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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2023年5月


謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。
撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、映画監督の角替、映画プロデューサーの進藤、編集者の島崎、漫画家ユニット・真鍋姉妹など、『夜~』にひとかたならぬ思いを持つ面々が、梢の取材に応えて語り出す。次々と現れる新事実と新解釈。旅の半ば、『夜~』を読み返した梢は、ある違和感を覚えて――

                   (集英社HPより)



物語の始まりからワクワク。
豪華客船で2週間のクルージングを楽しみつつ、小説「夜果つるところ」と
その著者・飯合梓について語る面々。

集まったメンバーたちが豪華。

過去2回、映画化が試みられたが、いずれも上映までには至らず。
それそれの撮影中に度重なる事故などで死亡者が合計8名出ている。

メンバーたちが揃う場で、語る話も興味深いものがあったが、後日
小説家である蕗谷梢が個別にインタビューした話も、なかなか凄かった。

小説の著者・飯合梢についての考察も面白い。

ただ、皆の憶測が主だったりで、本当のところというものがわからない。

恩田さんの物語は、そういう類のものが多いので、その辺は承知。

真実は虚構のなかだけに存在する・・・・クルージングに参加の90歳近い(?)
映画評論家の言葉が、この物語そのものなのかも。


最初から最後まで、楽しかった。
謎は残るけれど、「夜果つるところ」が凄く魅力的な作品であるという
期待が膨らんだ。

早く読みたいなぁ~。



                      ★★★★
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