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読んだ本の感想あれこれ。
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10466901.jpg    発行年月:2004年8月


   芥川賞作家の真骨頂! 孤独に向き合う男女三人と役立たずの神様が奏でる不思議なハーモニー。芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。

宝くじに当った河野は会社を辞めて、碧い海が美しい敦賀に引越した。何もしないひっそりした生活。そこへ居候を志願する、役立たずの神様・ファンタジーが訪れて、奇妙な同居が始まる。孤独の殻にこもる河野には、二人の女性が想いを寄せていた。かりんはセックスレスの関係を受け容れ、元同僚の片桐は片想いを続けている。芥川賞作家が絶妙な語り口で描く、哀しく美しい孤独の三重奏。

                                       (新潮社HPより)


絲山さんの少し前の作品を図書館棚で見つけたので読んでみた。
これは純愛ですね。
切なくて優しくて温かい素敵な物語でした!!

主人公の河野勝男は32歳。無職。独身。
でも大金持ち。
29歳で宝くじで3億円を手にして、会社を辞め、縁もゆかりもない敦賀に家を買い一人暮らしを始めた。

ある日、突然、現れたファンタジ-と名乗る神が居候として住み付き・・・。
またある日、偶然、港で出会った中村かりん・38歳と親しくなる。

かりんは住宅メ-カ-の設計士。
中抱く時代からあだ名は<部長>。けれど会社では課長。

かりんと恋人同士のようになるが、河野にはセックスにトラウマがあり、2人の関係はプラトニックのまま。

そして、河野がまだ東京でデパ-ト勤務だった頃の、同僚・片桐妙子は、河野のことを密かに想っている。
恋人が出来ても、彼が再び一人になっても想いは変わらず・・・
ああ、切ないなぁ~。

河野もそんな妙子の気持ちに気づきながらも友人としての付き合いで突き通す。

終盤、次々、起きる不幸なこと。
かりんと河野、うまく行ってたのに・・・・・(/_;)

でも、哀しいだけのラストじゃないのが救われた。


絲山さんの文章はスラスラと読めて心地良いなぁ~。

幾つか、読んだ絲山作品のなかで、これ一番好きかも。


★★★★★
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