発行年月日:2017年3月
実弟・上山雅輔(昭和の喜劇王・古川ロッパの脚本家)の膨大な日記を読み解き、みすゞの童謡と生涯、二人の青春と愛憎、別れを、弟の目を通して描く、画期的伝記小説!
弟・上山雅輔(かみやま・がすけ)/脚本家・作詞家
大正デモクラシーにめざめ
「赤い鳥」と童謡を愛し
白秋、八十にあこがれ
みすゞの詩に、心ふるえる。
昭和モダンの東京
菊池寛の文藝春秋社で
古川ロッパのもと、働く。
みすゞは、自殺
雅輔は、自死遺族に
時代は、昭和の戦争へ。
弟の胸に残る
みすゞの瞳の輝き
忘れえぬ青春の日々……
(新潮社HPより)
以前、テレビで金子みずゞさんの生涯を描いたドラマをみました。
幼い頃、実の弟である雅輔さんは、母親の妹夫婦にもらわれて
本屋さんの跡取り息子として育てられるのだけど、本人は東京で
自分が文章で何かを作り上げる仕事をしたいと夢見て、父親・山上松蔵の反対を
押し切る形で上京。
脚本家・編集者としてある程度の成功を収める。
雅輔がみずゞと実の姉弟だということを周りの人がきちんと知らせないために
起きる数々のことが、二人をややこしくさせた感じが凄くする。
みずゞと雅輔の母親・ミチは妹の夫・松蔵の元に嫁ぎ、みずゞもそこで暮らす。
松蔵が実の弟とみすゞとの間に間違いがあってはいけないなどと勝手な心配を
しなければ、二人はただの仲良き姉弟として、心強い理解者として生きたはず。
みずゞが本屋の店員・宮田敬一と結婚したのも松蔵のそんな心配から。
敬一自身も雅輔との関係を少し疑っていたというところから
二人の夫婦としての絆はうまく結ばれずお互いが不幸。
色々なことが全部、うまく廻らず、なんだか哀しい。
みずゞはある日、突然、眠剤を大量に服用して自死してしまう。
その気持ちを想像すると本当に、辛い。
可愛い娘を遺してまで逝かなきゃいけないほどの絶望感みたいなものがあったのかと
思うと・・・(/_;)
読み終えて暫くは、なんだか、ボ~ッとした無力感に襲われた。
著者の時間をかけたであろう取材もあっての本書。
松本侑子さんのほかの書も読んでみたいと思う。
★★★★★
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発行年月:2016年6月
傷心のOL、秘密を抱えた男、病を得た伴侶、異国の者、どら息子、居候、苦学生...今はもういない者たちの日々がこんなにもいとおしい。優しく心をゆさぶる、著者会心の最新小説。
(中央公論社HPより)
第一藤岡荘の5号室に暮らした歴代住人たちの日常を描いた本。
1階に2室。二階に3室。
でも5号室の隣は3号室。
最初の住人は、アパートの大家の息子・藤岡一平(1966~1970年まで住む)
合計・13世帯の物語。
同じ部屋なので、先の住人の生活の痕跡をそのまま引き継いだりしていて
クスッと笑えます。
住人は、学生だったり、単身赴任者だったり、家族だったり、OLだったり。
様々な日常は、特に面白い事が起きるだけでもないけれど、何となく可笑しい。
なかには訳あり住人も居ました。
なんと殺人者で、結局、本人も殺されるんだけど、その辺のことは、大して重要では
ないかのように、サラッと。
藤岡荘最後の住人・諸木十三は、最期をその部屋で迎える。
世間では孤独死と呼ばてしまうものだけど、たまたま一人の部屋で亡くなったというだけ。
彼の周りには、友好的な人間関係があったし、安否確認を頼んでいた人もいた。
最後は、ちょっと哀愁漂う終わり方だったけど、それも良かった。
第六話 ザ・テレビジョンでは、歴代のテレビ番組が並んで
懐かしいなぁ~と一人、にやり^m^
最初から最後まで楽しく読んだ♪
★★★★
発行年月:2016年8月
春子は、ゴミ置き場に花を捨てに来た男性に声を掛け、その花を譲り受けた。数日後に再び花を捨てに来たのを見て、春子はあることの重大な意味に気づいたのだが…。
春子と拓郎(プロ野球選手)が織りなす事件と日常と花々の連作集。
(原書房HPより)
3つのお話。
主人公は春子さん。
日常のなかで、ふと不思議に思ったことを推理していく。
<春子さんと捨てられた白い花の冒険>
ゴミ置き場で偶然、出会った男性。
パンジーの花を妻に頼まれて捨てに来たと言う。
春子は、それを貰えないか?と話しかけ快く譲り受ける。
後日、再び別の花を抱えてゴミ捨て場に来た男性。
再び、譲り受け、自宅で見つけたもの。
ああ、なんて嫌な話。
<洋平くんと、無表情なファンの冒険>
野球観戦にいつも来ている女性。
同じ席に座りじっとしている。
無表情のまま試合を観戦してる姿は異様。
普通に試合も楽しんでる風にしてた方が目立たなかったと
思うのに。
<有希さんと、消える魔球の冒険>
ご主人がプロ野球選手の有希とネットを通じて親しくなる春子。
有希の夫には亡き前妻との娘・ひかりがいた。
そのひかりに一緒に会いにいく。
ひかりは重い知的障害を抱え、施設で暮らしている。
春子をみて「お母さん」と呼び「まきゅう」と言うひかり。
これはじーんとする良い話(:_;)
どの話もササッと読めて面白かった。
元看護師だという春子の人柄がいい。
プロ野球二軍選手のご主人・拓郎との会話もほのぼの。
シリーズ化してくれるかな?
★★★
発行年月:2016年7月
順風満帆な人生を送っている――落合美緒はそう思っていた。都心のタワーマンションに住み、二歳下の旦那とは社内結婚、優雅な二人の生活。そんな時に、美緒は妊娠する。ところが不幸なことに流産してしまい、そがきっかけで体調を崩し、会社を辞めざるを得なくなる。今までは夫婦の収入で住めていたタワーマンションにももう住めない。東京近郊のT市に移り住んだ美緒夫婦。鬱々とした気分はいっこうに回復することもなかった。
そんなある日、美緒の気持ちがパート先の同僚ムラカミの話で一転する。人生、順風満帆だったころに感じていた「ときめき」が復活したのだ。
食欲も戻り、夕食のあと、どうしてもフレンチトーストを食べたくなった美緒は、食パンを買いにコンビニへ。そこで同じく同僚のイチハラに会う。イチハラはとんでもなくおかしな格好をしていたが、美緒は大して気にすることもなく、世間話をしてその日は帰ってしまう。
ところが後日、イチハラが大量殺人事件を起こした犯人だと取り沙汰され、事件を起こしたとされるの日時が、美緒が彼女と会ったその前の時間だったことが判明するのだ。
成功をもうすぐ手中に収めそうだったイチハラは、なぜ、わざわざ人生を失敗するような大事件を起こしてしまったのか。考えるうちに燃え上がるような「ときめき」を感じた美緒は、急に『私が失敗した理由は』という本を出す企画を思いつき、かつての恋人で編集者の土谷謙也に電話をする。
事件の真相は、そして美緒の企画はどうなるのか?!
(講談社HPより)
次々、起きる殺人事件。
登場人物たちが、どんどん殺されちゃうので
「いったいどういう結末なんだ?」と思って一気読み。
真梨さんも作家として登場しちゃうし・・・^m^
自身の過去作品を貶す登場人物たち。
自虐的なその言葉がなんだか可笑しい。
デビュー作「孤虫症」、まだ読んでないから、今度読んでみよう。
★★★
発行年月:2016年8月
待望の単行本がついに発売。実にめでたい!
『九十歳。何がめでたい』というタイトルには、佐藤愛子さん曰く「ヤケクソが籠っています」。2016年5月まで1年に渡って『女性セブン』に連載された大人気エッセイに加筆修正を加えたものです。
大正12年生まれ、今年93歳になる佐藤さんは2014年、長い作家生活の集大成として『晩鐘』を書き上げました。その時のインタビューでこう語っています。
「書くべきことは書きつくして、もう空っぽになりました。作家としての私は、これで幕が下りたんです」(「女性セブン」2015年2月5日号より)
その一度は下ろした幕を再び上げて始まった連載『九十歳。何がめでたい』は、「暴れ猪」佐藤節が全開。自分の身体に次々に起こる「故障」を嘆き、時代の「進歩」を怒り、悩める年若い人たちを叱りながらも、あたたかく鼓舞しています。
自ら災難に突進する性癖ゆえの艱難辛苦を乗り越え92年間生きて来た佐藤さんだからからこそ書ける緩急織り交ぜた文章は、人生をたくましく生きるための箴言も詰まっていて、大笑いした後に深い余韻が残ります。
(小学館HPより)
90歳ね~。
もうそんな年なんだなぁ~と先ずは驚いた。
「晩鐘」も素晴らしかったけど、エッセイもやはり面白い。
耳が遠くなったり、体は、衰えて来るでしょうけど、発言力は、変わらず
元気!
まだ、まだ愛子さんの書いたものが読みたい!
時事ネタについての思いもなるほどと思える物が多かった。
遺物混入の疑いのあるビーフかつを廃棄処分にしたはずが、処分業者が横流し
販売していたというニュース。
廃棄処分分を横流し販売は、いかんと思うけど、遺物混入の疑い
(プラスチック片)で4万枚のカツが廃棄処分って、勿体ない話だなぁ~と
個人的にも思ったので、愛子さんの考え方と近いことが、なんだか嬉しかった^^;
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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