忍者ブログ
読んだ本の感想あれこれ。
[1]  [2]  [3]  [4]  [5



発行年月:2013年7月



死神の千葉を長編で読める時が来た!

おまえはまだ死なない、俺がついているから。

                  (文藝春秋HPより)



待ってました!
死神・千葉の長編作!!

前作『死神の精度』 は短編形式で、6人の人間を判定する物語。
死神たちは、それぞれの担当の人間を7日間、そばで観察し「可」か「見送り」
かを判定する。
「可」とした場合、八日目にその人間の死を見届ける。


今回、死神・千葉が担当するのは、小学生の娘を殺害された山野辺 遼。
今は売れないが、以前は賞も受賞した作家。
そして、山野辺遼は、妻・美樹とともに犯人への復讐を計画している。

山野辺夫妻の元に、「幼いころの友だち」と偽って近づく千葉。
そして、犯人・本城崇への復讐に協力する姿勢を示すことで、7日間を共に
行動。

一方の犯人・本城崇。
巧みな情報操作で、自らを無実だと裏づけし、見事無罪釈放を勝ち取る。
本城の担当死神は、香川(女性)。
香川は遠巻きに本城を観察。


死神の千葉と香川がお互いの調査状況を交換し合う場面がユニーク。
そして、千葉は山野辺遼を「可」、香川は本城を「見送り」とする。
え?そんな理不尽なぁ~と思ったら・・・・死神の監査部が設定した
「還元キャンペーン」を本城に使用することに決めた香川。
20年間は死なない。
それが最後の最後に、死ぬことよりも恐ろしいことになるとは・・・・。
でも本城には当然の罰!


最後、野辺山美樹が元気に生活している様子を見られたのは、嬉しかった♪
山野辺夫妻の出会いのエピソードもほんわかしていて良かったし、
それを真似た娘の美樹ちゃんの話も可愛いし
山野辺遼の亡き父親との出来事も良かった。

娘を無残な行為で殺された夫婦が犯人に復讐という重い設定なのに
全体を通して、ほんわかしたかんじなのも面白かった。
千葉が居たからこそかな?

飄々とした千葉の物言いが最高にユニーク。
また別の話で千葉の長編作が読みたいなぁ~。


                        ★★★★★
PR




発行年月:2013年3月

大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。だが翌日、翠は事故死する。本当に事故だったのか? 良夫とその弟で大人びた小学5年生の亨は、翠を追いかけ回していた芸能記者・玉田と知り合い、事件に首を突っ込み始める。姉、母まで望月一家が巻き込まれて、謎は広がるばかり――。
朝日新聞夕刊の人気連載が待望の単行本化。物語の語り手はなんと本邦初!?の「車」。町を走る様々な車たちの楽しいおしゃべりが全編にさんざめく、前代未聞のユーモアミステリーにして、のんきな長男・大人びた弟…と個性的なキャラが揃った家族の暖かいエピソードに溢れた、チャーミングで愛すべき長編家族小説!

                    (朝日新聞出版HPより)


緑のデミオが主役の楽しい物語。
車の所有者は、望月家。

母・郁子
長男・良夫(20歳の大学生)
長女・まどか(17歳の高校生)
次男・享(10歳の小学生)

車を運転するのは、母親と長男の2人。
そして、良夫がデミオ運転中に出会った、女優・荒木翠がその後、事故死するという
ニュ-スを知り、その事件に首を突っ込んでいく。
小学生の享が常に冷静沈着。
大人びているゆえ、学校では苛められていると、淡々と告白もする。

女優を追跡取材していた玉田憲吾とも知り合い、接していくうちに、荒木翠の事故死の
真相を推理していく享。

デミオの話相手は、すれ違う車だったり、出先の駐車場で隣になった車だったり・・・
車同士で互いに情報交換している様子も愉快だった。
でも、一番の話相手は、隣家の車・ザッパ。
それぞれの所有者の家族のことを、よく理解していて
車がこんな風に思っていてくれたら楽しいだろうなぁ~なんて思った。


家族と居られるっ時間は限られているとデミオとザッパが会話しているところは
なんだかジ~ンとしたなぁ~。
一台の車は10年もしたら乗り換えるからね・・・。
ちなみにわたしは、今の車をそろそろ乗り換えようかと思っているので余計
そんな車同士の言葉が沁みました。


最後のエピロ-グは、嬉しかった♪
伊坂氏らしい気の利いたラストにも、にんまり(^^)

楽しい物語でした!!
 
 
                        ★★★★★

41J09tb5sbL__SX230_.jpg    発行年月:2008年8月


    麻雀、合コン、バイトetc……
    普通のキャンパスライフを送りながら、
    「その気になれば俺たちだって、何かできるんじゃないか」と考え、
    もがく5人の学生たち。
    社会という「砂漠」に巣立つ前の「オアシス」で、
    あっという間に過ぎゆく日々を送る若者群像を活写。

     
                                        (実業之日本社HPより)   


ちょっと前の作品。
大学進学のため、仙台で一人暮らしを始めた若者たちの4年間を描いた作品。
大学生時代って、こんな風だったかなぁ~?
と懐かしい気持ちで読みました(^^)

なかでもユニ-クなのが西嶋。
独特な世界観を持つ人物で、最初は「なんだこいつ?」と思うのだけど
彼の講釈はなかなか面白い!

後から語る高校時代の話も意外だったけれど、そういうことがあって西嶋という人物が出来たんだ~と妙に納得してしまった。
美人の東堂さんに好かれながらも振って、後で後悔して、告白して付き合うことになったり
一番、話題を提供してくれていた人物。

ほかにも
ブテック店員・鳩麦さんと付き合う、北村。
事故で片腕を失いながらも前向きな鳥井。
鳥井を支えると決めた超能力を持つ南。
と出てくる皆が良い感じ。
良い人間関係を築いて、卒業した彼らの今後も気になる。

なかなか面白かった。


★★★
 

51LCV1T5tRL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年12月


人生の〈小さな奇跡〉の物語
夫の浮気が原因で離婚する夫婦と、その一人娘。ひょんなことから、「家族解散前の思い出」として〈岡田〉と名乗る男とドライブすることに──(第一章「残り全部バケーション」)他、五章構成の連作集。


                      (集英社HPより)



表題作の「残り全部バケ-ション」から始まる短編連作集。
車の当たりやなど、犯罪っぽいことをやってる溝口と岡田のコンビ。
元締めは毒島?
こんな仕事から抜けたいという岡田に溝口が「メ-ルで友達を今すぐつくれ」と。
適当な番号にメ-ルして相手が応じて友達になってくれたら、仕事から抜けるのを許すと。

そんなメ-ルが届いたのは、ある男の元。
浮気がばれて離婚することになり一家解散という状況の元に届いたメ-ルを別れる妻と娘が
面白いからそのメ-ルを受けて、皆で会おうということに・・・。

そんな愉快な話があったら面白いなぁ~。
と楽しい気分で読み始めました。

「残り全部・・・・・」の一家の話は岡田と旅行に出かけ、仲良しになってその話しはおしまい。
その後、どうなったんだろ?と思うけど、次から続く話もそれぞれ「その後、どうなったんだろ?」と
思うものばかり。
二番目の話「タオキン作戦」では、虐待を受けている少年を救おうと、その父親をある作戦で
諭す。心理的に懲らしめるのは良い!

物語は、岡田の小学校時代の話になったり、時系列がよくわからない。

でも、それぞれの話が面白いので、ま、いいか?というかんじ。

ボス的存在で姿を表さなかった毒島も最後に登場。
この人も怖そうなかんじかと思いきや、なかなか情が厚そうでカッコウ良い。

伊坂さんが書くと、怪しい仕事をしてる人たちだけど、なんだか憎めない。

なんじゃこりゃ?と思いながらも、クスッと笑いながら、最後まで楽しみました♪


★★★★

 
51MNTnfqOHL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年5月


この国は戦争に負けたのだそうだ。占領軍の先発隊がやってきて、町の人間はそわそわ、おどおどしている。はるか昔にも鉄国に負けたらしいけれど、戦争に負けるのがどういうことなのか、町の人間は経験がないからわからない。人間より寿命が短いのだから、猫の僕だって当然わからない──。これは猫と戦争と、そして何より、世界の秘密のおはなし。どこか不思議になつかしいような/誰も一度も読んだことのない、破格の小説をお届けします。ジャンル分け不要不可、渾身の傑作。伊坂幸太郎が放つ、10作目の書き下ろし長編。


                                         (東京創元社HPより)


国王・冠人が他国(鉄国)の者に殺され、国は鉄国によって支配されることになってしまう。
次期国王・酸人は、国民を裏切り、鉄国の者の言いなりに。

そんな人間たちのあれこれを冷静に見続け、時には意見する猫たち。
猫のトムの視線で物語が描かれ、また国に昔から居ると伝えられているク-パ-という怪物を退治するために送り出されたク-パ-の兵士の物語が織り込まれながら物語が進む。

途中、登場する名前が、これは猫なのか?人間なのか?とやや悩む箇所はあるものの、物語は面白く
ラスト付近になると、一挙にことの真相が明かされ、「なるほど!!そういうことだったんだ~」と気持ちよく今まで読んでいて「?」だった部分が解明された。

猫たちの会話が猫好きには嬉しい。
「舌が出たままだぞ」と仲間を注意する様子は、今まで飼っていた猫のそのときの表情が浮かんで、思わずニンマリ(笑)。
トムたち猫が、鼠と会話する様子も可笑しかった。
鼠がトムに「猫のみなさんが我々を攻撃しないように伝えて」と頼み、トムが「約束したところで、守る保証がどこにもない」という。
一見冷たいようだけれど、真実を述べて、それでも猫の仲間たちに冷静に向き合おうと言う。
猫と鼠でさえ、そんな風にするのなら、同じ人間同士で命を奪い合うような行為は愚行としか言えないな・・・・なんて改めて思った。

そして、語り伝えられてきたク-パ-のこと。
国王の企み。

終盤、トムが出会った謎の人間が物語のラストの鍵になっていた。


あ~面白かった!
こんな話をよく思いつくものだと毎回思う作家さん。
今回も期待を裏切らない作品を読ませてくれてありがとう~♪


★★★★★
 
カレンダー
05 2020/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
メ-タ-
kyokoさんの読書メーター
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
[09/20 kyoko]
[05/23 のぶ]
[09/15 kyoko]
[09/14 ひろ]
[03/06 kyoko]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア

Copyright (c)本を片手に・・・ All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog  image by Night on the Planet  Template by tsukika

忍者ブログ [PR]