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読んだ本の感想あれこれ。
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eda6a121.jpg発行年月:2005年4月


中学校の惨劇はなぜ起きたのか?

いじめを受けつづけた少年たちがとった、最後の行動とは・・・・・。
「普通の中学生」の日常をリアルに描き、《心の闇》に迫る問題作!

ぼくが書いているノ-トは、(中略)さいしょのペ-ジの下のほうに、「計画」という文字と二本の交差させた骨が描いてある。Xの形だ。
ぼくに話しかけなかったり、返事しなかったりしたか、一日ごとに表にしてある。一回につきひとつずつ、X形の骨をたてに描いていくんだ。(中略)月曜日が木曜日をおさえて、いちばん多い・・・・・・・・・・(本文より)

                                      
(本の帯文より)

たまたま、図書館の棚で見つけ、なんとなく借りてきました。
読み始めたら、主人公は中学生だし、一般書のコ-ナ-にあったけど、これは児童書かな?なんて思っていましたが、全く違いました。
これは、子どもの事を理解しようとする大人が読む本だと思います。

物語の主人公・エドウィンは日本でいう中学二年14歳。
はっきりしたいじめの理由はわからないのだが、何故かいじめられ、それを見ている者たちもいじめている側の味方。
先生たちにも、目を付けられていて、親が呼び出しをかけられることもある。
唯一の友・フレイクと会話することだけが心のよりどころ。

二人の少年は、お互いの親の事にも不満を持っている。
が、家のなかでは、普通の子ども。

二人の少年の両親はそれぞれ健在で、それなりの社会的地位がある。


今まで少年犯罪の物語を幾つか読んで来ましたが、それらと違うのは特別寂しい家庭環境にあるとかではなく、いわゆる普通の家庭の子だということ。
両親たちも、子どもに特に無関心だったりではないし・・・。
会話もある。食事も家族揃ってしている。

そういう状況の子どもでも、何らかの事態が、子ども達の心を壊し、最悪の犯行を犯してしまうことに恐怖を感じました。

少年・エドウィンが語り手となり、毎日の出来事を淡々と語りながら、最後は、友人・フレイクと二人で銃を乱射し、学校内を惨状の場に変えてしまう。

いったい、どうしてこんな事が起こってしまうのか?
どうしたら、よかったのか?

考えても、考えても、わからない。

日本では、銃の規制がアメリカよりは厳しいので、このような事件はまだないけど、銃以外の無差別殺人はあるし、全く、関係ない話ではないと思う。

この小説の少年たちと同年齢の子どもを持つ親としては、考え込んじゃう重たいものだけが残る話でした。
上手く書けないけれど、だからと言って、読まない方がよかったとは思わない。
読んでよかったと思いました。


★★★
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