母の昔の愛、私の現在の愛を描く恋愛小説
インテリアデザインの会社に勤める華。
密かな恋の相手は社長の能見だった。
妻の病気が二人の関係を少しずつ変える。
会うことのむずかしさが苦しみをもたらし、それぞれの想いがすれ違う……。
(集英社HPより)
栗田さんの単行本は『蟋蟀』に次いで2冊目の記憶。
短編のアンソロジ-では2~3読んでいて、この人の文章いいなぁ~と思ってました。
ちょっと不思議な雰囲気がなんとも好き。
でも、今回のは不倫話で現実的な話でした。
不倫する時点で出てくる人物たちは非常識だよね~という考え方が、当てはまらないような不思議なかんじで、いつも不倫話は他人事なんだけど、ここに出てくる主人公・華の相手を思う気持ちや彼の奥さんの事を気にして、ひどく悩む様子を読みながら、真剣に同調してしまった。
奥さんのいる人をこんな風に好きになったら、苦しいだろうな・・・・とリアルに感じてしまった。
最後はどうなるんだろ?と気になったけど、
そうか、やはりこういう終わり方だよね?と妙に納得してしまう終わり方。
すっきりしたものではないけど、その方がリアリティがあると思う。
不倫って、こういうかんじなんだろうな。
出てくる人たちが、それぞれ普通の常識を持って行動する大人なので、誰も傷つかずの終わり方に自分もホッとしたところがあった。
華の母親の昔の恋の話も良かった。
お母さんが唯一、不思議な人だったけど、嫌いじゃないな。
そして、この表題も最後まで読むと、実に深い。
表紙絵も好みでした!
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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