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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年2月



姑が亡くなり、住んでいたマンションを処分することになった。
業者に頼むと高くつくからと、嫁である望登子はなんとか自分で
遺品整理をしようとするが、あまりの物の多さに立ちすくむばかり。
「安物買いの銭失い」だった姑を恨めしく思いながら、仕方なく片づけを始める。
夫も手伝うようになったが、さすが親子、彼も捨てられないタイプで、
望登子の負担は増えるばかりである。誰もが経験するであろう、
遺品整理をユーモアーとペーソス溢れる筆致で描く長編小説。

                          (双葉社HPより)




一人っ子の夫。
一人暮らしだった姑・多喜が住んでいた団地の遺品整理に通う、望登子。

姑はスーパーに買い物に出かけたところで救急車搬送され、そのまま亡くなった。
家のなかには、生活感溢れる遺品でいっぱい。


難儀するのは、部屋がエレベーターなし4階だということ。
ゴミ回収場所まで運ぶのも、粗大ごみとして出したいものを運びだすのも一苦労。


業者に見積もりを依頼したら100万近い金額を提示される。
それが相場らしい。


そんなところに救世主現る!
自治会の副会長だという、女性・丹野。
「多喜さんにはお世話になったから・・・」と手際よく片付けを手伝い、
自治会の手を貸してくれるメンバーを集めてくれる。

粗大ごみを出せるのは、1回、3品までいうルールを、名義を借りて
いっぺんに回収してもらう知恵も仕入れ、快く協力してくれる自治会の人たち。


そして、生活保護を受けながら闘病生活という隣家の女性も協力してくれる。


自分の完璧だった母親と比べ、姑のことをどこか見下していた自分の考えを
少しづつ変えていく望登子。

姑は、色々な人を手助けしていた。
その恩を皆が返してくれていることがありがたいと。


読み始めは、なんだか気が重たい話だな~とちょっと読み続けるのを躊躇したけれど
垣谷さんだから、と信じて読み続けて良かった!

良い話だった。

多喜の本当の性格がわかって良かった。
そして望登子は、良い人たちに囲まれていると思った。

弟のお嫁さん、職場の同僚、友人、それから、旦那さんも優しい心の持ち主。


ただ、これ読んで、自分も要らないものを少しずつ整理していかなきゃならない
年齢になっているな~と考えさえられた(^^ゞ



                                    ★★★★

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