りんごを食べない」は青森で娘を手放してしまった
自分の戒めの気持ちから食べなくなったのかな?
愛菜の相手・黒崎も常識あるいい人みたいだし、最後は黒崎の実家(長崎)で
出産まで預かってくれることで落ち着き、よかった。
黒崎の実家もみんな温かい人たちだったし。
玖美が曉生に対して罪悪感でいっぱいなのは理解するけれど
ちゃんと、もっと早い時期に告げるべきことだよなぁ~。
曉生も深く追求せず、我慢し過ぎだし・・・・なんだか似た者夫婦と
いうかんじ。
これからは、ちゃんと気持ちをお互い話して、生活していかなきゃ。
愛菜に子どもが無事に生まれたら、様子を見に行ったり
普通に出来る関係になれれば、いいんじゃないかな?
いやな終わり方にならないで、ホッとした。
★★★
発行年月:2025年9月
亡きあとも綴られる、書かれるはずのない母の日記。
向き合えなかった家族の物語が巻き戻っていく――。
二年前に父が他界し、先月には母もこの世を去った。
不動産会社で働く原田燈子は、天涯孤独になった。
でもずっと前から一人だったのかもしれない。
二十年以上前の不幸な出来事をきっかけに――。
不可思議な死者の日記が繋ぐ「この世」と「あの世」、
そして「過ち」と「赦し」。
(講談社HPより)
不動産仲介管理会社に勤める原田燈子(32歳)。
一人暮らしの母親・晶枝(61歳)が脳卒中で急死。
父親・啓和(享年63)は2年前に病死していて、4つ下の弟・輝之は
3歳の時、交通事故死している。
弟の死後、母親は精神的に病んで暫く、家事は父親が。
母親には、生きている自分のことは見えていないんじゃないか?と
感じていた燈子。
母の死後、見つけた日記帳。
亡くなった前の日まで、書かれている。
けれど、その後もペンの跡が・・・
鉛筆でこすると浮かぶ文章。
3つ下の恋人・泰良とその日記について、母や家族のことを話す燈子。
死後も息子の輝之を想っている晶枝の気持ちはわかるけれど
燈子の母親でもあるということを生きているときに気づいて
欲しかったな・・・。
先に亡くなった夫・啓和とも生きているときに、死後の会話の
ようなものがされていれば、燈子の気持ちも随分、違ったものに
なっていたと思うし・・・
でも、短い文章のなかに、父親のことも出て来て、死後、二人は
再会出来たと知れたのはよかった。
でも、燈子に恋人がいてくれてよかった。
燈子には、この後、幸せになってほしい。
★★★
そして「過ち」と「赦し」。
(講談社HPより)
不動産仲介管理会社に勤める原田燈子(32歳)。
一人暮らしの母親・晶枝(61歳)が脳卒中で急死。
父親・啓和(享年63)は2年前に病死していて、4つ下の弟・輝之は
3歳の時、交通事故死している。
弟の死後、母親は精神的に病んで暫く、家事は父親が。
母親には、生きている自分のことは見えていないんじゃないか?と
感じていた燈子。
母の死後、見つけた日記帳。
亡くなった前の日まで、書かれている。
けれど、その後もペンの跡が・・・
鉛筆でこすると浮かぶ文章。
3つ下の恋人・泰良とその日記について、母や家族のことを話す燈子。
死後も息子の輝之を想っている晶枝の気持ちはわかるけれど
燈子の母親でもあるということを生きているときに気づいて
欲しかったな・・・。
先に亡くなった夫・啓和とも生きているときに、死後の会話の
ようなものがされていれば、燈子の気持ちも随分、違ったものに
なっていたと思うし・・・
でも、短い文章のなかに、父親のことも出て来て、死後、二人は
再会出来たと知れたのはよかった。
でも、燈子に恋人がいてくれてよかった。
燈子には、この後、幸せになってほしい。
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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