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読んだ本の感想あれこれ。
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417FpcF9QLL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2012年1月


有人潜水調査船〈しんかい6500〉の女性初のパイロットを目指す深雪。
深海に棲む未確認巨大生物を追い求める浩二。
目的は違えど想いは一つ「深海へ」。
海洋調査をめぐる冒険恋愛小説の傑作!



                         (幻冬舎HPより)



面白かった!

独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)の存在を今まで知らなかったけれど、ちゃんと実在する機関で<しんかい6500>で深海の闇を日々、探索しているとか。

この物語の主人公は、天谷美雪。深海を潜る有人潜水調査船のパイロットを目指している。
父親もかつては同じ機関で、海洋調査技術の専門家として、調査船の開発に関わり幼いときから、父の話はよく聞かされていた。そして自分もいつか父の造った船で深海を調査したいと思っていた。

そして、同じような想いで中途採用されてきた高峰浩二。
彼の父親は深海生物学者で、以前、深海に潜り<白い糸>のような生物を見たと言っていた。
その糸の先には閃光があり、新種の生物だと確信したが、ほかの者にはその主張が認められることなく、つい最近、海に転落死している。
自分は父親の見たものを確認する為に、今までの勤め先を辞して来たと言う。

当初、そんな高峰に、訓練をずっと続けている自分ですら深海に潜れるかどうかわからないのに、新参者の身でそんなことを言うのは場違いだと憤りを覚える深雪。

二人の関係が衝突しながらも同じ思いでいる者同士ということで、和解していく様子が良かった。

そして、突如現われた深雪の弟・陽生(小4で10歳)。
深雪の両親は離婚していて陽生は、父の再婚後の息子。

二人はわけあって一緒に暮らすことになる。
この二人の関係も面白かった。


深海探索にかける者たちの思いとともに登場人物たちの人間関係も面白く読めた。

四方を海に囲まれた日本。
深海探索が進めば、いろいろなことがどんどん発見されていきそう。

この物語のなかに登場した新生生物だって、見つからないだけでどこかにいそうな気もするし・・・
なんだか夢が広がるような話だった。

参考文献もたくさんで、いろいろ資料を集めて勉強して書かれた物語なんだと思った!

「マタタビ潔子の猫魂」でダヴィンチ文学賞大賞を受賞してデビュ-。
本作が受賞後第1作目となるらしい。

デビュ-作も是非、読んでみたい!!


                                         ★★★★★

 
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