曙光の人もある。夜陰を照らす月のごとき、脇役の人生もある。
「私は歴史の敗者を描きたい。彼らの存在に意味はなかったのかと」
50歳で創作活動に入り、アラカン世代で直木賞を受賞した歴史・時代小説家、初めての随筆集。
ひたむきに生きる人々の姿を、和歌や漢詩を引用しながら香り高く描いた作品がファンを広げている葉室麟氏。
小説のモデルとなった人物や、敬愛する作家、自身の読書遍歴、
50代で創作活動に入った思いなどをつづった。
直木賞受賞後に書かれた随筆のほか江戸時代の福岡・博多を舞台にした短編小説「夏芝居」も収録。
(西日本新聞社HPより)
こんなに格調高いエッセイは、今まで読んだことないなぁ~。
歴史は学校で習ってはいるけど、人物については意外と深くは知らない。
葉室さんの本では、今までの知っている歴史上の人物のほかにもあまり聞き馴染みのない人物も多々登場。
そして葉室さんの取り上げる人物たちに共通しているのが、ひたむきさ。
真摯に自分のできることを世のため、人のために黙々とこなしていく。
この随筆集を読むと、葉室さん自身にそんな雰囲気がみえる。
北重人さんとの思い出を語った箇所は感慨深かった。
北さんの作品をわたしも幾つか読んで、まだまだ作品を読ませて貰いたいと思っていたのに61歳という若さで2009年に亡くなって、とても残念に思っていたので、その北さんとのエピソ-ドを読んで、ジ~ンと来るものがあった。
そして、若い頃、読んだ書をもう一度読むことにより、記憶のなかの懐かしい自分と対話する時間を持てるという部分には、なるほど~!と思った。
葉室さんが若い頃に読んだという「心変わり」(ミシャエル・ビュト-ル/著 清水徹/訳)を、読んでみようかなぁ~。
最後の短編「夏芝居」も良かった!
若い頃、夏芝居を父親と見に行き、そこで知り合った男性と駆け落ち騒動まで起こしたことのある、お若が10年ぶりにその男性・市助と再会する話。
お若の夫・治三郎が粋だなぁ~。
短編は読んだことないけれど、面白かった!
過去の作品には短編集もあるのだろうか?
探してみようかな?
表題の意味も随筆を読むとよくわかる。
どうか長く作家活動を続けてください!!と言いたい作家さん。
★★★★★
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★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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