『怖い絵』の著者が描く王族たちの光と影
アン・ブーリン、マルガリータ・テレサ、イワン雷帝…ほか、ヨーロッパの歴史に名を刻んだ王や王妃たちの波瀾万丈な一生を、独自の視点でたどる。肖像画など関連絵画のカラー図版多数掲載。
(集英社HPより)
以前、「怖い絵3」を読んだときも過去のヨ-ロッパの歴史を絵画を交えて解説する中野さんの話が面白く、また今の常識で考えたら、とんでもなく非道なことが日常的に行なわれていた事実に驚愕しました。
本書もまたそれに並んで恐ろしいヨ-ロッパの国々の王室の歴史が書かれていて、
今の時代の日本と言う平和な国の一国民として生きている日々がとても幸福なことだと再認識しました。
本書は5つの章に分けられています。
<第1章 メアリ-・スチュア-ト>
スコットランド王ジェ-ムズ五世とマリ-・ド・ギ-ズの長女。
スコットランド王女。
エリザベス一世と覇権争いの末、完敗。
長い幽閉生活の末、斬首の刑に処せられる。
<第2章 マルガリ-タ・テレサ>
スペイン王フェリペ四世の王女。
神聖ロ-マ帝国皇帝レオポルト一世の皇妃。
母親の弟である叔父レオポルト一世の元にただ跡継ぎを生むという目的のためだけとも思える結婚。
16歳で男児を出産するが赤子は1年で亡くなり、続いて18歳で女児。19歳で再び男児を死産。
21歳で女児を出産するが母子共に命を落とす。
若すぎる肉体に度重なる子作りは命取りとなった。
<第3章 イワン雷帝と七人の妃>
モスクワ公国大公。
ロシアの初代ツァ-リ。(ツァ-リとは英語のキングと同意)
次々と跡取りを生ませるため結婚。
しかし暴君で息子の嫁にささいなことで腹を立て妊娠中の嫁を叩きのめし、胎児を殺し、またそれに怒った未来の跡取りでもある息子と口論の末、撲殺してしまう。
<第4章 ゾフィア・ドロテア>
ハノ-ヴァ-選皇侯兼イングランド王ジョ-ジ一世の妻。
名ばかりの王女。
冷酷な王により長く幽閉生活を強いられ病死。
死後は公式な葬儀は無用との王の命令で鉛の棺に入れられ城の地下墓地に埋葬。
<第5章 アン・ブ-リン>
イングランド王ヘンリ-八世の二番目の王妃。
エリザベス一世の生母。
王に最初は愛されたが、女児(のちのエリザベス一世)しか生めず、その後流産し、跡継ぎの男児が欲しい王から非道な扱いをされるようになり最期は斬首の刑に処せられる。
わかり易い家系図やその時代に描かれ残っている絵画などもカラ-で載っていたりと
読みやすかった。
知らない事が多い世界史もいっぱいで今回も勉強になりました。
恐ろしいけど、とても面白かった!
★★★★
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★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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