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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年5月


所長も調査員も全員が女性、「ミツコ調査事務所」の目玉企画は「初恋の人、探します」。青春の甘酸っぱい記憶がつまった初めての恋のこと、調べてみたいとは思いませんか? ただし、ひとつご忠告を。思い出の向こう側にあるのは、地獄です――。他人の不幸は甘い蜜、という思いを、心のどこかに隠しているあなたに贈る、イヤミス極地点!

                   (新潮社HPより)



イヤミス度は、相変わらずだけど、意外と大人しめかな?
真梨さんにしては・・・(^^;)

調査事務所・所長の山之内光子。
依頼人の人探しをする。
そんな話が短編で繋がっていくのかと思いきや、どんどん危ない感じに
なっていく。

人探しって、命がけじゃん!
依頼人の意向で探したら、犯罪の片棒担ぐことにもなり兼ねない。


依頼人の人探しの目的が恐ろしいものばかり。


そして、あっさり、主人公だった光子が死んじゃう。
えぇ~っ!?と驚いたけど、そこに至る真相がこれまたヤバイ。

ああ、怖い話だった。


今までの登場人物の相関関係にはびっくりの結末で、最後まで
楽しませてくれた。


                       ★★★
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発行年月:2016年10月


百貨店内の書店、銀河堂書店に勤める物静かな青年、月原一整は、人づきあいが苦手なものの、埋もれていた名作を見つけ出して光を当てるケースが多く、店長から「宝探しの月原」と呼ばれ、信頼されていた。しかしある日、店内で起こった万引き事件が思わぬ顛末をたどり、その責任をとって一整は店を辞めざるを得なくなる。傷心を抱えて旅に出た一整は、以前よりネット上で親しくしていた、桜風堂という書店を営む老人を訪ねるために、桜野町を訪ねる。そこで思いがけない出会いが一整を待ち受けていた……。

 一整が見つけた「宝もの」のような一冊を巡り、彼の友人が、元同僚たちが、作家が、そして出版社営業が、一緒になってある奇跡を巻き起こす。『コンビニたそがれ堂』シリーズをはじめ、『花咲家の人々』『竜宮ホテル』『かなりや荘浪漫』など、数々のシリーズをヒットさせている著者による、「地方の書店」の奮闘を描く、感動の物語。

                      (PHP研究所HPより)





先に「百貨の魔法」を読んで、星野百貨店の6階にある銀河堂書店の

店員・月原一整が主人公のこちらが気になり、手に取った。

書店員の仕事が興味深い。
万引き事件によって、不幸にも書店を辞める決断をした一整。

ネット上で交流のあった桜風堂の店主を訪ねることで、一整の新しい生活が
始まる。


人付き合いが苦手な一整が本を通じて、色々な人と巡り会い、良い人間関係を
築いていく過程が良かった。
桜風堂書店店主の孫・透くんとのやり取りも微笑ましい。

2人とも境遇が似ていて、これから先、二人が幸せな人生歩んでくれたら
いいなぁ~と強く思った。


1冊の本を売るのにも、こんな努力があるんだなぁ~と分かって
今は本を殆ど買わないで、借りているのが、なんだか申しわけないような
気持ちにもなった^^;


                        ★★★



発行年月:2017年10月


 時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける――。百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物
語。

                   (ポプラ社HPより)




創設者の名字がついた創業50年の星野百貨店。

そこで手動式のエレベーターを操作するエレベーターガールの松浦いさなを
中心に働く人とお客さまたちの物語。

お客さんへの気遣いがホッコリさせる。

こういう百貨店、今はどんどん減ってしまって大型ショッピングモールとか
大型スーパーが主流になってきている。

だから、ここのなかに出て来る、屋上広場の回転木馬とか、自分の幼いときの
思い出を蘇らせてくれた。

途中、赴任してきたコンシュルジュの芹沢結子さんがこの百貨店存続の
大きな鍵だったんですね~。

長く存続して欲しいな。

関連書籍だという『桜風堂ものがたり』も未読なので、ぜひ、読んでみたい!



                        ★★★★



発行年月:2016年7月


 第155回芥川賞受賞作!

36歳未婚女性、古倉恵子。
大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。
これまで彼氏なし。
オープン当初からスマイルマート日色駅前店で働き続け、
変わりゆくメンバーを見送りながら、店長は8人目だ。
日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、
清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、
毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。
仕事も家庭もある同窓生たちからどんなに不思議がられても、
完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、
私を世界の正常な「部品」にしてくれる――。

ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は
「恥ずかしくないのか」とつきつけられるが……。

現代の実存を問い、
正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。

                  (文藝春秋HPより)




変わった主人公の話だったけど、面白かった!
世の中、色々な人がいて、古倉さん、みたいな人もいるでしょう。

最初は、変な人だな~と思ったけれど、段々と理解出来て
応援したくなってきた!

コンビニの仕事なら、完璧!
マニュアルをきちんと守って働いている人はそんなにいないんじゃないかな?
古倉さんみたいな人をバイトから正社員にすれば会社の利益にもなると
思うのに・・・。


一方、白羽さんも変わった人だけど、こちらは全く応援する気になれず^^;

古倉さんは一人でも大丈夫!
コンビニ人間だって悲観することなし!


スラスラ読める芥川賞受賞作ってあまりないけど、これは面白かった!



                      ★★★★



発行年月:2018年8月

一年に一度でいい。熱く、熱い、夜が欲しい。 30代姉妹で二人暮らしを続ける派遣社員ひな子と介護ヘルパー弥生、彼女らの母親・淑江とその妹・清子、二組の姉妹の物語。夫が遺した財産で自由きままに暮らす清子はひな子を誘い、往復ビジネスクラスの一人180万円かかるブラジル旅行に出かけた。日本に残された弥生はひな子が不在の間、「毎日新しいことをするルール」を自分に課すのだが……。一年に一度、ステージ上の誰もが光り輝くリオカーニバルの煌めく美しさと、一見平凡に見える日常が時折放つ輝きの強さを丁寧に描く九年ぶり、二作目の長編小説。

               (幻冬舎HPより)





益田さんのエッセイは楽しいので幾つか読んでいる。

小説も書くんだぁ~と手に取った。

う~ん。
エッセイの方が面白いな。という印象でした^^;


久保田ひなこ36歳。
派遣の契約期間が終わり、次の派遣先は未定の時期。
叔母の清子に誘われてブラジル旅行へ。
6泊7日の豪華な旅。費用は叔母が負担しいてくれる。

15人のツアーに参加。
親しくなった和菓子屋を営む夫婦。適齢期ちょい過ぎの息子さんがいるという。
旅から帰ったら、和菓子屋に顔を出してみよう。
旅の途中、派遣会社の担当者・石岡に絵葉書を出す。



久保田弥生40歳。
夫の浮気が原因で離婚。
マンションでひなこと2人暮らし。
介護ヘルパーの仕事。
ひなこが居ない1週間、なにか新しいことを1日1つずつしようと決める。



姉妹の物語かな?
ひなこは、和菓子屋に旅の後訪ねたがあまり歓迎されずにガッカリ。
絵葉書を出した石岡にも「個人的なこういう事は止めて」と言われてしまう。
なんだか可哀想。

弥生は几帳面で真面目なかんじで好感が持てた。


姉妹の今後がそれぞれ幸せだといいなぁ~。


叔母の清子が一番、ハツラツとしていて輝いていた!
素敵な女性。
こんな風に年取れたらいいな。


                     ★★★
 
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