発行年月:2022年11月
古いフランス製の家計簿に書きこまれた膨大な文書を翻訳してほしい、
と文化人類学者河島からの依頼。
最後にVincent van Goghと署名があって、ゴッホ直筆かもしれない。
しかも署名付き家計簿は二冊存在するという。
贋作ならば、なぜ複数必要だったのか。
ぼくは翻訳を進めるいっぽう、家計簿の来歴を追った。
だが、謎は深まるばかりだった。
(講談社HPより)
名前が出て来ない僕が小椋弥也とわかるまでしばしかかる。
登場人物たちの相関図を自分なりにメモして読むけれど
鳴れるまで「ええと・・・誰だっけ?」と
僕・小椋弥也が頼まれたフランスの古い家計簿に書き込まれた文書の
署名がゴッホとあるけれど、本当に、あの有名なゴッホなのか?を
調べることになったのだけど・・・・
その謎の真相を追いながら、出会う人たちがみんな結構、凄い人たちで・・・・
その人たちの語りには、「へ~!」という話が多くて、なかなか面白い。
元学芸員で区立図書館で資料保存の技術者として勤務している森口いづみさん
の話が色々と興味深くて、スマホ片手に検索しやったり・・・
キヌガサタケ・・・本当にレースのドレスを纏っているキノコで
キノコの女王と呼ばれているのも納得だった。
ゴッホの話以外にも「森のなかのお城」というフランス(?)の絵本
の謎解きもよかった。
僕と妹(なつみ)の父(フランス人の血が混ざっている)が持っていた絵本。
その話のなかで王子が捕らえられる網は、キヌガサタケのレースなのでは?
という解釈が面白い。
謎解きがあれこれあって、そのために知り合う人たちが、実はみな
繋がりがあったという偶然。
結局、最初の謎の答えは贋作ということだろうか?
はっきりわからない。
でも、こうして、知らなかった家族の昔の話がわかったのはいいかも。
あれこれ言い合っている人たち、なんだか楽しそうだし。
他にいいなと思ったのは、僕の家族はお墓も位牌も持たないというはなし。
その人が生前、使っていたものを大事にしまっておく。
または大事に使いながらその人を偲ぶ。
こういうかんじ、理想だ。
僕の母・すみれさんの車に飛び出して来た、犬も野良犬じゃなく
ちゃんと理由があって近寄ったことがわかる。
これも凄い偶然の重なりなんだけど
ゴッホくんと名付けた犬もそのまま、小椋家に留まることになってよかった。
内容を覚書で書いておこうかと思ったけれどうまくまとまらない(^^ゞ
でも楽しかった。
★★★★
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発行年月:2025年10月
現役医師が描く、人の命と幸福について。
2024年本屋大賞第四位&京都本大賞受賞、映画化決定の感動作
『スピノザの診察室』続編、ついに刊行!
「君はここまで来るために、何人の患者を死なせてきた?」
思想する医師・雄町哲郎は今日も京都の街をゆく。
大人気、哲学エンタメシリーズ待望の第二弾!
【あらすじ】
大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望されながらも、母を亡くし一人になった甥のために地域病院で働く内科医の雄町哲郎。
ある日、哲郎の力量に惚れ込む大学准教授の花垣から、難しい症例が持ち込まれた。
患者は82歳の老人。
それは、かつて哲郎が激怒させた大学病院の絶対権力者・飛良泉寅彦教授の父親だったーー。
「エピクロスが主張している快楽の本質は、何よりも『精神の安定』のことなんだ。だから自分は快楽主義者だと言う奴に出会ったら十分に注意することだ。心の平静を求めているのか、ひたすら快楽を求めているのか、こいつは全く別物だよ」(本文より)
エピクロス…古代ギリシャの哲学者。快楽主義を提唱した。
(水鈴社HPより)
雄町哲郎(39歳)の医師としての考え方が素敵過ぎる。
こういう人に最期を診て貰うことができたら、安らかに逝けるだろうなぁ~。
実際、患者さんたちは、みんな安らかな気持ちで最期を迎えている。
こういうことは大学病院にいるより、地域医療に携わっているほうが
やりやすいんだと思う。
病死した妹の息子・龍之介を引き取ったことでマチ先生が本当に
医師としてやりたいことが出来ているんだと思う。
今回は内視鏡(ERCP)の技術を買われ、大学病院教授の父親の治療に
あたることになる。
成功して大学病院に再び戻ることを許されるんだけれど・・・・
やはり戻らないよね~とホッとした。
代わりに大学から研修で来ていた南茉莉医師が正式に正職員として哲郎の元で
働くことに。
哲郎との関係も今後は変わっていくのかな~?
このシリーズ、まだまだ読みたい!
龍之介も高校生になり将来の進路を決めたかんじ。
伯父の元で生活し、どんどん素敵な青年に成長していく。
エピクロス(哲学者)の言葉も深い。
快楽至上主義を主張した人だけど、エピクロスのいう快楽とは
精神の安定を指す。平穏で物静かな精神状態を快楽と定義し、これを
乱すものは不愉快なものだけでなく愉快なものも遠ざけるべきだ。
愉快なものもというのが、目からウロコだった。
なるほど・・・・興奮し過ぎも確かに精神の安定には良くないんだな。
いつも夏川氏の本を読むと、考えさせられる。
多くのことに同感するし、勉強になる。
医師としての著者もきっとこの物語のなかの哲郎のように
患者さんという一人の人間にきちんと向き合い接することができる
医師なんだろうな・・・。
★★★★★
(水鈴社HPより)
雄町哲郎(39歳)の医師としての考え方が素敵過ぎる。
こういう人に最期を診て貰うことができたら、安らかに逝けるだろうなぁ~。
実際、患者さんたちは、みんな安らかな気持ちで最期を迎えている。
こういうことは大学病院にいるより、地域医療に携わっているほうが
やりやすいんだと思う。
病死した妹の息子・龍之介を引き取ったことでマチ先生が本当に
医師としてやりたいことが出来ているんだと思う。
今回は内視鏡(ERCP)の技術を買われ、大学病院教授の父親の治療に
あたることになる。
成功して大学病院に再び戻ることを許されるんだけれど・・・・
やはり戻らないよね~とホッとした。
代わりに大学から研修で来ていた南茉莉医師が正式に正職員として哲郎の元で
働くことに。
哲郎との関係も今後は変わっていくのかな~?
このシリーズ、まだまだ読みたい!
龍之介も高校生になり将来の進路を決めたかんじ。
伯父の元で生活し、どんどん素敵な青年に成長していく。
エピクロス(哲学者)の言葉も深い。
快楽至上主義を主張した人だけど、エピクロスのいう快楽とは
精神の安定を指す。平穏で物静かな精神状態を快楽と定義し、これを
乱すものは不愉快なものだけでなく愉快なものも遠ざけるべきだ。
愉快なものもというのが、目からウロコだった。
なるほど・・・・興奮し過ぎも確かに精神の安定には良くないんだな。
いつも夏川氏の本を読むと、考えさせられる。
多くのことに同感するし、勉強になる。
医師としての著者もきっとこの物語のなかの哲郎のように
患者さんという一人の人間にきちんと向き合い接することができる
医師なんだろうな・・・。
★★★★★
発行年月:2023年8月
わたしたちのしたこと。しなかったこと。これは、いまを生きるあなたのための物語。
『きみはいい子』『わたしをみつけて』『世界の果てのこどもたち』など、
話題作を生み出し続ける著者、4年ぶりの新作!
2016年本屋大賞3位、
『世界の果てのこどもたち』には書かれなかったもうひとつの真実。
満洲・新京で暮らす女学生、ひろみ。
「尽忠報国」「一億玉砕」「五族協和」、そう信じていた――
永遠に失われた、もう、どこにもない国。
あの場所で見たこと、聞いたこと、
そして、わたしに託されたことを、わたしは忘れない。
終戦間際の満洲を、圧倒的な事実に基づき描く。
これは、いまを生きるあなたのための物語。
(講談社HPより)
戦時中、満州で生活していた日本人たち。
主人公のひろみは高等女学校に通っていたけれど、毎日、軍の命令で
過酷な仕事をしていた。
原紙を作る仕事。その後、その原紙を高温の窯で溶かし引き上げる作業へ。
何のため?と読みながら思ったし、たぶん、当時の学生たちもわかって
いなかったんだと思う。
ただ、そうすることが国のためと信じて一所懸命にやっていた。
けれど、後にそれは細菌兵器として使う気球を作っていたのだと知る。
風船爆弾と呼ばれた兵器。
実際に、ひろみたちが作っていたものが使われることはなく終わった様子だけれど
その事実を知ってからの苦悩は、読んでいるほうにも伝わって
本当に、戦争って無駄だし、誰も幸せにならないことだなと思う。
哀しいし虚しいし・・・・
今も、あちらこちらで起きている戦争だけど
本当に、なんで始めちゃうんだろ。
(講談社HPより)
戦時中、満州で生活していた日本人たち。
主人公のひろみは高等女学校に通っていたけれど、毎日、軍の命令で
過酷な仕事をしていた。
原紙を作る仕事。その後、その原紙を高温の窯で溶かし引き上げる作業へ。
何のため?と読みながら思ったし、たぶん、当時の学生たちもわかって
いなかったんだと思う。
ただ、そうすることが国のためと信じて一所懸命にやっていた。
けれど、後にそれは細菌兵器として使う気球を作っていたのだと知る。
風船爆弾と呼ばれた兵器。
実際に、ひろみたちが作っていたものが使われることはなく終わった様子だけれど
その事実を知ってからの苦悩は、読んでいるほうにも伝わって
本当に、戦争って無駄だし、誰も幸せにならないことだなと思う。
哀しいし虚しいし・・・・
今も、あちらこちらで起きている戦争だけど
本当に、なんで始めちゃうんだろ。
ひろみが年をとり、孫のあかりに語る体験談。
最後の当時の同級生たちの再会の場面は、よかった。
皆、それぞれその後も生きて来たんだな・・・・と。
生きて語り継いでくれる人が段々、いなくなってしまう。
こういう物語は貴重だな。
★★★★★
発行年月:2025年2月
女も住むこの国のことを、女抜きで決めないでほしい――
坂本龍馬、板垣退助らが活躍した時代、高知に楠瀬喜多という女性がいた
男も女も、民衆には多くの権利がなかった頃、高知で女性参政権を求めて申し立てをした楠瀬喜多。江戸から大正にかけて生き、世界でも早い時期に声を上げた彼女は、板垣退助ら男性の民権家が活躍した激動の時代に、何を見て、何を感じていたのか。そしてそのまなざしの先にあったものは――
100年後の今のわたしたちが手にしているものの大切さに気づかされる、著者初の評伝小説
(ポプラ社HPより)
幕末の日本の歴史背景もあり、そんな激動の時代に生きた楠瀬喜多という女性が
未来の女性たちのため、大きな声をあげ、女性たちの意識も変え
政治に女性が参加する道筋を作っていく。
物語は米屋の跡取り娘として育ち、手習い塾へ通い始めるところから。
喜多は6歳。手習い所には奉公人の吉之丞(13歳)と共に・・・
手習い所には8歳からしか入れないと知り、8歳と偽り・・・
しかしすぐにばれてしまう。
けれど読み書きも8歳の子より出来たため入塾を許可される。
同じ手習い所に通う猪之助とその付き添いで通う實と出会う。
猪之助は腕白な乱暴者の印象だが實が間をうまく取り持ち、仲良くなる。
猪之助はのちの板垣退助。
2人は幼いときから親交があったというのは創作かな?
でも生涯を通じて日本の国の平和な将来のためにと奔走する。
二人とも案外、長生きしたんだな。
板垣退助は反対するものに命を狙われたけれど・・・・
犯人に対して、わだかまりなく許す態度は凄い。
国を良くしたい思いは同じなのだから・・・と
教科書に出て来る人物も沢山登場。
坂本龍馬の姉・とめと喜多の関係もよかったなぁ~。
龍馬が慕っていたという、姉のとめ、素敵な人だ。
また喜多の親友・あやめは時代に翻弄されたかんじで、少し哀しいが
その娘は生き方を自分で選んだ様子で嬉しかった。
芸の道に進んだが身の振り方に迷っているところを喜多が援助し
好きな人と暮らす道を選んだのはよかった。
長編だったけれど、読み応え十分で、良い物語だった。
★★★★★
(ポプラ社HPより)
幕末の日本の歴史背景もあり、そんな激動の時代に生きた楠瀬喜多という女性が
未来の女性たちのため、大きな声をあげ、女性たちの意識も変え
政治に女性が参加する道筋を作っていく。
物語は米屋の跡取り娘として育ち、手習い塾へ通い始めるところから。
喜多は6歳。手習い所には奉公人の吉之丞(13歳)と共に・・・
手習い所には8歳からしか入れないと知り、8歳と偽り・・・
しかしすぐにばれてしまう。
けれど読み書きも8歳の子より出来たため入塾を許可される。
同じ手習い所に通う猪之助とその付き添いで通う實と出会う。
猪之助は腕白な乱暴者の印象だが實が間をうまく取り持ち、仲良くなる。
猪之助はのちの板垣退助。
2人は幼いときから親交があったというのは創作かな?
でも生涯を通じて日本の国の平和な将来のためにと奔走する。
二人とも案外、長生きしたんだな。
板垣退助は反対するものに命を狙われたけれど・・・・
犯人に対して、わだかまりなく許す態度は凄い。
国を良くしたい思いは同じなのだから・・・と
教科書に出て来る人物も沢山登場。
坂本龍馬の姉・とめと喜多の関係もよかったなぁ~。
龍馬が慕っていたという、姉のとめ、素敵な人だ。
また喜多の親友・あやめは時代に翻弄されたかんじで、少し哀しいが
その娘は生き方を自分で選んだ様子で嬉しかった。
芸の道に進んだが身の振り方に迷っているところを喜多が援助し
好きな人と暮らす道を選んだのはよかった。
長編だったけれど、読み応え十分で、良い物語だった。
★★★★★
発行年月:2025年1月
直木賞作家が描く、明治開国の仏を巡る群像
200年の間、固く閉ざされていた扉。
それはフェノロサと岡倉天心の手によって開かれた――
飛鳥時代に聖徳太子の姿を模して造られたと言われる、
法隆寺夢殿・救世観音像。
その厨子は鎌倉時代以降、固く閉ざされ、
扉を開けば直ちに仏罰が下ると信じられていた。
「金のために秘仏を見せるというのか」
「支援がなければ、法隆寺はもう保てません」
国内では廃仏毀釈の嵐が吹き荒れ、
しかし、欧米では東洋美術が評価され始めている。
近代化と伝統の狭間で揺れる明治時代に、
秘仏開帳に関わったものたち、それぞれの思いとは。
直木賞作家が描き出す歴史群像劇の傑作。
(文藝春秋HPより)
法隆寺の夢殿の扉のなかに納められている救世観音像を巡る話。
明治、新政府になり神仏判然令が発布されたことにより寺院と神社は一体に
なってはならないという。
天皇を現人神とする考えから。
混乱する法隆寺の僧侶たち。
代表を務める千早定朝の苦悩。
それにより寺の宝は政府に引き渡し、もはや宝がなくなった法隆寺には
価値なしという見方が広まった。
けれどそれを救ったのは異人たちだった。
日本の美術に関心を持ち、高く評価したのが
アーネスト・フェノロサ。
そしてその考えに賛同し、金銭的援助をするビゲロー。
そしてアーネストが日本の大学で教員になったときの教え子の岡倉覚三(天心)が
法隆寺への視察の通訳兼助手として同行。
写真に記録を残すために同行したのが小川一真。
救世観音像に関わる人たち、それぞれの人間ドラマも面白かった。
しかし、岡倉天心って、女性関係が滅茶苦茶な人だったんだな・・・
ちょっと印象変わっちゃったよ(^^ゞ
★★★★★
(文藝春秋HPより)
法隆寺の夢殿の扉のなかに納められている救世観音像を巡る話。
明治、新政府になり神仏判然令が発布されたことにより寺院と神社は一体に
なってはならないという。
天皇を現人神とする考えから。
混乱する法隆寺の僧侶たち。
代表を務める千早定朝の苦悩。
それにより寺の宝は政府に引き渡し、もはや宝がなくなった法隆寺には
価値なしという見方が広まった。
けれどそれを救ったのは異人たちだった。
日本の美術に関心を持ち、高く評価したのが
アーネスト・フェノロサ。
そしてその考えに賛同し、金銭的援助をするビゲロー。
そしてアーネストが日本の大学で教員になったときの教え子の岡倉覚三(天心)が
法隆寺への視察の通訳兼助手として同行。
写真に記録を残すために同行したのが小川一真。
救世観音像に関わる人たち、それぞれの人間ドラマも面白かった。
しかし、岡倉天心って、女性関係が滅茶苦茶な人だったんだな・・・
ちょっと印象変わっちゃったよ(^^ゞ
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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