発行年月:2025年1月
直木賞作家が描く、明治開国の仏を巡る群像
200年の間、固く閉ざされていた扉。
それはフェノロサと岡倉天心の手によって開かれた――
飛鳥時代に聖徳太子の姿を模して造られたと言われる、
法隆寺夢殿・救世観音像。
その厨子は鎌倉時代以降、固く閉ざされ、
扉を開けば直ちに仏罰が下ると信じられていた。
「金のために秘仏を見せるというのか」
「支援がなければ、法隆寺はもう保てません」
国内では廃仏毀釈の嵐が吹き荒れ、
しかし、欧米では東洋美術が評価され始めている。
近代化と伝統の狭間で揺れる明治時代に、
秘仏開帳に関わったものたち、それぞれの思いとは。
直木賞作家が描き出す歴史群像劇の傑作。
(文藝春秋HPより)
法隆寺の夢殿の扉のなかに納められている救世観音像を巡る話。
明治、新政府になり神仏判然令が発布されたことにより寺院と神社は一体に
なってはならないという。
天皇を現人神とする考えから。
混乱する法隆寺の僧侶たち。
代表を務める千早定朝の苦悩。
それにより寺の宝は政府に引き渡し、もはや宝がなくなった法隆寺には
価値なしという見方が広まった。
けれどそれを救ったのは異人たちだった。
日本の美術に関心を持ち、高く評価したのが
アーネスト・フェノロサ。
そしてその考えに賛同し、金銭的援助をするビゲロー。
そしてアーネストが日本の大学で教員になったときの教え子の岡倉覚三(天心)が
法隆寺への視察の通訳兼助手として同行。
写真に記録を残すために同行したのが小川一真。
救世観音像に関わる人たち、それぞれの人間ドラマも面白かった。
しかし、岡倉天心って、女性関係が滅茶苦茶な人だったんだな・・・
ちょっと印象変わっちゃったよ(^^ゞ
★★★★★
(文藝春秋HPより)
法隆寺の夢殿の扉のなかに納められている救世観音像を巡る話。
明治、新政府になり神仏判然令が発布されたことにより寺院と神社は一体に
なってはならないという。
天皇を現人神とする考えから。
混乱する法隆寺の僧侶たち。
代表を務める千早定朝の苦悩。
それにより寺の宝は政府に引き渡し、もはや宝がなくなった法隆寺には
価値なしという見方が広まった。
けれどそれを救ったのは異人たちだった。
日本の美術に関心を持ち、高く評価したのが
アーネスト・フェノロサ。
そしてその考えに賛同し、金銭的援助をするビゲロー。
そしてアーネストが日本の大学で教員になったときの教え子の岡倉覚三(天心)が
法隆寺への視察の通訳兼助手として同行。
写真に記録を残すために同行したのが小川一真。
救世観音像に関わる人たち、それぞれの人間ドラマも面白かった。
しかし、岡倉天心って、女性関係が滅茶苦茶な人だったんだな・・・
ちょっと印象変わっちゃったよ(^^ゞ
★★★★★
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発行年月:2025年3月
2019目の刊行以来、単行本で愛され続け、
異例のロングセラーとなっている
『月とコーヒー』。
人気作家が腕によりをかけて紡いだ
とっておきの小さな物語たち。
待望の第2集ができあがりました。
◎火星が最も地球に近づいた夜の小さな奇跡
◎〈まっくら都市〉で〈こころ〉を探すモグラの冒険
◎駄目なロボットによる素晴らしいオーケストラ
◎〈トカゲ式ゴム印〉と世界の果ての地球儀屋
◎夜を青く塗り替える、〈貴婦人〉という名の石炭
◎空を飛べなかった男と、ほろ苦いビター・チョコレート
◎〈白紙屋〉の白い手袋と三人の年老いた泥棒
今夜は少し遠いところへ
出かけてみませんか。
世界の片隅に生きる
ささやかで優しい
誰かと誰かのお話を
あなたにお届けします。
(徳間書店HPより)
ひとつひとつは、とても短いのだけど
そこに、ある雰囲気がすごくいい。すきだなぁ~。
情景とかが、ふと頭に浮かんでくる文章。
ひとつひとつの話は別々のものだけど、ふと「あれ?この人前に出てきた?」と
気づくのもあって、ちょっと嬉しくなる。
一番印象に残ったのが<1125>
11月25日の誕生日は家族で映画を見る日にした父。
母は早くに亡くなり、父と弟2人と妹とわたしの5人で映画をみる。
けれど17年前は、恋人との約束を優先し父には嘘をついてその
映画を見る会を欠席した、わたし。
そのことを詫びて父がその日、皆でみようとしていた「カマンザの朝食」の
動画データーを贈る。
カマンザの朝食・・・検索しちゃったよ(笑)
その日、映画を見る会に居たのは父のみだった。
そして、それぞれの場所で5人が「カマンザの朝食」を同時刻にみることを
約束するというのも素敵。
いい家族だな・・・・とほのぼの(^^)
いつもながら本の装丁も素敵でした♪
★★★★★
(徳間書店HPより)
ひとつひとつは、とても短いのだけど
そこに、ある雰囲気がすごくいい。すきだなぁ~。
情景とかが、ふと頭に浮かんでくる文章。
ひとつひとつの話は別々のものだけど、ふと「あれ?この人前に出てきた?」と
気づくのもあって、ちょっと嬉しくなる。
一番印象に残ったのが<1125>
11月25日の誕生日は家族で映画を見る日にした父。
母は早くに亡くなり、父と弟2人と妹とわたしの5人で映画をみる。
けれど17年前は、恋人との約束を優先し父には嘘をついてその
映画を見る会を欠席した、わたし。
そのことを詫びて父がその日、皆でみようとしていた「カマンザの朝食」の
動画データーを贈る。
カマンザの朝食・・・検索しちゃったよ(笑)
その日、映画を見る会に居たのは父のみだった。
そして、それぞれの場所で5人が「カマンザの朝食」を同時刻にみることを
約束するというのも素敵。
いい家族だな・・・・とほのぼの(^^)
いつもながら本の装丁も素敵でした♪
★★★★★
発行年月:2024年11月
小学生のとき、担任の先生と町の外からやって来た男が駆け落ちしたのを忘れられない主婦。東京 でバツイチ子持ちの恋人との関係に寂しさを覚える看護師。認知症の義母に夫とのセックスレスの悩みを打ち明ける管理栄養士。父と離婚した母が迎えに来て、まもなく転校することに なる小六の女の子。発達障害のある娘を一人で育てるシングルマザー。
遠き山に日は落ちて――
小さな町で、それぞれの人生を自分らしく懸命に生きる女性たちを描いた感動作。
(光文社HPより)
短篇連作の形で進む。
30代半ばになった同じ小学校出身の人たちの話。
全校生徒が少ない福岡県北部の小さな町の小学校の閉校がきまり
秋祭りを盛大に皆で盛り上げ、町を離れていた卒業生たちも集まる。
最初の話<ドヴォルザークの織より>は
地元から36年間出たことがなく、同じように過ごしてきた同級生と結婚し
今は息子が同じ小学校に通っている類のはなし。
担任の女性教師・群先生がどこからか来た画家とのSEXを目撃してしまう。
そのとき、一緒にいたのは年下の香坂玄(こうちゃん)。
こうちゃんはその後、両親が離婚して母親の実家に引っ越した。
そして作家になって、秋祭りの会場へ。
香坂玄、いいかんじと思っていたけど、とんでもない奴になっていて
ビックリ。
あのとき、類と目撃したことに囚われているかんじでゾッとした。
それぞれの今の置かれた立場やらが語られ、それぞれの立場で今、頑張っている
姿に共感したり、同情したり・・・
どうなる?と思われた類と悟志夫婦も、いろいろありながらも、そのまま
進んで行きそうなラストはホッとした。
凄く感動というような物語ではないけれど、楽しめた。
この表紙の絵を見るとドヴォルザークの曲が自然に頭に浮かぶ。
★★★
(光文社HPより)
短篇連作の形で進む。
30代半ばになった同じ小学校出身の人たちの話。
全校生徒が少ない福岡県北部の小さな町の小学校の閉校がきまり
秋祭りを盛大に皆で盛り上げ、町を離れていた卒業生たちも集まる。
最初の話<ドヴォルザークの織より>は
地元から36年間出たことがなく、同じように過ごしてきた同級生と結婚し
今は息子が同じ小学校に通っている類のはなし。
担任の女性教師・群先生がどこからか来た画家とのSEXを目撃してしまう。
そのとき、一緒にいたのは年下の香坂玄(こうちゃん)。
こうちゃんはその後、両親が離婚して母親の実家に引っ越した。
そして作家になって、秋祭りの会場へ。
香坂玄、いいかんじと思っていたけど、とんでもない奴になっていて
ビックリ。
あのとき、類と目撃したことに囚われているかんじでゾッとした。
それぞれの今の置かれた立場やらが語られ、それぞれの立場で今、頑張っている
姿に共感したり、同情したり・・・
どうなる?と思われた類と悟志夫婦も、いろいろありながらも、そのまま
進んで行きそうなラストはホッとした。
凄く感動というような物語ではないけれど、楽しめた。
この表紙の絵を見るとドヴォルザークの曲が自然に頭に浮かぶ。
★★★
発行年月:2002年8月
一年に四度の入退院を繰り返す作家松下センセ。
満身創痍の体で反戦の座り込みに参加する。
ひっそりとした暮らしを営むことすら、センセには烈しい生き方なのだ。
(筑摩書房HPより)
少し前に読んだ「教科書に載った小説」で
著者の「絵本」という凄く短い物語に凄く惹かれた。
中学3年生の教科書に載ったのは」1981年からだそうで
わたしは、既に短大に行っていた頃だった。
中学生でこの著者に出会っていたら、きっとそのころからファンに
なってであろうに・・・・
自分のことを松下センセと言いながら、書いているのが可愛い^m^
貧乏で口数が少なくて字が巧くなくて・・・・などなど
謙遜するようなことがいっぱい出て来るけれど、奥様や子どもさん
お孫さんたちにも慕われてその暮らしの一コマ一コマがすごくいい。
ほのぼのしていて癒される。
産まれてすぐに重篤な肺炎に罹り、命は助かったものの
右目の視力を失い、左耳は聴こえず、肺の機能も悪く、入退院を繰り返して
いる生活だと書かれていた。
それでも原発反対とかアメリカ軍絡みの座り込みには、参加している
熱い気持ちを持った松下センセ。
奥様はよく出来た人だと思った。
普通なら座り込みなんてダメだと喧嘩になりそうだけど・・・。
奥様とは幼馴染なのかな?
その辺を詳しく知るためにも豆腐屋時代の話を次は読んでみようかな。
★★★★★
発行年月:2023年7月
原因不明の歯痛に悩む私が訪れた不思議な歯医者(『太陽』)。
女ともだちをサプライズパーティに連れ出す予定が……(『獣の夜』)。
短編の名手である著者が、日常がぐらりと揺らぐ瞬間を、
ときにつややかにときにユーモラスにつづった傑作短編集
(朝日新聞出版HPより)
7つの短編集。
雨の中で踊る
Dshlia
太陽
獣の夜
スワン(「ラン」番外編)
ポコ
あした天気に
どれも面白かったけれど気に入ったものは・・・
<雨の中に踊る>
入社25年目で初めてもらった10日間のリフレッシュ休暇。
2年前から計画していたイタリア旅行はコロナ禍でなしになった。
妻に勧められてフットマッサージに行くことにして。。。
その途中で出会ったオカと成り行きで海へ。
そこにいたのはトシヤという男。
3人の男たちが海辺で踊る姿を想像して笑えた・・・^m^
<太陽>
奥歯が痛んで徒歩圏内にある風間歯科に受診。
診察後、悪いのは歯ではなく心。心が痛んでいるのだと
歯医者というより心療内科みたいなドクターだな。
<獣の夜>
友達・美弥の35歳のバースィパーティをサプライズ企画した夫・泰介と大学の
サークル仲間。
泰介に用事が出来、時間までに妻を会場まで連れて行けないと紗弓に連絡が
来て、美弥と二人サプライズ会場に向かおうとするが・・・
美弥が焼肉を食べたいと言い出し、ジビエフェスタの看板を見つけ
二人で色々な肉を食べながら、あれこれ話す
泰介、最低な奴だなと思ったけど、まあ美弥も似たようなものか?
<スワン 「ラン」番外編>
ランって読んだっけ?
まあ、楽しめた。
就職祝いにスワンボートをプレゼントされて、それに乗ると過去の自分が
ビデオを見ているように水面に映し出される。
母から追い詰められていたころの自分。
そして後日、母と二人でそのボートに乗ることに。
確執があったような母娘の関係が、これを機に解消されたのかな?
<あした天気に>
てるてる坊主を何気なく作って吊るしていたら夢でテルテル王国に招待
される。
願いを3つ叶えてくれると
明日のゴルフが嫌だったのでゴルフが中止になるような大雨を降らせてほしいと
願い叶えられる。
そして・・・
この男性はお人よしなのか?
自分のための願いは最初だけ。
この男性に何かいいことが起きますように・・・
★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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