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読んだ本の感想あれこれ。
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ad280bd9.jpeg発行年月:2011年11月


いつかどこかの国の、王や王女たちのお伽話集。
まじめで滑稽で愛すべき彼らを時にシニカルに描く─
何かを気づかせてくれる七話。


                      (理論社HPより)




どのお話もつづきが気になり、サクサク読める。
今まで知っているお話にちょっと似ているけれど、全く別のお伽噺。

「おめざめですか、お姫様」
朝、起きて別の人になって違う生活を体験したいと願うお姫様のはなし。

「バカなんだか利口なんだか」
つりをしていたら、小人が釣れた。
愛馬を亡くしたことを嘆く若者に小人がくれたにんじん。
それは金と銅とふつうのにんじんだった。

「きみの助言」
ふたごが忌み嫌われることから森のきこりの元で暮らしたふたごの妹姫。
優しく賢い姫だが、お城で暮らす姉姫はわがまま放題。
あることがおき、再びお城に連れ戻された妹姫は、ふたごのたまごの亡霊と出会う。

「魔法のパン」
痩せた土地ゆえ作物が上手く実らない国の若い女王。
町に出て人々の様子を窺うと悪口を言っている者が多いことに気づき
悪口禁止令を出す。すると病人が続出。
栄養失調によるものかもしれないと識者から言われ悩む。
そしてある日、行商人からパンの実を譲り受け、国中に、その実をわける。

「ウミガメの平和」
几帳面な王子は、まん丸のウミガメのたまごを食べたがる。
そして、一日の過ごし方は、予め書いた日記の通りにしないと気がすまない。
そしてある日の日記。それはウミガメのたまごを食べる為にいっぱいとると決めた前の日の日記。

「呪われた王子たち」
美しさと強さを手に入れた奇跡のような王子。
しかし、それを一番知っているのが当の本人というところがまずかった。(本文より)

「木霊が住む谷」
魔物が住みつく場所だから入ってはいけないと村人たちが言っている森のなかで迷子になった少年。
そして、そこにいた人たちと出会い、仲良くなる。
村人たちに彼らのことを理解して欲しいと思うが、事態は逆の方に。



どの話もよく出来たお話。
ブラックなユ-モアもあり、クスッと笑えるユ-モアもあり、次はどんなお話だろうか?と1話ごとに期待しながら読みました。

特に気に入ったのは「きみの助言」。
ちょっと切なくなったけど、良かったのは最後の「木霊が住む谷」。

この著者の「頭のうちどころが悪かった熊のはなし」も良かったなぁ~。
表題にもセンスの良さを感じる。

ほかの本も読んでみよう。


                                       ★★★★★




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