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発行年月:2021年10月


貧困と虐待の連鎖――。
母親という牢獄から脱け出した少年は、
女たちへの憎悪を加速させた。
ジャンルを超えて文芸界をリードする著者の新たな傑作
予定調和を打ち砕く圧倒的リアリズム!
小学校にも通わせてもらえず、日々の食事もままならない生活を送る優真。
母親の亜紀は刹那的な欲望しか満たそうとせず、同棲相手の男に媚びるばかりだ。
そんな最悪な環境のなか、優真が虐待を受けているのではないかと手を差し伸べるコンビニ店主が現れる――。
ネグレクトによって家族からの愛を受けぬまま思春期を迎えた少年の魂は、どこへ向かうのか。
その乾いた心の在りようを物語に昇華させた傑作長編小説。

                   (朝日新聞出版HPより)



なんとも重たい物語。
でも、こういう現実も世の中には沢山、あるんだろうなと思う。

子どもは、親によって生きる環境を決められてしまう。
そんななかで生活していたら、性格も考え方もどんどん捻じれていくだろうな。
食べるものが十分にあって自分を大切に想ってくれる人の存在が常にそばにあるって
子どもにとってはとても大切なこと。

主人公の小森優真は小学6年生。
母親が恋人と外出したきり数日帰ってこない日々のなか4歳の弟・篤人と
ともに、生きるために必死。

コンビニ経営の目加田浩一(50歳)は、そんな優真を気にかけ
声をかけ、廃棄する弁当を内緒で分けてあげる。

そして、やがて妻と同じ考えで、里親として預かる決断をする。

なかなか出来ないことだし、この夫婦、凄いと思った。

優真は、最初は感謝するが、段々と鬱陶しいと感じるようになる。
警察沙汰まで起こすが、目加田夫妻の自分に対する気持ちに、最後に気づいたかな?


少年がこのあと、どんな成長をするのかも気になるところ。

重たく苦しい物語だったけど、少しだけ光が見えるラストに救われた。



                       ★★★★
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