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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2022年1月


江戸中期、蝦夷地見分隊に随行した出羽国の最上徳内。 雄大で厳しい自然の中で、アイヌの少年や長たちと交流する徳内は、アイヌを虐げ、搾取する松前藩に怒りを覚え…。 歴史長編。 『文蔵』連載に加筆修正し単行本化。 【「TRC MARC」の商品解説】
直木賞作家の新たな到達点!
江戸時代に九度蝦夷地に渡った実在の冒険家・最上徳内を描いた、壮大な歴史小説。
本当のアイヌの姿を、世に知らしめたい――
時は江戸中期、老中・田沼意次が実権を握り、改革を進めていた頃。 幕府ではロシアの南下に対する備えや交易の促進などを目的に、蝦夷地開発が計画されていた。
出羽国の貧しい農家に生まれながら、算学の才能に恵まれた最上徳内は、師の本多利明の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。 そこで徳内が目にしたのは厳しくも美しい北の大地と、和人とは異なる文化の中で逞しく生きるアイヌの姿だった。 イタクニップ、少年フルウらとの出会いを通して、いつしか徳内の胸にはアイヌへの尊敬と友愛が生まれていく……。
松前藩との確執、幕府の思惑、自然の脅威、様々な困難にぶつかりながら、それでも北の大地へと向かった男を描いた著者渾身の長編小説!


(発行/PHP出版社)



最近、続けて読んでいる西條奈加さん。
今回は、史実に基づいた、実在した人物が主人公。

最上徳内という人物ですが、正直、初めて名前を知りました。
以前、何かの本で、同じように北海道の開拓に尽力した間宮林蔵のことは
読んだのだけど・・・・
まだまだ知らない偉人がいるなぁ~。

今回も過酷な状況下で、めげずに前を向いて働く主人公に感動しました。


生まれは、貧しい農家ですが、学問に対する探究心が旺盛で、それを両親も認めて
その力を潰さず、発揮できる場を与えてあげたことが素晴らしい。
そして出会った師もまた、徳内の能力を認め、当時の蝦夷地見分隊に加われるように
力を注いでくれた。

時代は、田沼意次が政権を握っていた頃。
だけど10代将軍、徳川家治が亡くなると、田沼の力は衰え失脚。
政権は、松平定信が握る時代へ。
田沼の進めて来たこと=必要ないことされ
蝦夷地で徳内たちが苦労しながら進めてきたこともストップしてしまう。


その間、アイヌの人たちと日本人の間で諍いが生じ、その責任を取る形で
何ら関係のない徳内の師である青島俊蔵が責めを負い牢内で亡くなって
しまったのが哀しく辛かった(/_;)。
アイヌの人たちのことを尊重していたのに・・・


徳内はその後、再び、蝦夷地に向かい新しい役目を担い立派にやり遂げた
んだろうな。
再び向かうところで物語は終わっていたけれど。

妻にした、おふでさんも気丈で徳内とはお似合いなかんじ。
家族が出来て良かった。


読み応え十分の物語でした。



                         ★★★★

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