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発行年月:2014年12月


 江戸中期、松茸は幕府への貴重な献上品であり、松茸狩は尾張藩主が好む一大行事であった。算術が得意な江戸育ちの尾張藩士・小四郎はそれを生かして藩財政の立て直しを夢見ていたが、なぜか「御松茸同心」を拝命。尾張の山守に助けられながらも松茸不作の原因を探る日々が始まった。やがて小四郎は、山に魅せられ、自分の生きる道を切り開いていく――。数式でははかれない世界がそこにはあった! 直木賞作家が描く、傑作時代小説!

                     (徳間書店HPより)




父の後を継ぎ、江戸藩邸で定府藩士として勤めていた榊原小四郎。

家督を継いだのは18歳の昨年。
亡き母の妹・稲が母親代わりで育ててくれた。
稲が儒学者の娘であったことから小四郎は幼いときから
学問に向かわされ算術が得意。
共に働く者たちを心の中で愚弄していた。
いつかは藩のためもっと重要な仕事を任される立場になりたいと野心を抱いていた。
が・・・・突然の任は「御松茸同心」の命。

江戸を離れ、国許である尾張の地で不作続きの松茸を何とかしなければならない
お役目。

自身の不運を嘆き、渋々役目に励む小四郎。
ともに国許に戻った、3人の父親の古い友人たちが愉快。
小四郎のことを子ども扱いしたり、とろい奴とからかったり・・・・
でも手伝いに来てくれたり小四郎のことを気にかけてくれる。


最初は3年の任期だったが、9年が過ぎてしまう。
松茸を豊作にするヒントも段々と掴んでいく。

松茸に詳しい村人たちにも助けられ、小四郎も「御松茸同心」の仕事に夢中に
なる。
同じく「御松茸同心」の矢橋栄之進が最後に明かした正体は驚きだった。

登場人物たちがいい。
温かい交流が読んでいて楽しい。
小四郎が成長していく姿が良かったぁ~。


徳川家の御三家(尾張家、紀伊家、水戸家)の話は詳しく知らなかったので勉強になりました。

謹慎の身にあった尾張藩主の徳川宗春公に松茸狩りをして貰おうと奮闘する
人々の姿がなんだかジ~ンとした。
子ども騙しのようなものでも、きっと宗春公は嬉しかったでしょうね~。
実話かどうかはわからないけれど、その舞台となった興正寺は、
たまたま、長女が下宿している近くなので、今度訪れてみたいなぁ~。


  

                          ★★★★★
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