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読んだ本の感想あれこれ。
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51MpVPO7eQL__SL500_AA300_.jpg発行年月:2011年10月


私たちがあの場所に沈めたものは、いったい何だったのだろう。

五十数年前、湖の底に消えた村。
少年が知らない、少女の決意と家族の秘密。
誰もが生きていくため、必死に「嘘」をついている。
いま最も眩しい作家が描く、成長と再生の物語。

老舗旅館の長男、中学校二年生の逸夫は、自分が“普通”で退屈なことを嘆いていた。同級生の敦子は両親が離婚、級友からいじめを受け、誰より“普通”を欲していた。文化祭をきっかけに、二人は言葉を交わすようになる。「タイムカプセルの手紙、いっしょに取り替えない?」敦子の頼みが、逸夫の世界を急に色付け始める。だが、少女には秘めた決意があった。逸夫の家族が抱える、湖に沈んだ秘密とは。大切な人たちの中で、少年には何ができるのか。

絶望と希望を照らす作家・道尾秀介がおくる、心に染みる人間ドラマ!


                                   (講談社HPより)



表紙の絵と表題から、ダム底に沈んだ村が関わっている話なんだろうなぁ~と少し予測が付きました。
でも、予測が付くからと言って、物語の内容まで予測出来るものではなく、最初から最後まで、後の展開が気になり、スラスラ読みました。

主人公の逸夫は、旅館の息子。
クラスに転校してきた敦子が少し気になり、文化祭準備を機会に親しくなる。
敦子は、母子家庭で、幼い妹の面倒を見たり何かと大変。
学校ではクラスメイトから凄惨なイジメを受けているが誰にも告げず耐えている。
そして学校でタイムカプセルに納めるため、20年後の自分に宛てて手紙を書くという場面で、イジメの実態を全て暴露する内容を書き埋める。

けれど、その手紙の内容を違う内容のものとすり替えたいと思っていて、逸夫に協力を仰ぐ。
逸夫はそのとき、埋めた手紙の内容を見てしまい、敦子がいじめられていた事実に気づく。

また逸夫の祖母・いくは、過去の自責の念に苦しんでいた。
旅館の女将として働き、不自由ない暮らしをしていたはすだったけど・・・・

敦子といくの二人をどうにかして自分の力で救ってあげたいと思う逸夫は優しい子だなと思った。
しかし、二人は深い哀しみを抱えていて、そんなに簡単に救えるかんじはしなかった。
どうなるんだろ?
特に敦子は死を考えていて・・・逸夫が助けられるのか?
ハラハラドキドキ・・・。

途中、敦子がダム湖に身を投げる描写もあり、実際は??と最後までよくわからなかった。


でも、逸夫の気持ちが二人を救ったのかも。
ラストはホッとした!

逸夫は人の気持ちがよくわかる優しい大人になれるでしょうね。
将来、逸夫が継いだ旅館が繁盛するといいのにな。
なんて思って本を閉じました。


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