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発行年月:2018年7月


 夢を追いつづけている元映写技師の男。母親との確執を解消できないままの看護師。一緒にくらすと決めたあの日から、少しずつ幸せに近づいていく。そう信じながら、ふたりは夫婦になった。貧乏なんて、気にしない、と言えれば――。桜木史上〈最幸〉傑作。この幸福のかたちにふれたとき、涙を流すことすらあなたは忘れるだろう。

                     (新潮社/発行)



桜木史上<最幸>・・・・^m^
そうそう、桜木さんはいつも幸薄い女性が物語の主人公だからね~。

今回は、ちょっと違った。
凄く幸せという雰囲気じゃないけど、こういう暮らしは幸せなんだろうな~
と読んでいるとしみじみ感じる。


看護師の妻・紗弓と映写技師だけど定職がなく、バイトのような仕事を細々と
している夫・信好。
子どもが居ない。2人暮らし。

信好は一人暮らしの母親の元に週に1度通い、病院への付き添いやら買い物の
付き添いなどをする。
が母親の事が疎ましい。
そんな母親が亡くなる。
なにかと用事を頼む母親なのに、肝心のときに連絡しないなんて・・・と
嘆きながらも母親を疎ましく思って居た自分を反省する信好。

紗弓も実家の母親のことが疎ましい。
表現がきつく、夫のことも何かと悪く言う母には辟易。


しかし、紗弓の父親が素晴らしい人。
大らかで、そんな母親のことを表裏がない人だから一緒にいるのが楽だという。

信好に仕事を紹介して二人で会話する様子も微笑ましい。
紹介されて勤務することになったのは映画評論家の岡田の自宅兼仕事場。

岡田も素敵な人。
独身だったけど、お見合いをして付き合い始めたデパートの宝石売り場の
大村百合とも良い関係を築いていく。

桜木さんのこんな物語もいいな。
うん、こういう物語の方がいいかも。


夫婦って、面白いな~とも思えるし、穏やかに暮らせる時間があれば
それはそれで十分、幸せなんだなぁ~と思えた。

桜木作品のなかで、一番好き!



                         ★★★★★
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