発行年月:2016年3月
反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの〈ゲルニカ〉。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、突然姿を消した――誰が〈ゲルニカ〉を隠したのか? ベストセラー『楽園のカンヴァス』から4年。現代のニューヨーク、スペインと大戦前のパリが交錯する、知的スリルにあふれた長編小説。
(新潮社HPより)
マハさんらしい素晴らしい美術が軸になったお話でした!
表紙のピカソの絵をめぐる物語。
1937年のパリにいるピカソの物語と
2001年のニューヨークにいる瑤子の物語が交代で語られ
やがて、それは繋がっていく。
ピカソの側にいたのは、女性芸術家のドラ。
ピカソの作品でもモデルになっている有名な「泣く女」がすぐに頭に浮かびました。
そんなドラとの生活も興味深かった。
1936年ピカソの故郷があるスペインは内戦勃発により、ゲルニカは空爆により
大きな被害を受け、沢山の人の命が奪われた。
そのことに大きな衝撃を受けたピカソが反戦の想いを世界に広めるため
作成したのが「ゲルニカ」。
2001年のニューヨークの瑤子は、MOMAのキュレーターとして
スペイン留学で知り合った夫と暮らしていた。
が・・・9.11の犠牲になってしまう。
アートの力で世界を変えていく・・・そのために、瑤子は企画しているピカソの
作品展で、ピカソのゲルニカを展示したいと強く思う。
後半、瑤子が拉致された場面は、なかなかスリリングでした。
そのリーダーのひとりウルの考え方もなんだかわかる。
ウルの妻・マイラが瑤子に見せた鳩の絵の写真の真相が、後でわかり
マイラには生きて再登場して欲しかったなぁ~と思った。
一気読みの面白さでした!!
★★★★★
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発行年月:2016年2月
「もう絶対にいやだ、家を出よう」。そう思いつつ実家に居着いてしまったマサミ。
事情通のヤマカワさん、嫌われ者のギンジロウ、白塗りのセンダさん。
風変わりなご近所さんの30年をユーモラスに描く連作短篇集!
(角川書店HPより)
エッセイかと思ったら、小説でした^^;
でも面白かったぁ~。
主人公・マサミは40歳独身。
家を出るタイミングを逃し、婚期も遠のく。
そんなマサミの小学生時代からのご近所さんとの関わりを綴る。
小学生時代の同級生・オサムくんとそのお母さんとの話が面白しろかった。
お母さんは女優みたいに美人なのに、全く似ていないオサムくん。
全然、興味ないけれど、オサムくんのお母さんに気に入られたマサミは
オサムくんとカップルになればいいのに・・・のお互いの母親の会話を
聞かされ困惑。
でも、大人になりオサムくんは立派に成長して、結婚もしたと聞きホッとするという
話。
ほかには、ひょろろん教にはまっている、セトさん。
アパート経営のバンバさんなどなど。
一番、厄介なのは、宗教斡旋のセトさんかな?
情報通のヤマカワさんもちょっと嫌かな?^^;
他人ごとなので、笑って読めたけれど・・・。
★★★
発行年月:2016年6月
川越の街の片隅に佇む印刷所・三日月堂。店主が亡くなり、長らく空き家になっていた三日月堂だが、店主の孫娘・弓子が川越に帰ってきたことで営業を再開する。
三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心が解きほぐされていくのだが、弓子もどうやら事情を抱えているようで――。
(ポプラ文庫HPより)
短編連作でしたが、ひとつのお話と言ってもいいかも。
とても素敵な心温まる物語でした!!
<世界は森>
大学進学が決まり、北海道に行ってしまう息子・森太郎に贈る物に悩むハル。
自分が子どもの頃、両親に貰って宝物にしていた三日月堂のレターセットを
息子にも贈ろうと決める。
<八月のコースター>
伯父の経営していた珈琲店<桐一葉>を受け継いでいる岡野。
何か自分の店らしさを出すものを、お客さんに提供できないか?と考え
ショップカードを作ったら?とハルの提案に乗る。
自分が以前、好きだだった俳句の句入りコースターも一緒に作ろうと決める。
<星たちの栞>
高校の国語教師の真帆。
文芸部の顧問でもあり、学校祭で何をするのがいいか考えている。
珈琲店<桐一葉>に久しぶりに入店し、俳句入りコースターに感動。
印刷所・三日月堂を案内してもらい、店主の弓子の提案もあり
活版ワークショップを開くことに。
<ひとつだけの活字>
結婚を控えている雪乃。
曾祖父が活字屋を営んでいたと祖母から聞き、活字セットを祖母から受け継いで持っている。
結婚式の招待状を活字セットで作りたいと考えている。
大学時代のゼミの先輩から印刷所・三日月堂を教えて貰い訪ねる。
人と人が繋がっていく様子も楽しかったし、活版印刷についても色々知ることが
出来た。
弓子の過去のことも分かった。
弓子にも幸せな未来があるといいな。
★★★★★
発行年月:2016年5月
太平洋に浮かぶ美しい島、ミクロ・タタに棲む愛くるしい両生類。
彼らは島の守り神と言われている。
ところが、インフラ整備のために泉をつぶしてから
島の異変が始まった。
真っ黒で俊敏なトカゲのような生物が、昼となく夜となく島民を襲う。
咬まれると口中の毒でショック状態に陥り、最悪死ぬ者も出てきた。
広がり続ける被害。しかしこれは始まりに過ぎなかった……。
(講談社HPより)
表題だけ聞くと、御伽話っぽいSF?と思いましたが・・・
これは恐ろしい話でした~(;O;)
動物の生態系を人が壊すと、こんな恐ろしい事態にもなりかねないという
著者からの警告のような話。
可愛いトカゲのような生き物ウアブ。
島の開発事業により、その生き物が絶滅の危機に陥ることを憂い、池に移動させたあと
可愛かったウワブが驚異的な攻撃力を持つトカゲに変異して、動物や人をも
襲う。
その描写がなんともグロテスク・・・^^;
で結果的に収束したのですが、何やら、また悲劇が繰り返しそうな予感を
抱かせるラストにゾゾ~ッ。
こういうこと、現実にも起こりうる?と考えたら怖くて・・・・。
ヘタなホラー小説より怖い話だと思う。
また、この表紙絵も怖い。
本を読んでいるときも閉じても不気味で表紙を見えないように
置いておきました^^;
★★★★
発行年月:2016年4月
「もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」。ある日、六年間連れ添った妻
はこう告白し、ホンモノ捜しの奇妙な日々が始まる……。真贋に揺れる夫婦の不確かな愛情を描く表題作ほか、無人の巨大マンションで、坂ブームに揺れる町で、非日常に巻き込まれた四組の夫婦物語。奇想の町を描く実力派作家が到達した、愛おしき新境地。
(新潮社HPより)
ドラマ「世にも奇妙な・・・」みたいなお話4編。
どれも夫婦が巻き込まれる不思議な世界。
<終の筈の住処>
新築マンションを購入し転居してきた夫婦。
同じマンションの住人に全然合わない不自然さ。
近隣住民が異常なほどの過熱した建設反対運動を行っている不可解さ。
<ニセモノの妻>
突発性真偽体分離症の感染者が国内でも相次ぐなか妻が突然、自分はニセモノかも
しれないと言いだす。そしてニセモノだという妻と共にホンモノを探す。
<坂>
坂ブームが起きる前から坂のある土地を購入し妻と二人で暮らしていた。
妻は坂愛好家としてどんどんエスカレートしていく。
それについて行けない夫。
「あなたとは傾きが違うみたいね」という蔑みの言葉・・・。
一般住民と坂愛好家のバトル勃発。
<断層>
断層被害者の妻を温かく見守る夫。
自分が断層の裂け目に落ち込んだことを自覚しないように。
どれも不思議な話で、よくもまあこんな話、思いつくものだと感心^m^
やはり表題作が一番、印象的かな?
ニセモノの妻(かな?)が良い人で・・・。
最後の<断層>は、なんだか哀しいけど優しく温かい、不思議なかんじ。
★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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