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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2021年4月


二十五年前に家族を捨てて出ていった父親が突然戻ってきた。妻と娘夫婦が経営する八ヶ岳の麓の園芸店へ。
二十歳下のイタリア人女性と恋仲になり一緒に暮らしていたが、彼女が一人で帰国してしまったというのだ。
しかし娘たちはとっくに大人になり、妻にはすでに恋人がいた。
次女の遥は叫ぶ。「許さないから。絶対に。出てってよ。早く出てって!」
長女の真希は苛立つ。「大恋愛して出ていったのなら、二度と戻ってこないのが筋ではないのか」
妻の恋人・蓬田は夜ごと彼女からの電話を待つ。「俺はまるで女子高生みたいだな」
そして妻の歌子は思い出す。夫との出会いの場所に咲き乱れていた花のことを。
家族とは。夫婦とは。七人の男女の目線から愛を問い直す意欲作

                       (集英社HPより)




表題がインパクトあるけれど、話としては、ある園芸店を営む家族の物語で
あれやこれや問題はあるけれど、そんなに深刻ぶった風もなく
悲劇のような喜劇のようなお話だった。


ちょっと気の毒なのは、夫がイタリア女の元に行ってしまった後も
公私ともに、妻・歌子に寄り添ってきた園芸店従業員の蓬田。
恋人関係にあったのに、25年ぶりに飄々と戻ってきた夫の存在を一番
邪魔に感じていたのは彼でしょう。

最初こそ、今更戻ってきて!と怒っていた娘たち2人だったけど、
母親と一緒にいるところを見ても黙認。

次女の遥は、家を出ているけれど、不倫中。
でも相手の男の方から別れ話が出たり・・・。
父親のことを非難しながらも自身も似たようなことしてるわけで。。。



誰にも共感できないけれど、案外、同じ状況になったら、同じようなこと
しちゃうのが人間かもしれないなぁ~などと思ったりする。



表題の「百合中毒」は、園芸店に猫が百合の葉を齧って大変なことになったと
クレームを突きつけにきた夫婦に、夫婦の前で
その注意喚起をするポスターを皆で作成し店内何か所かに貼る。
夫婦が帰った後、ポスターは剥がすが、歌子の描いた百合中毒と書かれた
ドクロの絵のあるポスターのみレジそばに貼ったままにする。

家族の皆が、このポスターを日々眺めることに。。。


お客の子、ゆりちゃんがこのポスターの存在でちょっと気の毒だったな。



最後は、苦笑だったけどまあまあ面白かった。



                     ★★★
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