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読んだ本の感想あれこれ。
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51dBsecoaPL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2013年1月
 


わたしは、まだやり直せるのだろうか? 幸せになって、いいのだろうか?

刑務所(ムショ)で知合った前科(マエ)持ちの芭子と綾香は、東京下町で肩を寄せ合うように暮らし始めたが――。健気に生きる彼女たちのサスペンスフルな日常は、やがて大震災によって激しく変化していく。二人は、新しい人生の扉を見つけられるのだろうか? NHKドラマ(「いつか陽のあたる場所で」2013年1月8日スタート)原作シリーズ、感動の完結篇!


                                          (新潮社HPより)


ドラマの原作だったんですね~。
ドラマは見逃してしまい、残念!

罪を犯して刑務所で知り合った二人の女性。

小森谷芭子・・・・男に貢ぐため強盗を犯した
江口綾香・・・・DV夫から息子を守るため夫を殺害してしまった


2人とも罪を犯したことで、両親や親戚とは縁を切り、東京で助け合いながら暮らしている。
芭子は、犬の洋服をデザインして製作し、販売。
綾香は、パン職人になることを目標にパン屋で働く。

2人で静かに接触する人は最低限に、過去のことがばれないように、びくびくしながらの生活。
お互いが罪を犯したことを悔いながら・・・。
罪を犯したことは、悪いけれど、元々の性格は、真面目で他人の気持ちを思いやれる2人。
必ず、最後は幸せになってくれるんじゃないかな?と思いながら読んでいました。

そして、起きたあの震災。
芭子は仙台に綾香の生んだ息子の消息を確かめるために行っていて、被災。
偶然、居合わせた男性・南とタクシ-を相乗りして何とか東京まで戻って来る。


震災後、綾香はやはり縁を切ったとはいえ、東北の実家周辺のことが気になり、ボランティア活動をしながら
東北に通い始める。
そして、息子を守るために夫を殺したことは仕方なかったと思っていた綾香が
人の命を奪ったことの重大さに初めて気付いたという告白は胸を打ちました。

震災がきっかけで、2人は今までと違う別々の人間関係を築いていく。
自分たちの罪を、ほかの人にちゃんと話した上で始めた関係。
相手もそれを受け入れてくれたのは、本当に良かった!

2人がこれから別々に幸せになってくれたらいいな。

あとがきを読んで、芭子が仙台で被災し、東京に苦労しながら帰ってきた話は、乃南さんが実際に体験したことだということに驚きました!!

ニュ-スでは福島の被災者のことが主に流れていましたが、周辺の地域でも電車が止まったり停電したり、あの日、寒い思いをしながら外で過ごした人が多かったことを改めて知りました。


いろいろなことを考えさせられた物語でした。


                                         ★★★★
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