大正時代、東北の寒村に芸術家たちが創ったユートピア「唯腕村」。1997年3月、村の後継者・東一はこの村で美少女マヤと出会った。父親は失踪、母親は中国で行方不明になったマヤは、母親の恋人だった北田という謎の人物の「娘」として、外国人妻とともにこの村に流れ着いたのだった。自らの王国「唯腕村」に囚われた男と、家族もなく国と国の狭間からこぼれ落ちた女は、愛し合い憎み合い、運命を交錯させる。過疎、高齢化、農業破綻、食品偽装、外国人妻、脱北者、国境…東アジアをこの十数年間に襲った波は、いやおうなく日本の片隅の村を呑み込んでいった。ユートピアはいつしかディストピアへ。今の日本のありのままの姿を、著者が5年の歳月をかけて猫き尽くした渾身の長編小説。
( 「BOOK」デ-タべ-スより)
唯腕村(イワン村)のリ-ダ-的存在となった東一の逞しさには感心するけど、
なんだか危なっかしいかんじ。
村が設立当時は理想郷を謳っていたが、段々と村の活気が失われていく。
上巻では、まだまだこの物語の面白さがよくわからなかった。
けれど、読みやすく結構、早いペ-スでぺ-ジをめくっていた。
全体を通しての感想は下巻を読んでから・・・
★★★
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世代も場所も超えて通じ合う、それって、なんかすごくない?
急死した母の葬式に来た3人組のおばさんから、
昔4人で作ったという同人誌を渡されて……。
4人の過去と想いが今に繋がる連作短篇集
(文藝春秋HPより)
最初は、お調子者の高校3年生の男子3人のやりとりから明るくスタ-ト。
いまどきの高校生の会話っぽく、バカっぽくて笑える。
でも、そんなム-ドが一挙に変わる。
なんと朝は普通に送り出してくれた男子の一人、セイヤの母が急死してしまう。
通夜・葬儀と慌しく行われるなかで、母親の小学校時代からの友人だというおばさん3人がやってきて、以前4人で作っていた同人誌を渡される。
セイヤにとっては、地味な母親だったけど、母親にも輝いていた青春時代があったんだ!と気づかされる。
そして、物語はセイヤの母・ショ-コの小学校時代へと移る。
セイヤに同人誌を手渡しに来た、3人との出会いの時期である。
樹村ショ-コ(セイヤの母)、陣ノ内アキ(女王様っぽい)、森川(ギャグ要員)、吉野(学級委員)の青春物語が、語り部を変えて次々進んでいく。
4人の共通は、漫画を描くのが好きなこと。
4人の成長したその後の事も追いながら、ショ-コの結婚に至る経緯やら、実際にプロの漫画になるという夢を叶えた者も居て、時代を超えて物語が上手く進んでいく。
そして、ラストには、また新たな出会いもあって、なんだか楽しい気分になった。
心温まる連作短編集でした♪
★★★★★
風変わりな少女、あみ子の目に映る世界を鮮やかに描き、小川洋子、三浦しをん、荒川洋治の絶賛を受けた第二十六回太宰治賞受賞作。書き下ろし作品「ピクニック」を収録。
(筑摩書房HPより)表題作の「こちらあみ子」と「ピクニック」の二編が収められている本書。
どちらの主人公ともちょっと独特な世界観を持つ人たち。
「こちらあみ子」のあみ子は、まだ少女。
すごく純粋な心を持ち、物事の捕らえ方が、ちょっと常識(?)と離れたところにあるかんじ。
こういう視点でものをも見る主人公を描ける、この著者の感性は凄いなぁ~なんて思った。
純粋で、ストレ-ト過ぎるくらいに物事を捕らえるあみ子だけど、周りの大人たちの対応は、あみ子にとっては不幸なかんじ。
なんだか、読んでいくととても辛い気持ちになってきた。
あみ子自身が辛さを感じていない様子なのが救いだけど、そのこともなんだか切ない。
二編目の「ピクニック」の主人公は七瀬。
『スロ-ガ-デン』という飲み屋で働くようになり、そこの従業員仲間とのやりとりが描かれる。
そのやりとりは、結構楽しかった。
でも七瀬も凄く変わってる女性。
最後まで、言動の根拠がよくわからない人だったなぁ~。
二編とも変わった人が主人公の物語なので、とっても不思議な気持ちになる話だった。
こういう物語を書ける著者の今後の作品がとても気になる。
次回新しい作品が出たらぜひ、また読んでみたいと思った。
この表紙もどこか儚げなかんじが本の内容にピッタリ!
★★★★
少子化対策のため「抽選見合い結婚法」が施行されることになった。この強制見合いに、アキバ系青年は万々歳、田舎で母親と暮らす看護師は、チャンスとばかりにひとりで東京へ。慌てて彼氏に結婚を迫るも、あっさりかわされるOLもいて…。それぞれの見合い事情をコミカルかつ、ハートウォーミングに描いた長編小説
(双葉社HPより)
既婚者のわたしには、面白く読めました。
適齢期の結婚前の人が読んだら、ちょっと身に覚えのある言動もあるかもしれない。
政府の打ち出したとんでもない「抽選見合い結婚法」に翻弄される法案の対象年齢者(25歳~35歳)たち。
ある者は、出会いの機会が増えて喜び、ある者は、それを理由に今までの生活を変えたり・・・。
そして、二人の男女の物語が別々に進行してゆく。
女性は、鈴掛好美31歳、看護師。
男性は、宮坂龍彦27歳、コンピュ-タ-ソフト会社勤務。
好美は恋愛経験もあるが、同居の母親にあれやこれやと難癖をつけられ結婚まで至らず。
龍彦は、恋愛経験ゼロ。彼女居ない暦27年。
好美と龍彦のお見合いが1回目から描かれる。
好美は3回目で出会った銀林嵐望と気が合い良いかんじでお付き合いが始まる。
龍彦は断られ続けるが6回目に出会った美人の冬村奈々には会えば辛辣に罵られるものの何故か断られず。
この法案にはいくつかの規則があり、
お見合いを断っても良いのは3回まで。
しかし、その3回以降、結婚まで至らなかったらテロ撲滅隊に参加して2年間の任務に就かなければならない。
そして奈々はこのテロ撲滅隊に行くかどうかの瀬戸際だった!
わざと嫌な女を演じているんだと推理した龍彦の言動が愉快。
好美と龍彦は果たして結婚までいくのか!?
結末は、物語の最後、一年が経過した話でわかる。
なかなか面白い話でした♪
★★★
ありがとう、と読んだあと、誰もが言いたくなる感動の物語
慎吾と夏美は、ツーリングの途中で、山奥のよろず屋「たけ屋」に立ち寄り、
地蔵じいさんと、その母のばあさんと出会う。、
何度も通うちに、二人は離れを借りることになり、
四人の家族のような共同生活が始まった
(角川書店HPより)
偶然見つけた本書。
なぜか気になり手に取り、もう感動で後半は泣けた。
本当に「素敵なお話をありがとう」と著者に言いたい!
大学生で、将来は写真家になりたいと思っている慎吾と幼稚園で働く夏美が、偶然、立ち寄った「たけ屋」。
そこに住む60歳を超えた男性(通称:地蔵さん)とその母親(通称:ヤスばあちゃん)と出会い、その温かい人柄に触れひと夏を「たけ屋」の離れを借りて住むことになる。
なんともほのぼのとした田舎の生活。
そして地蔵さんとヤスばあさんの人柄が本当に素敵。
地蔵さんは以前働いていた職場での事故で、半身麻痺という不自由な体だけど、暗さは全く見せない。
近所の子どもたちにも慕われ正にお地蔵さんそのもののような人。
けれど、過去にはいろいろな辛いこともあった。
地蔵さんが言った言葉には胸を打つものが幾つもあった。
なかでもなるほど~と思ったのは
人間ってのは、何かと何かを比べたときに、いつも錯覚を起こす。だから自分と他人をあまり比べない方がいい
物語を読んでいくと地蔵さんがそう言った言葉の意味がジ~ンと沁みます。
物語のなかに出てくる人たち、皆が本当に心が優しい。
口調は乱暴な仏師の雲月も素敵な人だった!
もう涙なしではこの物語は読めない!
でもその涙は、哀しいだけではない。
生まれてくれてありがとう。
生んでくれてありがとう。
実際、口にするのは恥ずかしい言葉だけど、誰もがこの本を読んだら、そう感じるでしょう。
この著者の名前すら正直、知らなかった!
偶然、手に出来た幸運にも感謝したい!
この著者のほかの作品もぜひ、読みたい!!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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