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読んだ本の感想あれこれ。
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61amilWBT2L__SX230_.jpg    発行年月:2013年1月

   巨大ショッピングモールに客を奪われ、シャッター街と化した商店街。
   老店主たちに頼られたニセ坊主の思いつきは、
   町と人々を再生できるのか!?


印刷工場を経営していた笠井武は、
友人の連帯保証人になったことから莫大な借金を抱えてしまった。
苛烈な取り立てから逃げた先の無人の寺で一夜を過ごし、
首を括ろうかと考えていた彼は、町の老人たちに新しい住職と勘違いされる。

「ポックリ逝かせてほしい」と懇願された笠井が事情を尋ねると、
彼らはシャッター商店街の老店主たちで、
もう生きていても仕方ないと言うのだが-------。


                                      (光文社HPより)


連帯保証人の借金、1億円を抱えてしまった笠井武。
妻と息子(小5)と別れ、一人さすらい、偶然見つけた無人のお寺。
ひょんなことから、そこの新しい住職が来たと勘違いされ・・・。

寂れた商店街の再建に知恵を捻ることになる。

半分、いい加減な助言が上手くいき、商店街の店主たちからは頼りにされる。
そして、借金を抱えていることを暴露すると、皆でその返済をするという。

こんなうまい話はないだろう・・・^^;

でも、まあ、楽しく最後は、ハッピ-エンド。

借金ほんとに返済できるんだろうか???

連帯保証人って、やっぱり怖いな。



 

★★★





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41ISO1TAgvL__SX230_.jpg   発行年月:2012年2月


   新たな純恋小説の誕生!



   誰にも心を開かない女子高生の沙織。
   過去にトラウマを抱える彼女は、ある日盲目の青年と出逢った……。
   『忘れ雪』から連なる“純恋”三部作から5年----
   新たな感涙恋愛小説の誕生!


                                           (角川書店HPより)



途中までは、良い感じだったんだけど・・・後半の急展開な話にちょっとついて行けず・・・。
母親に殺されかけた沙織。
学校では、成績優秀、明るい女の子を演じているが、家では継母に暴力を振るい、
父親の説教にも耳を貸さない。
そんなある日、公園で知り合った盲目の青年・亮。


亮から言われることば・・・君はなにも悪くない、自分を許してあげて。

けれど、なかなか素直な気持ちになれない。
モヤモヤした気持ちから再び継母に暴力・・・家を飛び出し行き場がなくなり、不良仲間と一緒に居る時間が長くなり・・・負の連鎖が続く。

それでも心配してくれる同級生の慶太は良い子だったなぁ~。

最後は、ハッピ-エンド?
やや強引な結末に、ちょっと興ざめで残念な読後感だった。

う~ん。
この著者の「純愛」を謳った話って、なんだかみんな同じようなかんじだな。
つまらなくはないけれど・・・・感動するほどじゃないな^^;


                                            ★★★
 
5d0f53b4.jpeg    発行年月:2008年4月
 

    あぽやん――それは空港で旅客を送り出すプロ中のプロ

    発券ミス、予約重複……
    空港のカウンターの裏で起こる様々なトラブルを
    解決するのが「あぽやん」。ツアー会社に勤める男の成長を描く


                           (文藝春秋HPより)





主人公は29歳の遠藤慶太。
大航ツーリスト会社企画課から成田空港支社に異動。
支社勤務を最初のうち受け入れられず、必ず本社に戻ると思っていた。
  

あぽやんとは?
エアポ-トを略して、APO。
そこで働く旅行会社のスタッフたちのこと。


空港には、いろいろな人が来て、トラブルも起きる。
それぞれがいろいろな事情を抱えていたり・・・・
スタッフたちは、お客さんたちに温かい気持ちで接する。

スタッフたちも個性的で楽しい。


 
空港内のお仕事がよくわかり、面白かった。

主人公のコイバナは残念な結果に終わったけれど・・・・
また彼らの仕事ぶりを書いた別の話があるそうなので、機会があったら
そちらも読んでみよう。


                                           ★★★
51WJ6C44zlL__SL500_AA300_.jpg 発行年月:2008年5月


きれいな女はこう生きろ! 昭和の銀幕、恋に生きた女優ルリ子がいた。



昭和30年代。裕次郎、旭、ひばり。銀幕の内側には、恋と冒険が渦巻いていた! 映画スターとの初めての恋、しかしルリ子は嵐の中でも自分を貫き、純愛に生きた。銀幕に咲いた男と女の交流を描いた一大ロマン。

                                       (角川書店HPより)



浅丘ルリ子さんの物語。
表紙の写真、綺麗!
浅丘さんの若い頃は、ちょっとよくわからないけれど、少し前、ショ-トカットでサバサバしたかんじの
役をテレビドラマで見て、格好いいなぁ~と思いました。


浅丘さんのお父さんは満州で結構、重要なポストで働いていたんですね~。
甘粕正彦と会話してるのにはビックリ!
そして、甘粕がまだ幼いルリ子さんを見て、今にすごい美人になるから、必ず女優にしてくれと言ったとか。
目が大きい浅丘さんはちょっと西洋人っぽい。
小さい頃から綺麗だったんでしょうね~。

そして、16才(だったかな?)で日活映画のオ-ディションを受け、見事、合格して女優としてデビュ-。
デビュ-作は「緑はるかに」だそうです。
ちょっと見てみたいな。

そして同じく日活の専属女優、北原三枝から可愛がられる。
北原三枝は石原裕次郎の奥さん。
その出会いから結婚までの話も素敵。
2人が恋人役として始めて撮った映画「狂った果実」・・・どんな映画だろ?
何かの番組で、そのポスタ-は見たことあるのですが、今見ても結構、衝撃的かも。


そして、浅丘ルリ子と恋人役で映画がヒットし続けた小林旭。
公私ともに恋人関係を築いたけれど・・・小林旭は美空ひばりと結婚。
でも2年ほどで離婚。
その事実は知っていましたが、なるほど・・・こういう経緯で離婚したのかぁ~。

吉永小百合は、デビュ-当時は、真面目すぎるかんじで芸能界には全く向かない子という関係者、全員の印象だったけれど、その初々しさが受けて人気が出たとか。

そして、浅丘ルリ子と結婚したのは石坂浩二。
石坂浩二がなぜ、「ヘ-ちゃん」と呼ばれているのか、初めてわかり、スッキリ!
本名が「兵吉」なんですね~。
そして浅丘ルリ子の本名は「信子」
お互いを「ヘ-ちゃん」 「ぶ-ちゃん」と呼び合っているとか。
なんか面白い。
2人はかなり経ってから離婚。
でもお互いが嫌いでというかんじではなかったんですね~。


昭和の大スタ-たちの名前が続々、登場して、その交友関係などもよくわかり、面白かった!

出てきた、映画作品を観たくなった!


                                           ★★★


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     発行年月:2013年1月


     日本推理作家協会賞受賞! 心に刺さる連作短篇集

    島に生まれ育った人々の、
    島を愛し島を憎む複雑な心模様が生み出すさまざまな事件。
    推協賞短編部門受賞作「海の星」ほか傑作全6編。

                       (文藝春秋HPより)




瀬戸内海の白綱島を舞台にした短編6つ。

「みかんの花」
ミカン畑を管理している母は認知症で入院中。
姉は25年前、島に訪れた青年と駆け落ちし島から都会に出て行った。
そんな姉が作家になって、島に来る。
島から出た理由を初めて知るわたし。


「海の星」
父親がある日、失踪。
母親と貧しい暮らしをしていたが、ある日、漁師のおっさんに声を掛けられ
それからたびたび魚を届けてもらう。
妻と息子と暮らすわたしのもとに、おっさんの娘・美咲から葉書で
話したいことがあるからと連絡を貰い再会。
おっさんは、父親の失踪後のことを知っていた。


「夢の国」
子どもの頃、出来たばかりの東京ドリ-ムランドに行きたかった。
祖母に頭の上がらない両親は何度か行く機会があったのに、
連れて行ってくれなかった。
大人になり7歳の娘と夫とともに今、東京ドリ-ムランドにいる、わたし。


「雲の糸」
子どもの頃は、母親が父親を殺したことで、人殺しの子どもと虐められた。
先頭にたって、自分を貶めた同級生・的場。

今は歌手として成功している、わたし。
ある日、的場から会社の50周年記念パ-ティにゲストとして
参加してくれないかと打診があり渋々、受け入れる。


「石の十字架」
小5のとき、島に転校した。
事情がありそれまで一緒にいた両親とは離れ、祖母との2人暮らしが島で始まった。
クラスに馴染めないかんじの、めぐみと親しくなる、わたし。
島には2年間しか住まなかったけれど、小5の娘が不登校になり
島の学校に通わせたいと夫の許可を貰い、島に移り住む。
娘に話して聞かせるめぐみとのこと。


「光の航路」
10歳のときに教師だった父が亡くなった。
幼いころ、父に一度だけたたかれた。
わけも聞かずに・・・それがしこりになっているわたし。
自分も教師になり、故郷の島の小学校に赴任した。
いじめ問題に頭を悩ませている。
ある事故に遭い、入院中のわたしの元にたずねて来てくれたかつての父の教え子。



どの話も引き込まれるように読ませるのはさすが!
子どもの頃は、どの話でも嫌な思いをしている主人公たち。
読んでいるこちらまで、暗い気持ちになってきて、
子どもの頃って、外に逃げて行きたくても
自分の力だけで、その環境から逃げ出せない。
そんな、どうしようもない閉塞感がヒシヒシと伝わって来て辛くなった。

けれど、大人になり、外の世界を知ると、
当時、思っていたことも違う方面から見れば、また違う事実がわかったりする。

話としては「海の星」と最後の「光の航路」が、わたしは特に気に入った。
辛い気持ちを経験したけれど、大人になってわかった真実により、
希望をもって生きていくだろう主人公たちを愛おしくかんじた。


今回もダ-クな話が元の湊さんの作品ですが、
優しい気持ちにもなれるかんじで、ちょっと今までとは違ったかんじ.
でも、それがよかった。

どの話も、作品として面白かった。


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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
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