壊れてゆく家庭、会社の倒産、倒壊するツイン・タワー、親友の死……
望んでもいなかった<人生の第2幕>
「男の本分は仕事」。それは幸せな人生ですか? 歳月を経て、夫婦がたどり着いた場所。働くとは。結婚とは。幸福とは。直木賞作家が描き出す、激動する時代の「家族」の物語。野心や出世のためというより、責任感と義務感で仕事をする。そんな普通のサラリーマンが今の時代は貧乏くじを引く。やりきれない現実の中で、どのようにして人生を立て直し、切り開いていくのか。最後に救われるのは-----
(毎日新聞社HPより)
銀婚式という表題ですが、物語早々で主人公たちは離婚してしまう。
え?と驚いたけれど・・・・最後まで読むと、この表題の意味するところが何となくわかった。
主人公は男性。
高澤修平。証券会社に勤務し、アメリカに転勤となり妻・由貴子と6歳の息子・翔も一緒に移住。
しかし、妻の様子が次第に変化し、家から出たがらず、何をするのも気力がなくなり、日本に帰りたいと漏らし、ついに息子と二人で日本に帰ってしまう。
そして協議離婚が成立。
修平はその後、アメリカに一人残るが、突然、会社が倒産。
しかし、その後の処理に終われ帰国したのは、倒産から二年後。
その後の再就職先は、友人から紹介された損害保険会社に就職するが心労から体調を崩し、受診すると鬱病と診断され退職に追い込まれる。
そして、次は、これまた違う友人から紹介された大学の教師になる。
目まぐるしく職を変える高澤だけど、その場所ごとに多くのことを経験して、少しずつ成長していくかんじだった。
そして、離婚した妻のことをもっと大事にすればよかったというようなことも思ったり・・・・
離婚したけど、お互いが嫌いで別れたわけではないというところが、この夫婦が息子を介してずっと繋がっていけた理由かな?
高澤には、ちょっとした恋愛話もあるけど、結局はうまくいかず、いつも心のどこかで心配なのは、元妻や息子のこと。
年齢が50くらいだと親の介護問題もあったりで、由貴子も苦労していたけど、こういうことはリアルにいずれは自分にも?と身につまされる。
それから子どもの進学問題や結婚問題。
これらについても離婚した修平と由貴子だけど、連絡を取っていた。
別れていても夫婦と変わらないかんじ。
ラストは、成長した息子の翔が独り立ちして、元夫婦は、また新たな絆を結ぶのかな?という終わり方。
一緒に暮らしていようが、離れていようが、信頼出来る人が常にいるというのは心強い。
読み終えて、この表紙の絵を見ると、微笑ましい。
★★★★
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★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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