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読んだ本の感想あれこれ。
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6ee4ac9c.jpg   発行年月:2010年10月

   特別な誰か、ではない私の普通で愛しい十年日記

   夫のため田舎に移り住んだ梨々子が妻、母、女として
   迷いながら進む日々を丁寧に綴る。
   注目の著者がすべての女性に贈る“私の物語”

                             (文藝春秋HPより)


ある日、突然、夫が会社を辞めて田舎に帰ろうと言う。
夫との出会いは、会社の上司の紹介で、会った途端に好きになった。
何もかもが格好よくて、理想的だった。
夫の間には、息子が二人。
幸せだった・・・・・でも・・・・
夫は、鬱と診断されて、下の息子は、コミニュケ-ションを上手く取れない。

ちょっと重く暗い設定なのですが・・・
夫が望むように、夫の実家のすぐそばの田舎に東京から移り住み、そこでの生活をスタ-トさせる梨々子。
30歳のときから、2年後ずつ話が進み、段々と田舎暮らしに馴染んでいくかんじ。
夫の鬱病もさほど深刻な状態にはならず、社会生活も普通に送れていて、ホッとした。

夫の実家との付き合い。
ご近所さんとの付き合い。
子どもの学校でのこと。

主婦なら、多少なりとも同じような事を感じる場面があるんじゃないかな?というお話でした。

梨々子が途中、芸能人・アサヒと出会い、二人だけで会うことがちょくちょく。
この辺、ちょっと現実離れしてたかんじですが、何もかも捨ててついて行きたいと考えることはあっても、ちゃんと理性的な結論を出したのは偉かった!!

ラストは田舎に住んで10年目の話。
回り道の一歩一歩が自分の人生・・・なるほど・・・。

地味な話でしたが、所々で「そうだよね~」とか「なるほどね~」と思ってしまった。

最初、笑わない人は苦手だと良い印象でなかった同じマンション住人の塩原さんが結構、好きだった。
病院のボランティアを梨々子に勧めた時、梨々子が「人の役にたてるなら・・・」みたいな話をした際に「そんな期待はしないほうがいい・・・人の役に立てるかはわからないけど、自分の役には立つ」みたいな事を言ったときは、何だかよくわからないけど、感動した。
ボランティアって「人の役に立つ」なんて、上から目線の人には向いてないことなのかもね。

このタイトル、ちょっと長くて面白いけど、
ちゃんと話のなかに出て来て、最後までそれが活きていました♪

ハッピ-エンドと言えるのかはよく分からないけど、梨々子は田舎に移り住んだ10年前より随分、逞しくなった様子。
何も状況はかわらなくても年を経た分だけ、人はいろいろな事を人から吸収して気持ちに余裕を持ちながら生活を続けていけるようになるのかも。


★★★


 
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